海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
連続ドラマ「グレイトギフト」(テレビ朝日系、木曜午後9時)に、心臓外科医・郡司博光役で出演中の津田健次郎さん。腕は一流だが冷徹な一面があり、妻がいながらも病院内で不倫している“ダーク”な郡司を好演しているが、「とても面白い人物。すごく演じがいがあります」と充実感をにじませる。郡司をどのように捉え演じているのか、津田さんに話を聞いた。
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ドラマは、TBS系「マイファミリー」(2022年)、「ラストマン-全盲の捜査官-」(2023年)などを手掛けてきた人気脚本家・黒岩勉さんのオリジナル作。「サバイバル医療ミステリー」と銘打ち、病理医の藤巻(反町隆史さん)が発見した新種の殺人球菌「ギフト」を巡る病院内の権力闘争を描く。
津田さん演じる郡司は、一流の心臓外科医。患者の命を救うため仕事をしているが、権力志向が強く、目的のためには手段を選ばない冷徹な一面も併せ持つ。同期の藤巻を見下しており、その妻で元カノの麻帆(明日海りおさん)とは今でも親密な様子を見せている。また、看護師長の鶴下(片山萌美さん)とは不倫関係で、時折密会していて……という人物。
第3話では、臣従する白鳥理事長(佐々木蔵之介さん)の命に従い、藤巻を利用して、白鳥のライバルをギフトで殺害した。「基本“嫌なやつ”なので、イライラすることもあると思います(笑い)。その部分も楽しんでいただければ」と津田さん。
だが「嫌なやつだけではないです」とも。
「黒岩さんの脚本がいろいろな展開を見せるので、嫌なやつだけではないところもバンバン出てくるかな、と。話数が進むにつれて、いろいろな面が見えてくるんです。つかみにくい人物ではあるのですが、そのつかみどころのなさも、魅力の一つだと思います。とても演じがいがあり、充実した日々を過ごさせていただいています」
今回、ドラマで初めての医師役。医師役ならではの専門用語に苦闘している。
「とにかく専門用語が難しく、手術シーンの台本を読んだときは、おお……って(笑い)。専門用語があるシーンはドキドキします。一緒のシーンが多い蔵之介さんと、互いに『大丈夫だよ!』『蔵之介さん、大丈夫です!』と声を掛け合いながら撮影しています(笑い)」
佐々木さんもだが、主演の反町さんとは同年代。反町さんとは「最近お話させていただくようになってきて。そしたら、より現場が楽しくなってきました!」と顔をほころばせる。
「他愛もない会話なので、どんな話をしているのか、パッとは出てこないのですが……郡司のことを『悪いね』ってツッコんでいただいたり(笑い)。そういうちょっとした会話がすごく楽しいです」
声優、俳優、映像監督など幅広く活躍中の津田さん。ドラマでは近年、「クロサギ」(TBS系)や「リバーサルオーケストラ」(日本テレビ系)、「ドラマ10『大奥 Season2』」(NHK総合)、そして今作の郡司のような“ダーク”な人物を演じる印象が強い。
本人にそのことをぶつけると「ダークな役は楽しいですね」と即答した。惹(ひ)かれる理由とは。
「自由度が高い、と言いますか。物語の中心にいる主役の方は、芝居で“遊び”を入れようとしても、ある種の制限がかかりやすいと思います。その点、ダークな役は芝居で遊べる幅が広い気がします。やっていて楽しいです」
「昔から悪役が好き」なのだという。
「もちろん善というか純粋な人物も好きですが、一番映画を見ていた時期に触れた『レオン』のゲイリー・オールドマンあたりが、僕の中でのアイドル。カッコいいですよね」
最後に、今作の今後の見どころを尋ねると「(4話以降は)びっくりすると思います!」と笑う。
「物語がさらに濃くなり、登場人物それぞれが抱えているものもより色濃く出てくる。(郡司は)藤巻夫婦の間に入ったりして、人間模様もとても複雑になっていきます(笑い)。後半に入ってどんどんパワーアップしていくので、ぜひご覧ください!」とアピールした。
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