葵あずさ×藤本侑里×橘杏咲:「プリンセッション・オーケストラ」インタビュー “歌アフレコ”の挑戦 3人の信頼感と安心感

「プリンセッション・オーケストラ」に出演する(左から)藤本侑里さん、葵あずささん、橘杏咲さん
1 / 4
「プリンセッション・オーケストラ」に出演する(左から)藤本侑里さん、葵あずささん、橘杏咲さん

 キングレコード、アリア・エンターテインメント、タカラトミーが共同で手掛けるオリジナルテレビアニメ「プリンセッション・オーケストラ」がテレビ東京系で4月6日から毎週日曜午前9時に放送されている。「戦姫絶唱シンフォギア」シリーズの金子彰史さんの企画原案による作品で、子供から大人まで楽しめる「音楽×アニメ×玩具」を展開。アリスピアと呼ばれる不思議の国に、楽しいことが大好きな住民・アリスピアンたちが暮らしていたが、謎の怪物・ジャマオックによってキラキラとした輝きが失われてしまい、そんなピンチの中で、胸に歌を忘れないプリンセスたちが冒険する。歌とバトルも大きな見どころになっている。空野みなも/プリンセス・リップル役の葵あずささん、識辺かがり/プリンセス・ジール役の藤本侑里さん、一条ながせ/プリンセス・ミーティア役の橘杏咲さんに作品への思いを聞いた。

あなたにオススメ

 ◇変身少女への憧れ

 ーー日曜朝の放送ということもあり、子供から大人まで楽しめるアニメになっているようです。作品の印象は?

 葵さん 一言で言うとワクワクです。シリアスなところがありつつ、明るくもあったり、いろいろな魅力があって、どの世代の方が見てもワクワクする作品になっています。

 藤本さん 憧れが詰まっている作品です。私自身、子供の時から、変身して戦うアニメが大好きでした。プリンセスになり、髪色も変わったり、ドレスのような衣装になったりと憧れが詰まった作品なんです。個人的に歌うことも大好きで、歌って敵を倒すアニメも好きだったので、私も歌って戦えるんだ!となりましたし、憧れが詰まった作品に出演させていただけることがうれしいです。

 橘さん 誰が見ても楽しいし、ワクワクするし、キラキラしています。まさに老若男女に愛される作品になるだろうと思っています。私も大人になっていますが、毎回台本をいただく度に、目がキラキラしちゃいます。ワクワクが止まらなくて、私の目もキラキラさせてもらっています。映像が出来上がったらどうなってしまうんだろう!? キラキラにあふれた作品なので、老若男女全ての人にそう感じていただけると思っています。

 ーー葵さん、橘さんも子供の頃、変身するアニメに憧れていた?

 葵さん はい! 何度妄想したことか……。小学校6年生の時に公園で魔法陣を描いたこともありました。祈るような気持ちで、ファンタジーの世界に行けないかな?と。ギリギリ中学生ではないので、許してほしいんですけど(笑)。ファンタジーのキラキラした世界に憧れがあって、私が声優を目指し始めたきっかけもキラキラした世界に一番近いお仕事だと思ったことですし、憧れが詰まった作品になっています。アリスピアの世界には、アリスピアチャンネルから行けるのですが、動画チャンネルという身近にあるものなので、妄想がはかどります。

 橘さん もしかしたら私が魔法少女をやっているパラレルワールドがあるんじゃないか?と今でも妄想します。プリンセスになれるかもしれないと妄想する権利は誰にでもあるはずですしね。 幸せですね。

 ーーキャラクターの印象は?

 葵さん みなもちゃんは一生懸命頑張る子です。自分とも共通点が多く、演じやすい子なんです。苦しみも似ているところがあるので、一緒に成長していきたいです。

 藤本さん かがりちゃんは、歌やダンスが大好きで、2人よりも先にプリンセスになっていた子です。アリスピアを守りたいという信念や覚悟、使命感が人一倍強い子です。2人がプリンセスになってからは、引っ張るような凜々しいところがあります。凜々しく意思を貫いていますが、ギャップも可愛い女の子です。

 橘さん ながせちゃんは、流れ星みたいな子で、好きなものに対して一直線で、一旦何も考えずに先に行動してみようとします。後輩ちゃんなのですが、行きますよ!と先を突っ走るような女の子です。ちょっと打たれ弱い部分があったりして、ギャップが愛おしい子です。

 ーー変身後の姿を見て感じたことは?

 葵さん いろいろなこだわりがあるんです。スカートの青色の部分のヒラヒラがハートの形になっているんですよ。水滴のようで、全部がキレイなんですよ。私は絵を描くのが趣味なのですが、アート的なところに惚れ惚れしています。どうやったらこんなふうにできるんだろう?と感激しました。

 藤本さん ジールは髪形がすごく好き。横のドーナツみたいな部分の真ん中にバラがあるんです。二つ結びの先が丸くなっているのも可愛いんですよね。スカートの後ろが長くなっているのもすごく好みです。アクセサリーなどにもバラのモチーフが入っていて、私のドストライクのデザインで、うれしくなります。

 橘さん ミーティアのビジュアルは流れ星のようです。変身すると、髪が伸びて、ポニーテールになり、流れ星のようで、すごく格好いいです。ミーティアはパンツスタイルで、太ももなどにあるベルトも好きです。格好よさ、キレイさ、可愛さが本当に絶妙なバランスで、素晴らしいですね。私も大好物です。

 ◇“歌アフレコ”は難しいけど楽しい

 ーー演じる中で意識していることは?

 葵さん みなもちゃんは芯が強く、私の想像を超えることもあります。大丈夫かな?と心配していたら、もう立ち上がっていたりして感動しています。怒り、悲しみのような気持ちがあっても笑っていますが、強いだけで終わらせないようにすることを意識しています。怒りなどは見せませんが、内面を考えた上で笑顔でいよう。表面だけではなく、中身を考えて、どう演じるか?と考え、一番大事にしています。

 藤本さん アリスピアへの思いが人一倍強く、プリンセスとしての自覚、使命感、責任感も強いので、どんなに敵が強く、壁が高くても、やらなきゃ!となる強さもあります。初めて3人で集まって、キャラクターについて説明していただいた際も「ジールは決して折れない」「落ちることがあったとしても自分で何とか持ち直していける」というお話がありました。その強さ、アリスピアへの強い思いを表現するために試行錯誤しています。難しいところもありますが、頑張っているところです。

 橘さん 私は、力を抜くことを心掛けています。明るいキャラクターですが、自分に近い部分も多いんです。元気なところはもちろん、落ち込むと考えすぎちゃう。幼い部分もあります。落ち込むと「私なんてもう無理」という気持ちを吐露するタイプです。私自身もそうなので、地でやることが、ながせらしくなると思っているので、あまり考えすぎず、自分と似ている部分を引っ張り出して、自然体でいることを心掛けています。 2人に比べると強さは見えづらい部分もあります。芯が強くないし、一番揺れがちでもあります。もがいて、頑張って、芯を貫き通すところもあって、一番人間くさいところがある子だと思っています。

 ーー歌いながら戦うシーンの“歌アフレコ”もあります。

 葵さん お母さん役の南條愛乃さんに「どういうふうにしたら戦っている感じになるのですか?」とお聞きしたら、「どれだけ歌が崩れたっていいから戦うことをすごく大事にしていたよ」とアドバイスをいただき、その後は段々とつかんで、楽しくなってきました。崩れることを恐れず、自分のタイミングで戦うことができるようになっています。

 藤本さん 実際にやってみると想像以上に難しいんです。戦いのタイミングに歌詞を合わせて、母音や子音を合わせるタイミングもあって……と苦戦しました。 葵さんが南條さんからいただいたアドバイスを間接的に聞いてから、こうしたい!という気持ちが芽生えてきました。今も試行錯誤していますが、戦えるようになってきたかな?と思っています。

 橘さん すごく難しいところがたくさんありますが、私は楽しんでいます。なかなかできない経験ですし、面白いことをしている!と楽しさが勝っているんです。毎回すごく楽しみです。成長していきたいという思いもありますし、こうやって歌って戦いたいという理想もあるので、悔しいところもあるのですが、やっぱり楽しいです。

 葵さん 「難しい」と言ったけど、大変ではないです。やっぱり楽しい。自分の技術が追いつかない悔しさはありますが。

 藤本さん 確かに! 楽しいですね。

 葵さん エピソードによって、別の曲みたいになることもあるので、難しくはあるのですが、歌アフレコの時、2人が歌っているのを見ると、なるほど!となったり、2人の背中を見て、1人じゃないから乗り越えられると思うようになりました。それは普段のアフレコにも生かされていますし、歌アフレコは宝物のようになっています。

 ◇日曜朝に子供が見ることを意識

 ーー3人のコンビネーションは?

 橘さん こんなに相性のいい人たちはいないんじゃないかな!ってくらいばっちりなんです。
 藤本さん 本当にばっちりです!

 橘さん テトリスみたいにぴったりです。消えないテトリスです。

 葵さん 3人とも全然違って、得意なことも全然違うんです。私が壁にぶつかった時、絶対に助けてくれるので、毎回感動していますし、安心しています。1人じゃない!という気持ちがあるんです。

 橘さん 初めてのライブの時もこの3人だったらなんとかなる!と思っていましたしね。

 藤本さん初めて会った時からそう感じていました。安心できるんですよね。落ち込むことがあったら、自分が考えつかないようなことを言ってもらえるんです。信頼しています。

 ーー日曜朝の放送、子供も見るアニメということで意識していることはある?

 橘さん 音響監督さんにも最初に「ちょっと分かりやすいお芝居を心掛けてください」と言われましたし、子供たちにも伝わりやすいお芝居を心掛けています。テンションが高い時、落ち込む時は、繊細ながらも分かりやすく演じようとしています。

 葵さん 最初は難しかったのですが、段々となじんできました。

 藤本さん 最初はすごく意識していましたが、今はあんまり意識しなくてもできるようになってきました。

 ーー子供の笑顔や応援がパワーになるのでは?

 葵さん まだ子供たちのリアクションをあまり見られていないので、ドキドキしています。AnimeJapanの時にお子さんがいらっしゃって、グッズを持ってくれていたんです! うれしかったです。

写真を見る全 4 枚

アニメ 最新記事