二宮和也:「チームワークは良いと思います」と現場の結束に自信 豪州ロケ秘話も 「ブラックペアン」シーズン2を語る

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 二宮和也さん主演で6年ぶりにTBS「日曜劇場」枠(日曜午後9時)で復活するドラマ「ブラックペアン」の「シーズン2」が7月7日にスタートする。シーズン1で“オペ室の悪魔”と呼ばれた天才外科医・渡海征司郎を演じた二宮さんは、シーズン2では心臓冠動脈バイパス術の世界的大家で、“ディアブル(悪魔)”と呼ばれるほどの金の亡者、天城雪彦を演じる。前作から引き続き出演するキャストが多く「チームワークは良い」という「ブラックペアン」の撮影について二宮さんに聞いた。

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 ◇引き続き出演する俳優の意見に価値がある現場

 「演者さんたちが前作とほぼ一緒なので、現場もやりやすい」と撮影は順調に進んでいるようだ。「チームワークは良いと思います」と二宮さんは自信をのぞかせる。

 「前作から続けて今作に入っている俳優さんたちには譲れるものと譲れないものもある。俳優さんの意見が割と強いというか、価値がある現場なのかなと思っています。前作から関わっているスタッフさんが、現場でいうと助監督に1人くらいで、まったく異なるチームで作っているので、そういうときに、シーズンを通して演じてきた俳優さんたちの感覚を伝えて、良い形で物が作れているんじゃないかなと思いますね」

 中でも成長を感じるキャラクターは、竹内涼真さんが演じる世良雅志だという。

 「そもそも『ブラックペアン』の原作の主人公でもある世良くんがいろんな先生に会って成長していくという話でもあるので。世良くんは、今回は6年たっている設定で、研修医から先生(医師)になって、担当を持ったり、時には指導をしたり、後輩を助けたりという面が見られたのは、すごく印象的でした。世良くんが一番変わっているんじゃないかな」

 ◇韓国の若手俳優キム・ムジュンがシーズン2から出演「すごく頑張り屋」

 「シーズン2」から、韓国で研修医として働くパク・ミンジェ役で韓国の若手俳優キム・ムジュンさんが出演する。ミンジェは天城(二宮さん)を探し、オーストラリアのゴールドコーストを訪れ、世良(竹内さん)と出会う。

 二宮さんは、ミンジェの印象について「すごく頑張り屋だなと思います。異国でいつも通りに仕事をするのがいかに大変かということは僕も理解できますし、かつ、ムジュンの場合は、いつもの制作スタッフとも違うし、いつもと違う言葉をしゃべらなければいけない。僕はそこまでの経験がないので、すごいことだなと思いますね」と尊敬のまなざしを向ける。

 特に「(せりふの)ワードも難しい。日常会話というより、術名だったり臓器の名前だったり、病気の名前だったりを同時に覚えている。かつ、ムジュンは僕らのせりふもちゃんと頭に入れているので、本当に時間がいくらあっても足らないだろうなと思うくらい頑張っています」と評価する。

 自身の海外作品に出演した経験と重ね合わせることもあったといい、「海外にいると大変さはすごく感じますし、単純に自分の家に帰れないわけじゃないですか」と理解を示す。

 「ムジュンにとって、それらがいままでにない、良い意味で価値につながればいいですけれど。ストレスにならないように、僕らは日本の役者さん以上にケアしていかなきゃいけない部分はある。ムジュンが楽しかった、このチームでお芝居できてよかったと思って帰ってもらうのが僕らの目標になってくる。芝居だけでなく、いろんな経験をムジュンができたらなって、現場で話しています」とムジュンさんへの思いを語った。

 ◇オーストラリアで大規模な現地ロケ カジノや空港で撮影も

 第1話では、ゴールドコーストのハートセンターで働く天城を探して世良たちがオーストラリアにやってくる場面があり、大規模な現地ロケが行われた。

 二宮さんは「現地の方々にすごく協力していただいて、いろんな場所で撮ることができました。カジノのような普段入れないようなところでも撮影ができましたし、ブリスベンの空港を使わせていただいたり。普段だったら空港に寄せたところでの勝負だったりするんですけれど、そのものを貸していただけたというのは、本当に行った甲斐(かい)があったのではないかと」と手応えを感じている。

 二宮さんは現地で特番「二宮孝太郎」の撮影もあり、「そちらは旅行というかオーストラリアの動物園など、いろんなところに行っていたので、ドラマの撮影と切り離されてリフレッシュにもなった」という。

 「僕はフルタイムで(ドラマ撮影に)入っているわけじゃなかったので、現地で残っていたメンツと食事に行ったりできたんですけれど、天城先生を探しに来ている話なので他のみんなはカツカツで大変そうでした」と笑顔で振り返った。

 最後に、視聴者に向けて「6年ぶりにシーズン2として『ブラックペアン』が戻ってきます。『ブラックペアン』の持つ力もそうですが、TBS系『日曜劇場』の持つ力強さ、出てくる俳優さんの幅広さ、キャストや中身もそうですけれど、日曜劇場ってやっぱりすごいんだなというのを改めて感じてもらえるように、日曜劇場ファンの方々にも届けばいいなと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします」とメッセージを送った。

 原作は「チーム・バチスタの栄光」シリーズなどで知られる海堂尊さんの「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)。シーズン1の原作「ブラックペアン1988」と合わせた“バブル3部作”は累計発行部数160万部を突破するヒットを記録している。

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