薬屋のひとりごと
第36話 華瑞月
3月28日(金)放送分
マンガに精通する書店員らが「今、いちばん友達に薦めたいマンガ」を選ぶ「マンガ大賞2025」(実行委員会主催)が3月27日に発表され、「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中の売野機子さんのマンガ「ありす、宇宙(どこ)までも」が大賞に選ばれた。今年でデビュー16年目の売野さんは、「マンガ大賞」の大賞を目標に「ありす、宇宙までも」を描き始めたといい、「編集部に『1位取ります』と言って始めたので、有言実行できてうれしいです」と受賞を喜んだ。
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「ありす、宇宙までも」は、「週刊ビッグコミックスピリッツ」で2024年6月から連載中のマンガ。一人の少女が日本人初の女性宇宙飛行士船長になるまでの物語が描かれている。容姿端麗で人気者だが、言葉がつたなく日々の授業にもついていけない女子中学生の朝日田ありすが、ある同級生との出会いによって運命がひらけていく……というストーリー。
売野さんは、同作について「元々は少年誌に向けて作った企画だった」と話し、「ここ6、7年くらい、大きな目標を打ち立てて、そこに向かって努力するストーリーのネームを描いていたが、連載会議に出しても通らなかった。編集部から『もうちょっと優しいマンガ、ほっとするマンガを描きましょう』と言われて、男女で勉強をして絆を育むようなマンガにした」と語った。
その際の企画は「面白い」と評価を受け、会議に通ったが、「(作品を)『3カ月後に持ってきて』と言われて。私は16年目なので、直すのは3日くらいでできちゃうから『3カ月?』と思って。すごく失礼なんですけど、『これ、ほかに持っていってもいいですか』と聞いたら、『大丈夫です』と言ってくださって『スピリッツ』の担当さんにお見せした」と明かし、そこから作品が始まっていったという。
同作は「勉強」が大きなテーマの一つとなっている。売野さんは「私は、中学3年生の娘がいて、(作品の企画を考えていたのが)中学受験が終わった時で、勉強モードになっていた。また、私自身が、中高一貫の学校に通っていて、頑張って第1志望校の学校に入ったのですが、途中で行けなくなっちゃったんです。勉強が大好きだったけど、学業の道が断たれることがあって、それが心残りなのかなと。デビュー作の『薔薇だって書けるよ』もそういう話なんです。編集さんにも『もうそろそろ売れないとやばい』と言われていた中で、作家さんはデビュー作に言いたいことが詰まっているとよく言われるので、デビュー作に答えがあるのかなと。そこが心残りなんだろうと思って、描こうと思いました」と経緯を明かした。
売野さんは「勉強が大事だと思う理由」を聞かれ、「しなくてもいいんですけど、どこまでもいけるということですかね。勉強に限らないですけど。勉強が好きな理由は遠いところにいけるからと思っています」と語った。
「マンガ家として描きたいこと」を聞かれると、「この作品には、『子供の力で未来を変えることができる』いうようなせりふが何回も出てくるのですが、これは王道ではないというか。犬星くんがやろうとしていることは邪道の誘いで、脇道なんだけど、自分たちの力でやってやろうというのは、子供時代の自分を勇気付けるような部分もあって。それが自分のデビュー作から一貫しているのかなと。昔の自分を勇気付けて、『自分でできるぞ』と言いたいのかもしれないですね」と思いを語った。
「マンガ大賞」は2008年に創設されたマンガ賞で、マンガ家、編集者、ブックデザイナーなどマンガが売れることに直接の利害関係がある関係者が審査に関与しないのが特徴。大賞に選ばれた作品は注目を集めて売り上げが一気に伸び、アニメ化や映画化などのメディア展開につながることもある。今回は18回目で、2024年1月1日~12月31日にコミックス、電子書籍が発売され、通巻8巻以内のマンガ(過去の大賞は除く)が対象。
過去の大賞は、末次由紀さんの「ちはやふる」や、羽海野チカさんの「3月のライオン」、柳本光晴さんの「響~小説家になる方法~」、山田鐘人さん原作、アベツカサさん作画の「葬送のフリーレン」などで、2024年は泥ノ田犬彦さんの「君と宇宙を歩くために」が受賞した。
「ありす、宇宙までも」売野機子▽「女の園の星」和山やま▽「COSMOS」田村隆平▽「この世は戦う価値がある」こだまはつみ▽「死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)」白川蟻ん、六つ花えいこ、秋鹿ユギリ▽「図書館の大魔術師」泉光▽「ドカ食いダイスキ!もちづきさん」まるよのかもめ▽「どくだみの花咲くころ」城戸志保▽「ふつうの軽音部」出内テツオ、クワハリ▽「路傍のフジイ」鍋倉夫
「岳」石塚真一▽「ちはやふる」末次由紀▽「テルマエ・ロマエ」ヤマザキマリ▽「3月のライオン」羽海野チカ▽「銀の匙 Silver Spoon」荒川弘▽「海街diary」吉田秋生▽「乙嫁語り」森薫▽「かくかくしかじか」東村アキコ▽「ゴールデンカムイ」野田サトル▽「響~小説家になる方法~」柳本光晴▽「BEASTARS」板垣巴留▽「彼方のアストラ」篠原健太▽「ブルーピリオド」山口つばさ▽「葬送のフリーレン」山田鐘人、アベツカサ▽「ダーウィン事変」うめざわしゅん▽「これ描いて死ね」とよ田みのる▽「君と宇宙を歩くために」泥ノ田犬彦
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2025年03月31日 05:00時点
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