海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
福原遥さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)。3月10日に放送された第111回で、久留美(山下美月さん)の父、佳晴(松尾諭さん)がラグビーカフェ「ノーサイド」の道子(たくませいこさん)へのプロポーズを成功させた。撮影の舞台裏を同作の制作統括・熊野律時(くまの・のりとき)さんが語った。
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2度目のプロポーズで快諾を得た佳晴。1度目は玉砕し、改めて道子に思いを伝えることを決心。金属アレルギーの道子のために、身につけられるチタンの指輪作りを舞(福原さん)らに依頼して本番に臨んだ。
「ノーサイド」に“勝負服”のラガーマン姿で現れた佳晴は「津田さん、見てください。ドーベルマン望月の復活です」と手紙を読み上げるが、道子は「どこがやねん! ブルドッグやんか!」とツッコまれる。意を決した佳晴は手紙を読むのをやめ、真っすぐに思いを伝え、道子に左手の薬指に指輪をはめると、道子は「はい」と返事をした。
このシーンについて、熊野さんは「佳晴があの格好で出てくるだけで、もう面白かった(笑い)」と振り返る。
「佳晴は自分らしさをああいう形で表現しながら、不器用ながらも一生懸命、思いを伝えようとする。これまでも仲良くやってきた関係性があり、ここで、ようやく2人は幸せな方向に行く。しかも『ノーサイド』で……。すごく幸せな形で久留美も舞も関わりながら。皆さん楽しく、とても喜んで演じてくれていました」と現場は幸せなムードに包まれたという。
返事をもらえるまでの佳晴と道子の夫婦漫才のようなやりとり、快諾を得て、道子を担ぎ上げて喜ぶ佳晴の姿など、楽しく幸福感にあふれるシーンになった。
見事なツッコミをした道子を演じるたくまさんは、1975年7月5日生まれ、大阪府出身の47歳。
熊野さんは、「朝ドラ『純情きらり』(2006年前期)でご一緒したことがありまして。ああいうカフェを切り盛りしているということは、明るく朗らかでさっぱりとした人柄で、大阪人のノリで、ボケたりツッコんだりして、常連のお客さんらを引きつけているんだろうなというイメージでした。たくまさんは関西人でもいらっしゃいますし、お芝居も上手だと存じていましたので、決めるところはびしっと決めていただけると思いまして、今回、ぜひにとお願いしました」と起用理由を説明する。
たくまさん演じる道子は「実は親の介護が大変で、これまでいいと思う人がいないわけではなかったが、いろいろな事情でタイミングが合わずにずっと独身で来たという設定」だと明かす。
佳晴を演じている松尾さんは1975年12月7日生まれ、兵庫県出身の47歳。
松尾さんについて、熊野さんは「佳晴は、おじさんなんですけれど可愛らしさがにじみ出ている。ちょっとダメな感じを出しつつ、一生懸命、生きているからこそ出てくる、どこか憎めない感じを、松尾さんに上手に演じていただけていて、素晴らしい俳優さんだなと思います。今回、久留美のお父さんというポジションで出演していただけて、良かったなと思っています」とたたえる。
佳晴の良さは「生き方は不器用なんだけど、すごく愛情があるし、真心がある人。久留美のことをすごく大事にしている」といい、「一生懸命、生きている佳晴にはちゃんと幸せになってほしいですし、そういう人が報われていく、その人なりの幸せがあることを物語の中で描いていきたいと思っているので、こういう展開になりました」と語った。
舞と貴司(赤楚衛二さん)の結婚パーティーで“いい雰囲気”になっているカップルが何組かあったが、今後、その先は描かれるのか。ヒロイン・舞の行く末も含めて、まだまだ目が離せない。
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