佐藤隆太:芳根京子は「素晴らしい座長」 救命救急医役から“チームの大切さ”学ぶ 「まどか26歳、研修医やってます!」

ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」に出演する佐藤隆太さん(C)TBS
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ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」に出演する佐藤隆太さん(C)TBS

 俳優の芳根京子さん主演の連続ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」(TBS系、火曜午後10時)の第6話が、2月18日に放送される。第6話では、救命救急科を舞台にチームワークの大切さが描かれる。救命救急センター長・城崎智也を演じる佐藤隆太さんに、まどか役の芳根さんの印象や、城崎の演じ方を聞いた。

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 --城崎を演じるにあたって心がけたことはありますか。

 撮影が始まる前に監督やプロデューサーから「今この時代において、頼れるリーダー像を城崎先生から感じさせたい」と言われていたので、僕に務まるかな、と不安も感じながら、城崎像を作っていきました。

 過去に多くの悔しい思いをしたことで、必死に勉強し、優秀な救急医になった城崎は、研修医たちの指導医として緊迫した救急の場で処置をしながら、まどかたちの様子にも気を配っています。そんな余裕があることで、彼の視野の広さが伝わりますし、信頼される存在であることを表現したいと思いました。時には厳しく、時には寄り添う。そのバランスを大切にしながら、少しでも研修医たちの成長にプラスになればいい、と演じています。

 --ご自身と城崎の共通点は。

 城崎は気持ちのいい男だと思います。でも、自分が城崎のようにチームを引っ張るリーダーになれるかというと、そういうタイプではないんじゃないですかね(笑)。ただ、演じているうちに彼のことがどんどん好きになってきています。

 --これまでの撮影現場で印象に残っているエピソードは。

 特に第5、6話の救命救急科でのシーンが印象的です。救急の現場特有の慌ただしさを再現するのはとても大変なのですが、演じているうちに楽しくなっています。救急室には四つのベッドがあるのですが、それぞれ違った症状を訴える患者に対してどのような処置をするのか、監修の先生方のもと、細かく作り込んでいきました。

 リハーサルを重ね、時間をかけて作り上げたシーンでしたが、細かい部分がほとんど映らず(笑)。とはいえ、そうやって本番以外の準備段階から時間を共にすることで、城崎が大切にしている「チームで乗り越える」という考えを共有でき、演じる我々も自然と、いいチームになれた感じがします。撮影終わりに救命救急科のチームの男7人くらいでラーメンを食べに行ったのもいい思い出です。

 --芳根京子さんの印象は。

 素晴らしい座長です。とにかく出番が多いですし、覚えるセリフ量も多い中、ムードメーカーとしても現場を明るくしてくれて。まどかという役に真っすぐ向き合っている京子ちゃんの姿を見て、「京子ちゃんと一緒にいい作品を作ろう」と思わせてくれます。

 --芳根さんとはどのように接していますか。

 撮影の合間はふざけ合ったりしていますね(笑)。1話放送前のプレミアムイベント内で、京子ちゃんが「逃げないと決めていること」を問われて、「この作品中は何からも逃げずに立ち向かうと決めています。なので、佐藤隆太さんのボケも全部拾いにいきます」と答えたらしいんですが、実は、ボケたがりなのは京子ちゃん(笑)。僕もボケることはありますが、ツッコむことのほうが多いです。でも、本当にどんなに大変な時でも、共演者とのコミュニケーション?を欠かさないところはすごいと思います。

 --本作には、まどかの他にもさまざまなキャラクターが登場しますが、佐藤さんが気になっているキャラクターはいますか。

 まどかはもちろんですが、イガ(五十嵐、大西流星さん)にも注目しています。彼は最初の“スーパーローテーション”で救急に来たのですが、血を見て倒れてしまうほど。その後の彼の成長が気になります。研修医チームの中でも、みんなを見守るバランサーのような存在。好きだ、嫌いだ、恋だ、という話もある中で、彼はブレずに人間関係をうまく調整していて、応援したくなります。城崎としても最初に救急を選んでくれたこともあって、少し思い入れがありますね。

 --大西さんの印象は。

 すごく自然体で、芝居もナチュラルだなと、第1話から思っています。病院を舞台にしたドラマなので、シビアだったり、シリアスな場面も描かれていますが、彼の演じるイガがいることで空気がマイルドになるんですよね。それが狙いすぎていなくて、すごく心地いい。特に第3話で緩和ケアに悩むまどかを励ますシーンが印象的で、あの場面を見て「イガっていい男だな」と思いました。個性豊かな研修医5人ですが、そのバランスがすてきなので見ていて応援したくなるのも、この作品の魅力だと思います。

 --本作のポスタービジュアルに「逃げないことだけ、決めてみた」というフレーズが入っていますが、佐藤さんご自身が逃げない選択をとった出来事はありますか。

 この仕事をしていると、挑戦しなきゃいけない場面が多いんです。これまでも医者を演じたことはありますが、救命救急医の役は初めて。手術シーンといった専門的な技術が必要な役では勉強は必要不可欠なので、役に飛び込む時に怖さも感じるんです。

 ですが、自分のスケジュールが許す限り、お声がけいただいたことに感謝を持って「やらせてください」と答えたい。新しい役に挑戦する時は毎回“逃げない選択”に直面しているのかもしれません。課題がある役に飛び込んだ時こそ、終わった後の達成感や得られる成長というのは面白いぐらい大きいので、そういう選択をするようにしています。

 --城崎を演じきった時にどんなことを得られそうでしょう?

 城崎の「みんなでチームである」という考え方は、役者の世界にも通じるものがあります。作品作りもチームワークが大事なので、改めてその大切さに気づかせてもらいました。

 --仕事とプライベートの両立についても描かれていますが、佐藤さんはどのように両立していますか。

 僕は作品に入っている間は、その世界や役からなかなか抜け出せないタイプ。なので、当然準備時間が不可欠なのですが、一方、できるだけ家族との時間も大切にしたいと考えています。とはいえ、もし仕事に100%で向き合えず「今日はうまくいかなかったな」と思いながら帰ると、どうしてもモヤモヤが残ってしまうんですよね。

 気持ちをスパッと切り替えられるのが理想ですが、僕はそこまで器用ではないので、引きずってしまうことも。だからこそ、現場では常に全力を尽くしたい。その時のベストを尽くせば、納得して次に進めるし、オフの時間を思いきり楽しめる。家族や子どもとしっかり向き合うためにも、日々の現場を悔いのないように過ごすことが大切だと思っています。

 --第6話の見どころは。

 城崎が大切にしている「チームであること」がしっかり描かれています。救急チームがどのように協力し、まどかにその精神が伝わっていくのかがポイント。医療現場だけでなく、どんな仕事にも通じるテーマだと思うので、多くの人に共感してもらえると思います。ぜひ楽しみにしてください!

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