中村アン:朝ドラ初出演で初の外科医役「あたたかく見守って」 「おむすび」“蒲田”は「人にあまり興味がない感じを意識」

連続テレビ小説「おむすび」で蒲田令奈を演じる中村アンさん(C)NHK
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連続テレビ小説「おむすび」で蒲田令奈を演じる中村アンさん(C)NHK

 俳優の橋本環奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、結(橋本さん)が働く大阪新淀川記念病院の外科医・蒲田令奈を演じている中村アンさん。朝ドラ初出演を果たした思いや、演じる役の印象などについて語った。

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 ◇朝ドラ初出演に驚き「とてもうれしいです」

 「おむすび」が朝ドラ初出演となる中村さんは、出演が決まったときの気持ちについて、「驚きました。物語が新しいパートに入って、いよいよ最終章にさしかかりますが、その仲間に入れていただけるのが、とてもうれしいです」と振り返る。

 「朝ドラは初出演になります。朝8時から、たくさんの方々が見ている番組ですし、幼い頃から家のテレビで流れていたので、自分自身も自然と見て育ってきました。新しいパートに参加させてもらいますが、『おむすび』の物語の軸は温かいですよね。家族っていいなと改めて思いましたし、自然とヒロインの結を応援したくなりますよね」

 中村さんが演じる蒲田は、腕を買われ、理事長が東京の病院から引き抜いた外科医。丁寧な口調だが、自己中心的。術後の栄養補給などは管理栄養士に丸投げする……というキャラクター。

 中村さんは蒲田について、「以前、動物病院の動物看護師役は演じたことがありますが、外科医は初めてです。現場で監督や監修してくださるお医者さんに話を伺うと、医療現場では一日に何件もの手術を執刀しているそうです。蒲田も感情を揺さぶられることなく、手術を成功させることだけに注力して、淡々と仕事をこなしていく、感情をあまり表に出さないフラットな演技を心がけています。私自身もフラットな性格なので、そういった意味ではあまり無理することなく演じることができています」と話す。

 「今回オペシーンといった技術的なところはあまりないので、それよりは“あまり笑顔もなく淡々と仕事をする”という性格を1本軸にしてキャラクターを作っています。蒲田はとても優秀なようなので(笑)、本当は賢く人の気持ちもくみ取れるタイプだと思いますが、人にあまり興味がない感じを目線や振る舞いで出せるよう意識しています。私が患者なら、蒲田のような少し冷たいけれど腕が確かな先生に担当してもらいたいですね(笑)」

 ◇管理栄養士は「興味深い仕事」

 医療現場における管理栄養士の役割について、あまり知らなかったという中村さん。

 「監督さんに初めてお会いしたときに、管理栄養士が入院している患者さんの食事を管理して、点滴ではとれない栄養をとってもらって手術に臨むということを聞きました。やはり胃と腸が健康でないと術前も術後もだめみたいです。なかなか表に出てこない仕事かもしれませんが、管理栄養士さんが支えてくれているんだなと知ることができました。興味深い仕事ですよね」

 結と蒲田の関係については、「お医者さんにもさまざまタイプがいて、蒲田は『私は手術を成功させるのが自分の領分で、そのために体力をつける食事はあなたたちの仕事だから、そっちで考えて!』という感じです。ある意味合理的な考え方で、そこは私も共感できます。丸投げしているのではなく結たちの仕事を信頼して尊重しているのだと思います」と説明。

 「愛ある見守り方が大人だし、結にとってもその方がしっかりやらなきゃと思うんじゃないかな。結に対して厳しいことを蒲田は言いますけど、頑張っている姿を見ているので、心の中ではがんばれ!と思っています」

 最後に、視聴者に向けて「初めての朝ドラ出演になりますが気負わずに、医療や食事療法で命を大切にすることで、少しでも元気に健康になってほしいという思いで演じていきます。撮影現場には現役の医師の先生たちがいつもいてくださって、ちょっとした質問にも答えてくださって心強いです。緊急オペをするときはどういう心持ちですか? とたずねたら、『一番アドレナリンが出ているとき』だそうです(笑)。その気持ちも大切にしながらお芝居につなげていけたらと思っています。蒲田先生をあたたかく見守ってください」と呼びかけた。

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