磯村勇斗:あえて原作を読まずに挑んだ“週刊誌記者”役 「癖のある人物にしたい」 ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」

連続ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」第4話の一場面 (C)TBSスパークル/TBS
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連続ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」第4話の一場面 (C)TBSスパークル/TBS

 広瀬すずさん主演の連続ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」(TBS系、金曜午後10時)の第4話が、2月14日に放送される。雑誌「週刊ジダイ」の記者、神井孝を演じるのは磯村勇斗さん。山下春生(リリー・フランキーさん)が殺された事件の直後に登場した神井は、心麦(広瀬さん)の身辺を土足で嗅(か)ぎ回る厄介な人物だ。神井を演じるにあたって意識したことや、印象に残っているシーンを磯村さんに聞いた。

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 --神井という記者を演じるにあたって、意識したことはありますか。

 神井はどんな手札を持っているか分からないような存在で、急に現れるのでインパクトがあるというか、ちょっと癖のある人物にしたいと思って演じています。なので、セリフの言い回しをネチネチしているように言ってみたり。相手を自分の手のひらで転がすようにセリフを展開することができたら、会話のラリーがすごく面白くできるのではないかと考えています。

 --クランクイン前に原作は読まずに挑んでいるとお話されていましたが、その後は?

 途中で読んだら原作の神井が出てきてしまうと感じたので、まだ読まずにいます。今回は読まないほうが、また、原作とは違う神井としての登場の仕方やキャラクター像を作ることができるのかなと思って。あえて自分の作戦として、そうさせてもらっています。

 --神井というキャラクターのエッセンスとして、実際に会ったことのある記者を参考にしたことはありますか。

 さまざまな媒体のライターさんや記者さんとお会いしますが、本当に皆さん一人一人に個性があって。その中でも僕の中で印象に残っている癖の強い方を頭の中でピックアップして、神井というキャラクターに合うかもと思った言い回しや、目線の置き方などを取り入れています。

 --ここまでを振り返って、印象に残っているシーンはありますか。

 心麦に対して、神井は一方的に、揺るがすような言葉をどんどんぶつけますけど、松山ケンイチさん演じる松風との対峙は、相手が弁護士であることから、心麦よりは交渉を巧みにしていかないと、突かれてしまうので、かなり集中力が必要です。実際に松山さんがどんなふうにセリフを出してくるか予想できないくらい、いろいろと仕掛けてくるので、非常に楽しく演じています。

 第4話では、対峙(たいじ)して見合ったりするような駆け引きがあります。神井が今まで軽々と仕掛けたことを松風には仕掛けられていなかったのですが、初めて仕掛けに成功したり、交渉もどんどん進化していくので、楽しみにしていただきたいです。

 --掛け合いのシーンではクスっと笑えるところもありますね。

 溝を作る瞬間というか、ふわっとする瞬間は作ってもいいのかなと思うんですが、神井は基本シリアスなところを担当することが多いキャラクターなので、なかなか難しいところですね。ただ、第2話で松風と対峙したときに、とにかく明るい安村さんのモノマネがちょっと入ったところは、ツッコミを入れていましたね。「大晦日オールスター体育祭」のときに、安村さんご本人とお会いできたので、みんなで写真を撮らせてもらったりして(笑)。そのシーンの掛け合いは楽しかったですね。

 --この撮影現場ならではのルーティンなど、合間の過ごし方を教えてください。

 犯人探しがルーティンじゃないですかね(笑)。皆さんがそれぞれ新しい情報を持ってくるので。実は今日も新しい情報をいただいたのですが「これは絶対に言わないでください」と口止めされているので、聞きたい人がいたら情報交換だったり、駆け引きをもちかけるのもいいですね(笑)。

 --神井らしい発想ですね。

 やり方を変えながら、少しずつ情報を出していこうかなと(笑)。でも考察の話だけでなく、趣味の話もしています。特に広瀬さんと松山さんとは同じシーンが多いですし、3人とも体を動かすことが好きなので、休日の過ごし方や普段どんなことをやっているかなど、スポーツに関する話もしています。

 --広瀬さん、松山さんとは初共演ということですが、共演して感じた印象は。

 お二人ともテレビや映画で受ける印象よりも、物腰が柔らかくて、フランクで、おしゃべりが好きな方だなと思いました。松山さんは寡黙なイメージがあったのですが、お話すると方言が出たりして、とても愛される方なんだな、というのが新たな発見でしたね。でも芝居となると、お二人とも心麦と松風として向き合ってくださるので、掛け合いをしていて楽しいです。

 --本作は“信じる”ことがキーポイントかと思いますが、磯村さん自身が何かを信じるときに特に大切にされていることは。

 信じていても簡単に裏切られることもありますから、難しいですよね。人というよりは、自分の夢や目標があったとするならば、それを絶対に叶(かな)えるという、未来をイメージして、自分を信じ込ませることが大事なのかなと思っています。

 デビューする前は「俳優をやりたい」と思って、「こういうドラマや映画に出る。それでみんなにちやほやされる!」とか、自分の中でさまざまなイメージを作っていたんですよ。当時はすごくがむしゃらでしたし、厳しい世界ということも分かっていたので、そうしないと自分が負けてしまう気がしました。自分の気持ちを高く維持するために、とにかく自分を信じ込ませていくことは大切だし、ポジティブにもなれるのかなと思います。

 --第4話の見どころを教えてください。

 第4話は話が動くポイントとして、春生さん(リリー・フランキーさん)と心麦と深い関係でもあるラーメン屋の染田進さん(酒井敏也さん)の周りの話が出てきます。神井もある人物たちと密会をしていたり……。まだまだ明かされていないことがたくさんある中で、 一つ一つのパーツが出てくるので、楽しみにしていただけたらうれしいです。

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