オモウマい店:能登半島から「出張寿司」 震災・水害に耐える店主と息子「いまは自分にできることを」 大阪、東京にも遠征

3月11日放送の「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」に登場する「出張寿司」(5000円)=中京テレビ提供
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3月11日放送の「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」に登場する「出張寿司」(5000円)=中京テレビ提供

 想像を超える“びっくりなお店”を紹介するバラエティー番組「ヒューマングルメンタリー  オモウマい店」(中京テレビ・日本テレビ系、火曜午後7時)。3月11日の放送は、能登半島地震に負けじと、出張して寿司(すし)を握る石川県能登町の寿司屋を紹介する。

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 2022年5月に密着映像を放送したオモウマい寿司店「津久司」。能登の地魚12貫に漬け丼が付いた「大盛寿司ランチ」(1000円)や、地魚8貫の「学割寿司ランチ」(550円)など、新鮮な魚をお得においしく食べられる店として人気だ。

 店主・坂津世史さんと、放送当時小学1年生の息子あおいくんとの明るく軽妙なやり取りが反響を呼んだ。そんな「能登のずっと明るい寿司親子」に密着した第2弾。

 放送翌日から行列ができた「津久司」。番組は、2023年の夏~冬にかけて断続的に取材を行っていたが、2024年元日、能登半島地震が発生。2024年4月にスタッフが現地を訪れた際は復興もままならぬ状態で、店は道路の破損と漏水で休業を余儀なくされていた。店主は「能登の魚を広めることも復興につながると思う」と、週末に全国各地を回る出張寿司をスタートさせた。

 出張寿司には、地元産のアンコウ、メジマグロ、カワハギ、タイ、サバなど10種以上のネタを持っていく。一方、地元の市場に集まる魚もまだ少なく、1週間かけて魚を集め、寝かせておかなければならない。そこで丁寧な血抜きなど「魚を寝かせる技術が活きた」と店主は語る。そんな店主の支えになっているあおいくんには、うれしいサプライズがあった。

 震災から半年が過ぎ、ようやく前向きな日常を取り戻しつつあった2024年9月、今度は集中豪雨による水害が発生。「今は自分にできることを」と何とか自分を奮い立たせる店主。甘エビを昆布じめにし、アオリイカを何度も洗ってヌメリを取り、ネタをおいしく食べるための仕込みに時間をかけている。

 出張寿司は、1人前5000円。能登の町だけでなく、大阪、愛知、東京などにも出張する。そして2024年末、サバの棒ずし、だし巻き卵が付いた5人前相当の「年末お持ち帰り50貫」(1万円)を店で提供することに。久々に店を訪れた常連さんとの再会を喜ぶ店主は「再開は来年(2025年)にできれば」と、復活を誓う。

 番組MCは、タレントのヒロミさん、進行はお笑いトリオ「バイきんぐ」の小峠英二さん。ゲストに、お笑いコンビ「ジャングルポケット」の太田博久さん、女優の西野七瀬さんが出演する。

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