毎日映画コンクール:「夜明けのすべて」が日本映画大賞 主演の上白石萌音&松村北斗も「やったね」

「第79回毎日映画コンクール」贈呈式に出席した三宅唱監督(右)
1 / 8
「第79回毎日映画コンクール」贈呈式に出席した三宅唱監督(右)

 「第79回毎日映画コンクール」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞主催)の贈呈式が2月13日、めぐろパーシモンホール(東京都目黒区)で開催され、日本映画大賞、監督賞、TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・日本映画部門を受賞した映画「夜明けのすべて」の三宅唱監督が登壇した。

あなたにオススメ

 映画は、瀬尾まいこさんの同名小説が原作。PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢美紗と、パニック障害を抱える山添孝俊が、職場の理解に支えられながら、同志のような特別な気持ちで、相手を助けることができるのではないかと思うようになる、というストーリー。藤沢を上白石萌音さん、山添を人気グループ「SixTONES(ストーンズ)」の松村北斗さんが演じた。

 トロフィーを受け取った三宅監督は、「作品賞はとってもうれしい。主演の上白石さん、松村さんも『やったね』と喜んでいました」といい、「作品を作っただけで幸せなことなんですが、賞をいただけると、あらためてお互いの仕事を褒めたたえ合い、また仕事が一緒にできたらいいねと言い合えるのがうれしい」と語った。

 さらに、「瀬尾さんが書いた原作小説の大きな器の中で作らせてもらったと思います。小説を読んでいない方はぜひ書店で買って読んでください」とユーモアまじりに話した。

 贈呈式後の会見では、主演の2人とは直接会ってはいないが、やりとりをしたといい、「“!”の数が多かった」と明かした。

 毎日映画コンクールは、1946年に創設された国内で権威のある映画賞。各賞は、第一線で活躍中の映画評論家やジャーナリスト、専門家など約70人が選考。今回の受賞作は、2024年1月1日~12月31日に国内で14日間以上、有料で劇場公開された作品(アニメーション・ドキュメンタリー部門は、同期間に完成もしくは上映された作品)を対象に選出された。

 ◇「第79回毎日映画コンクール」の受賞作品(受賞者)は以下の通り(敬称略)

 日本映画大賞:「夜明けのすべて」(三宅唱監督)▽外国映画ベストワン賞:「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)

 主演俳優賞:河合優実「あんのこと」「ナミビアの砂漠」▽主演俳優賞:横浜流星「正体」▽助演俳優賞:池松壮亮「ぼくのお日さま」▽助演俳優賞:カルーセル麻紀「一月の声に歓びを刻め」▽スポニチグランプリ新人賞:越山敬達「ぼくのお日さま」

 監督賞:三宅唱「夜明けのすべて」▽脚本賞:濱口竜介「悪は存在しない」▽撮影賞:池田直矢「十一人の賊軍」▽美術賞:林田裕至「箱男」▽音楽賞:石橋英子「悪は存在しない」▽録音賞:浦田和治「十一人の賊軍」

 大藤信郎賞:「私は、私と、私が、私を、」(伊藤里菜監督)▽ドキュメンタリー映画賞:「映画 ○月○日、区長になる女。」(ペヤンヌマキ監督)▽TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・日本映画部門:「夜明けのすべて」(三宅唱監督)▽TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・外国映画部門:「インサイド・ヘッド 2」(ケルシー・マン監督)

写真を見る全 8 枚

映画 最新記事