海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
二宮和也さんの主演で、6年ぶりにTBS系「日曜劇場」枠(日曜午後9時)で復活するメディカルエンターテインメント「ブラックペアン シーズン2」が7月7日にスタートする。シーズン1で“オペ室の悪魔”と呼ばれた天才外科医・渡海征司郎を演じた二宮さんは、シーズン2では心臓冠動脈バイパス術の世界的大家で、“ディアブル(悪魔)”と呼ばれるほどの金の亡者、天城雪彦という別キャラクターを演じる。この異例の設定が発表されると、SNSでは大きな話題となった。二宮さんに渡海と天城の演じ分けや6年ぶりの現場の様子について聞いた。
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「シーズン2」の話を聞いて、「6年もたっていたのかというのと、同時に(続編は)やらないのかなと思っていたので、シンプルにびっくりしました」と話す二宮さん。
6年の間にさまざまな経験を経たが、「『ブラックペアン』といわれると、あの頃の感じが戻ってくるというか」と不思議な感覚になるという。
「6年前と同じやり方をしていて、現場がそれを許してくれているのが一番大きいんですけれど、僕は現場に入って、空気を見て出てくるもので勝負したいタイプではあるので、それを良しとしてやらせてくださるスタッフの方の力と、それに対応してくれる共演者の方たちがいて、『ブラックペアン』の現場に戻ってきたなという感じがして、むしろ懐かしさすらあったといいますか。不思議な感覚でした」
主人公の役柄が変更になると聞き、「僕自身は、これも不思議な感覚ではあったんですけれど、いろんなことができるのかなというふうに捉えていました」と枠にはまらない考え方を示す。
前作と同じ世界観の中で、別のキャラクターを演じる難しさはないのだろうか。
二宮さんは「ビジュアルも違いますし……。僕としては『渡海先生は実は良い人だったんだな』と思うことができた」といい、「今回の天城先生の方が自由奔放にしている」と明かす。
「(同じ“悪魔”と呼ばれるキャラクターで)悪いところをデフォルメして抽出しているわけではないんですけれど、全然(悪さの)角度が違うといいますか。天城を動かすときはだいたい自由にアプローチをしていることが多いかもしれないですね。TPOに合ったムーブをあえてしていないというか。基本的に渡海先生より、もう少し能動的に社会と関わっている感じです」
天城を演じるに当たって意識したことは?
「その場に置かれたときにどれだけ異物化できるかというのが一つのテーマでもあるので、あまり場になじんでいなかったりだとか、場を乱したりだとか。ただ、オペのときだけはリーダーになっていくさまが面白いと思っていたので、オペしているときとしていないときの差を割と意識していますね」
前作と違って大変だったシーンはあるのだろうか。
「オペシーンが大変ですね。前作と立場が違うので。前作では場がピンチになったら渡海先生が出てきてバーッとやって帰って行っちゃうので、僕はどちらかというとそこまで大変に感じてなかったんです。前作では、(高階役の小泉)孝太郎くんとか(世良役の竹内)涼真とかが『しんどすぎる』という話をしていて、その温度差はすごくあったんですけれど、今回、天城先生は最初から最後までずっとその場にいるので、『ああ、(2人は)このことを言っていたんだな』みたいな感じはすごく分かりましたね」としみじみ語る。
「シーズン2」では、天城が運試しにシャンスサンプル(二者択一)する場面がある。二宮さん自身の人生の二者択一のエピソードは?
「僕は嵐と『金八先生』のどっちをやりたい?という話になって、僕は『金八先生』と言って、風間(俊介さん)は『(嵐が1999年にイメージキャラクターになった)バレーボールの方をやりたい』って言っていて。なぜだか知らないけれど、気付いたらそれが逆転していて、今に至った。その二択が(人生で)一番大きかったんじゃないですかね」
第2話以降も二者択一のエピソードは出てくるといい、「運試しの条件や、運を試す方々が毎話すごい方たちばかりなので、併せて楽しんでいただけるのではないかと思っております」とアピールする。
そして「『シーズン2』を最後まで見ていただけると、いろんな展開があるので、(前作と主人公が)違うキャラクターになった意味や意図を分かっていただけるのかなと思っています」とメッセージを送った。
原作は「チーム・バチスタの栄光」シリーズなどで知られる海堂尊さんの「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)。シーズン1の原作「ブラックペアン1988」と合わせた“バブル3部作”は累計発行部数160万部を突破するヒットを記録している。
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