蒔田彩珠:「富永をやりたいという一心で」オーディションを「頑張った」 奥平大兼と「念願かなって」初共演 日曜劇場「御上先生」

TBS系日曜劇場「御上先生」で生徒の富永蒼を演じる蒔田彩珠さん
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TBS系日曜劇場「御上先生」で生徒の富永蒼を演じる蒔田彩珠さん

 俳優の蒔田彩珠さんが、松坂桃李さん主演のTBS系日曜劇場「御上先生」(日曜午後9時)に出演。主人公の御上孝(松坂さん)が官僚派遣制度によって赴任した私立高校「隣徳学院」で担任を受け持つ3年2組の生徒、富永蒼を演じている。富永は、明るく自由で、細かいことは気にしないサバサバした性格。第1話で御上とやり合った神崎拓斗(奥平大兼さん)とは幼なじみで、危なっかしい神崎をどこか心配している、という役どころだ。「学園ものは初めて」という蒔田さんに、オーディションで選ばれた生徒役について、主演の松坂さんや撮影の雰囲気などについて聞いた。

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 ◇初の学園もの「ここまで明るくハキハキしゃべる役は初めて」

 「御上先生」は、日本の教育を変えようという思いを持つ文科省官僚の御上孝(松坂さん)が、私立高校「隣徳学院」への出向を命じられる。実質、左遷人事だったが、御上は自ら教壇に立ち、令和の時代を生きる18歳の高校生を導きながら、権力に立ち向かっていく……という“大逆転教育再生ストーリー”。完全オリジナルで、松坂さんの主演映画「新聞記者」以来のタッグとなる詩森ろばさんが、ゴールデン帯の連続ドラマで初めて脚本を担当。「アンチヒーロー」(2024年)、「VIVANT」(2023年)など話題になった日曜劇場を担当してきた飯田和孝さんがプロデューサーを務める。

 今回の生徒役29人は全員オーディションで選出された。

 「ここまで明るくハキハキしゃべる役は初めてでした。話し方も今どきで、ギャルとまではいかないけど、すごくパワフルな役だったので、まずこの役をちゃんとイメージ通りにできるのかという心配はありました。でも、脚本が本当に面白かったのでぜひ参加したいと思って頑張りました。オーディション自体が1年に1回あるかないかだったので、すごく緊張しましたが、とにかく富永をやりたいという一心でした。日曜劇場の学園ものに出演できるってなったときは、うれしかったですし、母もドラマが大好きな人なので、すごく喜んでくれました」

 自身との共通点は、「どんな物事にでも口を出したくなる性格は似てるなって思います。私はあそこまでの行動力はないんですけど」と自己評価する。

 現場には目いっぱい明るく見せようと気持ちを作っていったが、「撮影が始まって、想像以上に生徒のみんなが元気で、私の中の明るさだけだと負けちゃうんですよね。だから監督やプロデューサーさんと話し合いの時間を設けていただいて、どんなふうに役を考えるかをすり合わせして、『あの役のあの人はここまで明るいから、それよりも明るくないといけないよね』というような確認をしながら進めています」という。

 ◇窪塚愛流とは1年半ぶりに共演「刺激し合って頑張ってます」

 生徒役には、共演経験のある窪塚愛流さんや同じ事務所で仲が良い奥平さんら顔なじみのある人も選ばれていた。

 「愛流くんとは1年半ぶりぐらいの共演でした。私は初めての学園もので、経験者の方がいっぱいいたので、本当に緊張していたんですが、愛流くんがいて、すごくほっとしましたね。前回共演した映画『ハピネス』(篠原哲雄監督、2024年)とはお互いに全く異なるキャラクターなので、ちょっと恥ずかしさもありながら、刺激し合って頑張ってます」

 初共演という奥平さんとは「同じ事務所なんですけど、なかなか一緒にお仕事ができなくて。だから、奥平くんもオーディションを受けたという話を聞いて、『絶対に一緒にやりたい』と思った」という。「いつか共演はしたいと思っていたので、念願かなったという感じでしたけど、やっぱり恥ずかしさはありましたね」と明かす。

 富永(蒔田さん)は一番、神崎(奥平さん)と会話する生徒。向こうがツンケンしているところに、富永がガツガツ話しかけに行って、こっちが会話の主導権を握らなきゃいけないのも、すごく難しくて」と語る。

 「撮影始まって2カ月ぐらい(1月に取材)なんですけど、ようやく慣れてきたかなという感じ」といい、「生徒役のみんなとは役の話はしないです。ただ楽しく、お互い頑張れって。それぞれ長ぜりふがあったりするので、自分が終わったら『次、頑張れ』みたいな感じで、バトンタッチみたいに高め合いながら頑張っています」と話す。

 ◇松坂桃李の印象は? 「孤狼の血」を見てから現場に行くと

 御上先生を演じる松坂さんの印象は? 「現場に入る前に『孤狼の血』(2018年)を見てから行ったんですね。だからちょっと怖いイメージがあったんですけど、生徒一人一人に話しかけていたり、御上先生とは違って本当ににこやかな方で、現場の状況を見て、スタッフさんにここをこうした方がいいんじゃないかと言ったり、私達、生徒のことを一番に考えてくださっていて、すごくカッコいいなと思いながらいつも見ています」と語る。

 「私も学生時代にそういう先生がいてくれた」と明かし、「本当に心強くて、何でもチャレンジしよう頑張ろうって思えたので、御上先生みたいな先生がいたら私もすごくうれしいです」と顔をほころばせる。

 富永は御上先生との共演シーンも多い。「松坂さんとはゲームセンターのシーンがちょくちょくあるんですけど、そういう2人のシーンのときに、いろんなお話をしてくださった」という。

 「自分が今まで出演した作品で、どれを一番見てほしいかと話したりしました。私が『勉強のためにドラマを最近よく見てます』って言ったら、『ゆとりですがなにか』(2016年)はぜひ見てほしいと言っていたので、(ドラマを)全部見ました。映画もちゃんと。私は『星の子』(2020年)を見ていただきたいと言いました」

 演技については、「松坂さんは私が明るくするのに苦戦しているという話をしたときは、びっくりしていました。教室では頑張って明るくしていたので、『あれは苦戦してからの明るさだったんだ』と驚かれていた。(副担任の是枝先生役の)吉岡里帆さんは、『苦戦しているんだってね』と声をかけてくださって。(スタッフと)話し合って慎重にやった方がいいと思うよとアドバイスをくださいました」と明かす。

 ちなみにゲームセンターで御上先生と対決した「ストリートファイター」は、「ゲームはそんなにやる方じゃないんですけど、なぜかあのゲームには惹(ひ)かれて、一時期やっていたときがありました。兄が2人いるので、ゲームは好きです」といい、好きなキャラは「腕が伸びる。ダルシムです(笑)。今回の作品ですごく練習させてもらって、こんなにコマンドって奥深いんだなって。ちゃんと技が出るようになりました。松坂さんと対戦しましたけど、手加減してくれました。私がすごく強い役なので」と話す。

 日曜劇場では「VIVANT」を見てから現場に入ったという蒔田さん。「他のドラマとは違って、この『御上先生』の企画書を見たときに、すごい意志の強い、『世の中にこういうことを伝えたい!』という力強さを感じました。現場もすごく厳しいんだろうな、と想像してたんですけど、全然そんなことなくて、監督もプロデューサーさんもキャストの方たちも本当に明るい方たちばかりで、長丁場なんですけど、みんなで励まし合いながら、一つのものに対して同じ方向を向いて作っていけているなという感じがしています」と力を込めた。

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