渋谷謙人:8歳でキャリアスタート、役者業は「面白い」 20代から変化も 「私の知らない私」精神科医役を好演

ドラマ「私の知らない私」に出演する渋谷謙人さん=読売テレビ提供
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ドラマ「私の知らない私」に出演する渋谷謙人さん=読売テレビ提供

 連続ドラマ「私の知らない私」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)に出演する渋谷謙人さん(36)。記憶を失くした羽田芽衣(小野花梨さん)を担当する精神科医・佐竹恭平を好演している。第7話(2月20日放送)では、佐竹の知られざる過去が明らかになるという。渋谷さんに、撮影を通して感じたことや、役者業について聞いた。

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 ドラマは、大林利江子さんの脚本によるオリジナル。目覚めると1年間の記憶を失っていた芽衣が、失われた1年の記憶を取り戻そうと奮闘していく。

 渋谷さん演じる佐竹は、一見、包容力がある大人の男性。内に秘める本心は明らかにせず、何を考えているか分からない。芽衣にとって、最後まで敵か味方か分からない存在だ。

 「第1話放送後から『佐竹は怪しい』と言われているので、うれしい限りです」と語る渋谷さん。「怪しければ怪しいほど、のちのち共感してもらえるところもあるだろうし、話を前に進めていく役割としても、答えを出しすぎないというところに気を使いながら、監督さん含め皆さんと話し合っていきました」。皆で話し合い、真面目に取り組んでいく作業を「とても楽しい」と感じている。

 撮影現場は、ミステリー作品ゆえ重いシーンが多いが、和気あいあいとした雰囲気だという。芽衣を演じる小野さんの印象について「本当に真面目な方で、芽衣になりきろうと挑んでいるんだと撮影の初日から伝わってきました。その姿勢が現場を引っ張っていってくれるんだろうと感じています」と話す。

 芽衣の夫・西島奏多役の小池徹平さんとは、2004年放送の連続ドラマ「WATER BOYS(ウォーターボーイズ)2」からの付き合いだ。

 「徹平ちゃんとは約20年前に共演して、その後もちょいちょい現場で会ったりしていたんです。でも、しっかりとセリフをかけあうというのは初めてだよね、という話をしていて。当時会ったのが15歳だったので、その思い出がある中でまた20年ぶりに36歳になって一緒にお芝居できるって、とても感慨深いです」。

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 8歳でデビューして以降、数々の作品に出演してきた渋谷さん。役者業は「とても面白い」と感じている。

 「役者同士で言うと、『よーい、スタート』からカットがかかるまでの間でいろいろなことが起きるんですよ。『さっきの呼吸と変わった』とか『僕の言い方が変わったから(相手は)こういう言い方になったんだな』とか、言葉にしない会話があります。『あ、渋谷さんセリフ飛んだ?』という時間も待っていてくれたり(笑い)、僕は仲間を感じて楽しいと思う瞬間ですね」

 当初は好奇心しかなく、芝居が何なのかもわからなかった。「テレビに出たら、お母さん、お父さんが喜んでくれて、周りの人が『テレビ出てるね、すごいね』と言ってくれて。褒めてくれるからうれしい、から始まって。実際にそれがどういう仕事なのか、どういう役割のものなのかと知っていくにつれて、責任感が出てきて」と語る。

 年齢と経験を重ねるにつれて、芝居への向き合い方も変わっていった。

 「20代は、もっとお芝居やりたい、いい役でやりたい、セリフを吐きたい、見てほしい、という気持ちが強かったのですが、今はその作品ができるだけ面白くなるようにとか、その現場がより円滑にまわるようにとか、楽しく作っていけるのはどうしたらいいんだろうと考えるようになりました。昔はそんなことは一切考えていなかったので、そういう意味では俳優さんというお仕事の捉え方は変わっていると思います」

 「私の知らない私」の第7話では、ついに佐竹の過去が明らかになる。渋谷さんは「羽田芽衣の記憶がどんな記憶だったのかということと、それを取り巻くまわりがどのように関わっているのかということに注目して見ていただいたら、楽しめるんじゃないかと思います。佐竹に関してはどうなるんでしょうね(笑)。ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」と呼びかけた。

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