松本怜生:「対岸の家事」で今どきの若手社員役「かわいらしい後輩になるよう」 江口のりこは「とても優しい方」

ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」に出演する松本怜生さん(C)TBS
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ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」に出演する松本怜生さん(C)TBS

 連続ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」(TBS系・火曜午後10時)に出演する松本怜生さん。長野礼子(江口のりこさん)が所属する総務部の同僚で、仕事とプライベートをきっちり分ける今どきの若手社員・今井尚記を演じている。松本さんに、江口さんの印象や、役柄について聞いた。

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 原作は、朱野帰子さんの小説「対岸の家事」(講談社文庫)。詩穂(多部さん)が自分とは異なるさまざまな立場や、考え方を持つ「対岸にいる人たち」との交流を通し「家事」という終わりなき仕事を描く。

 --脚本を読んでどんな印象を持ちましたか。

 現代における子育てや少子高齢化が進んでいる理由として、子どもを優先することがよくないという風潮があることに、脚本を読み進めていくうちに気づき、驚きました。そういった環境の中で子育てをするために戦っていく登場人物たちを見て「かっこいいな」「すごいな」と感じました。

 その一方で、もっと多くの人にこの現実を知ってほしいですね。今、どこかで同じような思いをしている人がきっといる。その人たちの思いがこの作品を通して多くの人に伝わったらいいな、という気持ちが強くなりました。

 --松本さんは現在24歳。周りはまだ、家庭を持っていない方が多いと思います。子育てする上で声を上げにくい環境にあることに、気づいていない方が多いかもしれませんね。

 確かに、気づいていないかもしれません。それに、最近は結婚願望がない若者が増えていると言いますよね。きっと仕事に追われていたり、プライベートが充実していたりと、さまざまな選択を取れる環境だからかもしれません。子育てに対しても、僕らの世代は“喜ばしいこと”として捉えるより、“過酷なこと”という印象を持っている人が多いと思います。

 --本作では、<専業主婦><働くママ><育休を取り子どもと向き合うパパ>たちが登場します。撮影が進む中で、認識の変化などありましたか。

 母親が専業主婦だったので、第1話で出てきた“専業主婦は絶滅危惧種”のような感覚はありませんでした。それで言うと、育休(育児休業)を取ることが大変だとは思っていませんでした。そんな環境下であればきっと、育休を取得するにも悩んでしまうだろうし、不満から八つ当たりしてしまうようなこともあるんだろうなと。もし僕の身近にそういう悩みや不満を抱えている人がいたら、積極的にサポートしたいですね。本作での経験が今後の自分に生きたらいいと感じています。

 --今井を演じるにあたって意識したことはありますか。

 今井は長野さんに対して、他の人が言いにくいことも言えてしまうようなキャラクターです。そのあんばいが難しく、最初の頃は少し生意気な感じに見えてしまい、監督さんと相談しました。あまり口調がきつすぎないように「リスペクトを持たせたい」という監督さんからのリクエストを意識しつつ、かわいらしい後輩になるように調整しています。実際に江口さんが演じる長野さんと対峙することによって、僕の中でどんどん今井という役が形になっています。

 --第3話では礼子の妄想でさまざまな今井が登場しますね。

 長野さんに今井はそう思われていたんだ、と思うような、突飛なシーンがあります。今井はギャグ線が高いキャラクターではないと思っていたのですが、意外と少しずれたことを言ったりすることもあって(笑)。近い距離で長野さんをにらみつけながら声を荒らげるところでは「大きい声を出すのでうるさいかもしれません」と言ったところ「平気だよ」と言ってくださったので、思いっきり演じきりました。そういったシーンは新鮮でしたし、普段の今井とのギャップもあって楽しかったです。

 --江口さんの印象を教えてください。

 江口さんはとても優しい方です。僕からすると大先輩なので、なかなか自分から話しかけることが難しいのですが、江口さんから関西弁で話しかけてくれたりするんです。「今日、寒いやんな」「ダンスは踊れるん?」とか、他愛のないことですが温かい気持ちになります。江口さんのおかげでリラックスして役に集中できているので、感謝しています。

 --松本さんは大学進学と共に実家を出て1人暮らしをしていますが、その中で驚いた家事は何でしょうか。

 一番驚いたのはゴミ出しです。1人暮らしを始めるまでは、ゴミはゴミ箱に捨てればよかったんですけど。曜日ごとに出せるゴミが異なり、分別も必要で、家中のゴミをまとめる作業が面倒だと気づきました。掃除は好きで一気にやるタイプですが、ゴミ出しは本当に嫌いです(笑)。

 --掃除やゴミまとめはスイッチが入るとやれるタイプですか。

 スイッチが入るとやりますね。掃除をすると、翌日が気持ちよく過ごせるので、やりたくなるんですが、仕事の前日には掃除をしたくないんですよね(笑)。あまり物を動かすことがないので、服が散らかってきたら片付けるようにしています。

 --最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

 多部さん演じる詩穂を見ていると、つらいことでも乗り越えられるヒントが得られるかもしれません。立場に関係なく、人間関係などで悩んでいても、きっと解決策があるのではないでしょうか。この4月から新生活を迎えた人たちにとっても、応援になるような作品です。きっと自分の行動を変えるヒントが見つかるかもしれないので、ぜひご覧ください。

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