井上和:「乃木坂46のバトンをつないでいきたい」 地上波ドラマで初主演の“次世代エース” オーディションの思い出も 

3月21日放送のドラマ「スプリング!」で主演する井上和さん
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3月21日放送のドラマ「スプリング!」で主演する井上和さん

 テレビ朝日のドラマスプリング!」(3月21日午後11時15分)で、地上波ドラマに初主演する、アイドルグループ「乃木坂46」の井上和さん。最新シングル「ネーブルオレンジ」(26日発売)ではセンターを担う乃木坂46の“次世代エース”に、初主演の心境や、受験を題材にした今作にちなみ自身のオーディションの思い出なども聞いた。

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 ◇ヒロインは昔の自分?「なんだかむずがゆくて」

 ドラマは、多くのシナリオライターを輩出してきた「テレビ朝日新人シナリオ大賞」で
、2023年に応募総数1023作の中から大賞に選ばれた松下沙彩(まつした・さあや)さんの作品の映像化。小論文をテーマに受験期の高校生の葛藤と恋を描く青春ラブストーリーで、井上さん演じるヒロインの相手役を藤岡真威人さんが演じる。

 井上さんは今作が地上波ドラマ初出演で、主演を飾る。乃木坂46には、グループ在籍時から俳優業で活躍していた西野七瀬さんや山下美月さんら“OG”がおり、井上さんは「先輩方の活躍を見て、演技のお仕事に憧れの気持ちはありました」と話す。

 「興味がありましたし、昨年ミュージカルをやらせていただいた時に、役について考える時間って楽しいなって思ったんです。グループ外でのお仕事はファンの方も喜んでくださるので、このお話をいただけてうれしかったです」

 青春ラブストーリーという題材に「私で大丈夫かしら?という不安はあり、撮影の最初は緊張しっぱなしでした。でも、スタッフやキャストの皆さんがたくさん話し掛けてくださったり、撮影現場が本当に温かかったので、伸び伸びとできたかなと思います」と振り返る。

 今回演じたのは、合格間違いなしと言われていた大学の前期試験に落ちてしまったガリ勉優等生の碧(あおい)。物語では、碧が、同じく不合格だったと話す同級生男子・村瀬佑(たすく、藤岡さん)に誘われ、後期試験に向けて一緒に小論文対策に臨みながら互いの心を近づけていく……。碧には共感することが多かったという。

 「私が高校3年の頃は、ちょうど乃木坂46に加入し、いろいろな変化があった時期で、当時の自分と重ねると結構似ているなと思いました。すぐに人のことを信じられないところだったり、素直になれない不器用なところとか……。演じる上ではやりやすかったです。ただ昔の自分と似ていると思うと、なんだかむずがゆくて。演じながらもっと素直になれよ!とは思いました(笑)」

 碧は書道部の元部長という設定で、劇中では袴姿でりりしく横断幕を書き上げるシーンもある。

 「正直、私はあまり字がキレイな方ではなく、そこもかなり不安でした……(笑)。ノートに文字を書くシーンもあるので、撮影前にペン字練習帳を買って一冊やったら、そのおかげか、習字のシーンの時は褒めてもらえたので、うれしかったです!」と顔をほころばせる。

 ◇乃木坂46・5期生の自分に誇り

 碧のように大学受験の経験はないが、乃木坂46のオーディションを受けたのも、ある意味、“受験”だったと感じている。

 「歌唱審査やダンス審査、自己PRなどたくさん審査がありました。私は想定質問を原稿用紙に書き出して答えを暗記したり、絵が好きなので水彩画を描いて持っていったり、準備に準備を重ねてオーディションを受けていました」

 「あの時の私は、今よりも冷静だったんじゃないかな(笑)」と当時の心境を語る。

 「一生懸命準備していったので、ここまで私は頑張れたんだから、受かっていたらうれしいけど、落ちたらしょうがない。“なるようになる”と(笑)。ベストを尽くしたので、もし落ちていたとしても、多分そんなに後悔していなかったと思います」

 今やグループの“次世代エース”と呼ばれる存在に。最新シングル「ネーブルオレンジ」では、同期の中西アルノさんとダブルセンターを務める。

 「ドラマを撮影してる時は、まだ新シングルのお話とかはまったくない時期だったので、放送日と発売日が近いことに驚きましたし、大切なタイミングになるんじゃないかな、と思いました」

 昨年は女性ファッション誌「non-no」(集英社)の専属モデルに就任したほか、テレビアニメで声優を務めるなど、徐々にグループ外での活動も広げつつある。グループ外での仕事を増やし、乃木坂46の知名度を上げていくのは、先輩たちが通ってきた道でもある。

 「私もその歴史の一部になれたら光栄です。まだまだすごい先輩方たちのようにはなれていないので、先輩たちのように少しでも乃木坂46のためになることができるように、身を引き締めて、もっともっと頑張りたいです」

 乃木坂46は世代交代が進み、2022年に加入した井上さんたち5期生の活躍が目立ってきている。世代交代といわれることにプレッシャーはあるが、自分たちらしく進んでいきたいという。

 「同期のことが大好きで、私は乃木坂46の5期生でいる自分に誇りを持っています。“個性の5期生”と言われることが多いのですが、いい意味で型にはまってない子が多いので、新たな魅力をたくさんお見せしていけたらいいなと。みんなそれぞれが自分らしく楽しんで、がむしゃらに頑張り続けたら、絶対いいことがあると信じているので、そうやって少しずつ乃木坂46のバトンをつないでいきたいです」と決意を語った。

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