おむすび:主人公・結を導く“キーパーソン”藤原紀香は「これ以上ない人選」 橋本環奈も「圧倒された」魅力とは?

NHK連続テレビ小説「おむすび」で西条小百合を演じる藤原紀香さん(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「おむすび」で西条小百合を演じる藤原紀香さん(C)NHK

 俳優の橋本環奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、結(橋本さん)が入院した病院の管理栄養士・西条小百合を演じる藤原紀香さん。結が新たな夢へと向かうきっかけとなる“キーパーソン”西条役に藤原さんを起用した理由やその魅力について、制作統括の宇佐川隆史さんと真鍋斎さん、第15週の演出を務めた工藤隆史さんに話を聞いた。

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 ◇西条は結の「導き手」

 藤原さん演じる西条は、気さくな態度と的確な判断で、患者に合わせた食事を提供する管理栄養士。結の今後に大きな影響を及ぼす人物となる。これまでに数多くのドラマや映画に出演してきた藤原さんだが、意外にも朝ドラ出演は初めてとなる。

 西条というキャラクターを造形するにあたって、管理栄養士について取材を重ねた真鍋さんは、劇中の結同様、妊娠した栄養士が食事を取れなくなって自分を責めたこと、病院の管理栄養士から「まずは食べないでおきましょう」と言われたことで、救われたという話を聞いたという。

 「『まずは食べる態勢を作って、ちゃんと食べられるようになりましょう』ということなんだよなと、その話にすごく感銘を受けて、栄養面だけでなく精神面も支えられること、心にもアクセスできることが興味深いなと思いました。いろんなエピソードをお聞きしていますけど、管理栄養士ってこんなこともできるんだと驚きました」

 初めは翔也を支えるために栄養士を目指した結。真鍋さんは「結は社員食堂で働く中で、会社の皆さんのために献立を考え、そこから先、さらにもっと多くの人を救えるんじゃないか、もっと多くの人に自分の経験や知識を与えていけるんじゃないかと考えるようになります。そのステップ、導き手として、管理栄養士の西条というキャラクターを作りたいと考えました」と明かす。

 ◇藤原さんの起用理由と魅力

 藤原さんの起用理由について、宇佐川さんは「舞台地である兵庫県神戸市のご出身で、阪神・淡路大震災が起こった当時の記憶を持っていらっしゃって、それが自分の芸能人生のターニングポイントになったというぐらい、強い気持ちをお持ちの方」と説明。

 「どこかでご出演いただきたいと思っていた時に、この西条という役がピッタリなのではないかと真鍋から提案がありました。主人公を導いていく存在として、本当にこれ以上ない人選だなと思い、藤原さんにオファーさせていただきました」

 藤原さんの撮影現場での様子を振り返り、「陽の雰囲気がある非常に真面目な方で、明るさや芯の強さ、熱いものを持っているところが、西条役にすごくマッチしていました。現場でも早々に橋本さんとコミュニケーションを取られていて、楽しく、いい空気の中で撮影が続けられました」と話す。

 藤原さんと「おむすび」で共演した橋本さんは、その後に行われたインタビューで「圧倒された」と話していたと宇佐川さんは語る。

 「橋本さんは、西条役としても藤原さんご自身としても、人の心を開くのが上手で、共演して非常に心地良かったそうです。結の心の扉を開けてくれる存在だけれども、決して土足でズカズカと入ってくるわけではない。絶妙なあんばいで、この人だったら心を許しても大丈夫と自然に思わせてくれるところがすごいと。とても心地良く、一緒に撮影に臨むことができて、非常にありがたかったというふうにお話しされてました」

 そんな藤原さんの魅力について、真鍋さんは「これまでにドラマなどで主要な役を演じられてきただけあって、現れたときの安心感と存在感は、さすがだなと思いました。テクニックだけではどうしようもできない部分なので、やっぱりすごいなと感じました」と絶賛。

 工藤さんも「僕も同じで、安心感、存在感、オーラのすごさに圧倒されたのと、藤原さんご自身もすごく天真爛漫(らんまん)というか、底抜けな明るさがあるので、その明るさが橋本さんにもすごくいい影響を与えたのかなとお芝居を見ていて感じました」と振り返った。

 管理栄養士として結を支える西条が、物語にどのように絡んでくるのか。今後の展開から目が離せない。

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