東京サラダボウル:第5話はグッと「踏み込んだ回」に “通訳人・今井”武田玲奈が語ったこと 視聴者の気持ちはどちらに振れた?

「ドラマ10『東京サラダボウル』」第5話の場面カット (C)NHK
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「ドラマ10『東京サラダボウル』」第5話の場面カット (C)NHK

 俳優の奈緒さんと松田龍平さんがダブル主演を務めるNHKの連続ドラマ「東京サラダボウル」(総合、火曜午後10時)の第5話が、2月4日に放送され、内容について「なんというか、今週はグッと踏み込むね」「今回はめちゃ考える回」と視聴者の間で話題となった。

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 ドラマは、「クロサギ」で知られる黒丸さんのマンガ「東京サラダボウルー国際捜査事件簿ー」が原作。約70万人の在日外国人が暮らす東京を舞台に、奈緒さんがミドリ髪の国際捜査の警察官に扮(ふん)し、松田さん演じるワケありの中国語通訳人・有木野了とのコンビで、日本社会からこぼれ落ちそうな人生を拾い上げていく社会派エンターテインメントだ。

 第5話の副題は「ティエンと進」。介護施設で入居者のタブレットが窃盗された。鴻田(奈緒さん)は疑惑をかけられたベトナム人ケアスタッフのティエン(Nguyen Truong Khangさん)の取り調べを行う。

 ベトナム語通訳人の今井(武田玲奈さん)は、ティエンの体にあざがあることを発見。外国人労働者の厳しい現状を前に落ち込む今井を有木野(松田龍平さん)が慰める。真相を探るうち、鴻田はティエンが“友達”と呼んでいたケアスタッフの早川(黒崎煌代さん)にたどり着く……。

 終盤、ティエンをことあるごとに邪魔者扱いしてきた同僚の別島(亀田佳明さん)は事情聴取の席でこう話す。

 「外人が増えりゃ治安も悪くなるし、犯罪も増える。移民政策を進めたヨーロッパがそうじゃねえか。なのに日本も外人をもっと増やせ、どんどん増やせって。そしたらどうなる? マイノリティーがマイノリティーじゃなくなったら、もっと権利よこせってやかましくなるに決まってんだろ。日本で働かしてもらってる立場も忘れてよ!」と──。

 話を立ち聞きしていた今井は、去り際の別島を呼び止めると、「今後のために言います」と前置きし、「外国人を働かせてやってるんじゃないです。私たちが、彼らに働いてもらってるんです。日本は人口が減って、子供が減って、今の社会を維持するための労働力も消費力も足りない。日本人だけではこの国はもうもたないんです。外国人を無理に愛せとは言わない。でも、彼らを敵視して排除しようとしても、あなたの居場所は守れないですよ。同じ社会に生きる者として、せめて受け止めなきゃ。あなたが苦しくなるだけです。日本はもう変わっていくんです」と強い口調で訴えかけた。

 SNSでは別島と今井がそれぞれの立場で語った、外国人労働者に対する“本心”に視聴者は反応。「今井さん、よう言うた」「あまりにも今の社会にクリティカルなセリフ」「僕の言いたいことを全部言語化してくれたよ」といった声も上がった一方で、「しかしこの変化を全く受け入れられない人もいるわけで…」「今日の内容はちょっと納得いかない。キレイごと言ってると日本人が安全に暮らせなくなる」との意見も。

 さらに「現実問題だよねえ…」「原作でも特に好きなエピソードだけど映像になるとしんどいな…」「踏み込んだ回だな」「前回も良かったけど、今回も良すぎ、素晴らしすぎ、脚本良すぎ」「見る度に心が揺れる」「毎回学びと気付き、与えてくれる素晴らしい作品やね」などの感想も次々と書き込まれた。

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