海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
俳優の川口春奈さんが主演を務める連続ドラマ「9ボーダー」(金曜午後10時)の第4話が、5月10日に放送される。大庭家の長女で、いつも明るい猪突猛進な39歳の成澤六月を演じている木南晴夏さん。次女役の川口春奈さん、三女役の畑芽育さんとの撮影や、役作りについて話を聞いた。
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六月は私とリアルな年齢が近く、比較的フラットな感覚で入りました。台本を読んでから六月のキャラクターについて、ふくだももこ監督や新井順子プロデューサーと話しました。
六月は海外を転々として今の旦那さんと出会い、彼を支えるために会計事務所を開いたパワフルな女性で、年齢以外の面では私とは真逆です。六月が今抱える悩みというところでは、共感できる部分は少ないのですが、素直になれない性格は少し分かるかもしれません(笑い)。
例えば、本当は好きなのにそれをちゃんと伝えられないところとか。六月は家庭がうまくいっていないところから物語がスタートし、浮気した旦那さんにも「絶対に許さない」と言ってしまうんです。本当はやり直したいと思っているし、すごく好きなはずなのに……。そんな自分の人生とは別軸を生きている六月を見ていて、恋愛に限らずさまざまな側面で「素直になれない瞬間、あるよね」と感じました。
友達になりたいです(笑い)。ズバズバものを言うわりに優しい人なんですよね。まだまだ仕事のできない新米会計士の松嶋朔ちゃん(井之脇海さん)を採用して、面倒を見るという情の厚さも感じます。六月と一緒にいたらすごく楽しそうだなって。
最初はすごく派手な人だなと思いました。「私、こんなに全身グリーンだけど大丈夫かしら?」って(笑い)。でも六月のキャラクターとドラマの世界観、そして銭湯を舞台にした大庭家のオシャレなセット。すべてを一緒くたにして見ると、ちゃんと収まっているんですよね。
六月のお洋服は古着がミックスされていて、それこそ自分ではチャレンジが難しいようなバリエーションがとても豊富なので、今では六月のスタイリングも撮影の楽しみの一つです。
けんかするシーンはテンポ感がとても大切なのですが、まだまだ難しいです。ただ、その後すぐに仲直りできる3姉妹はすごいなと。私は大人になってから姉とけんかすることなんてなかったので、想像できませんでした。
この3姉妹の関係性は、何でも話せる一番の友達“以上”みたいな感覚です。友達には気を使って言えないことでも、3姉妹だとズバズバと言えちゃう。進学するか就職するかを悩む友達を前にしたら、「それぞれの道があるから、ゆっくり探しなよ」と伝えるところを、八海には「進学するか就職するか早く決めなよ」とハッキリ言いますし。
そういう普通の友達ではあり得ないことも言える、友達“以上”の3人(笑い)。実家がお風呂屋さんだから一緒にお風呂に入るのが当たり前で、裸の付き合いができる関係というのも仲良し理由の一つなのかな。
3姉妹に限らずみんな本当におしゃべりで、良い意味でうるさい(笑い)。私たちと陽太くん(木戸大聖さん)、おおば湯アルバイトのウメケンさんこと梅津剣さん(「オズワルド」の伊藤俊介さん)の5人が話しているシーンは、みんなでとにかくしゃべっています。
カメラが回っていないところでもウメケンさんのトークが面白くて、陽太くんが3姉妹からからかわれてまた笑って。シーンとするタイミングがなくて、ずっと誰かが話している。そんな楽し過ぎる現場です。
ズルズルと引きずっていた家庭問題について、一つ心に決めて踏み出した六月ですが、きっと彼女の心の中にはまだ迷いもあって。そんなふうに揺れ動く中、六月がどう踏ん切りをつけていくのか、いかないのか……ぜひ見守っていただけたらと思います。
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