御上先生:早くも犯人が判明! 「ある意味、覚悟の2話」飯田Pが明かす第2話と今後の見どころ

TBS系日曜劇場「御上先生」の場面カット (C)TBS
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TBS系日曜劇場「御上先生」の場面カット (C)TBS

 俳優の松坂桃李さんが主演を務める1月期の日曜劇場「御上先生」(TBS系、日曜午後9時)の第2話が1月26日に放送される。完全オリジナルの学園ドラマで、「アンチヒーロー」(2024年)、「VIVANT」(2023年)など話題になった日曜劇場を担当してきた飯田和孝さんがプロデューサーを務める。1話放送後、飯田さんが取材に応じ、手応えや第2話以降の見どころなどを語った。

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 ◇初回は関連ワードがトレンド入りも「伝えたいことをしっかりと」

 「御上先生」は、日本の教育を変えようという思いを持つ文科省官僚の御上孝(松坂さん)が、私立高校「隣徳学院」への出向を命じられる。実質、左遷人事だったが、御上は自ら教壇に立ち、令和の時代を生きる18歳の高校生を導きながら、権力に立ち向かっていく……という“大逆転教育再生ストーリー”。完全オリジナルで、松坂さんの主演映画「新聞記者」(2019年)以来のタッグとなる詩森ろばさんが、ゴールデン帯の連続ドラマで初めて脚本を担当している。

 初回は、国家公務員採用試験の会場で受験生が刺殺される事件が起こる衝撃の幕開けとなった。同回のラストでは、主題歌をロックバンド「ONE OK ROCK(ワンオクロック)」が担当することも明かされ、SNSでは関連ワードがトレンド入りするなど大きな反響があった。

 その感想を求められると、飯田さんは「まずは、無事に放送できてよかったです。やろうとしたことがしっかりと伝わったし、メッセージも伝わった。主題歌についても反響があって、企画した意図が届けられて、想像していた以上のリアクションをいただけたのかなと感じています」と手応えを実感。

 その上で、「トレンドに入ったり、反響のコメントに書かれていることがドラマに対する視聴者の感想の全てではないと僕らは冷静に捉えています。それ(見えるもの)が真実なのかどうかは、分からないよねっていうのがこのドラマのテーマだったりもするので、第2話でまた伝えたいことをしっかりと伝えようと思います」と冷静に語る。

 ◇ONE OK ROCKに熱い思いをぶつけて主題歌をオファー

 飯田さんは、ONE OK ROCKの「18祭」の動画を見て、1000人の18歳が共にパフォーマンスする姿に打ちのめされ、「若者達の迸(ほとばし)るようなエネルギー、感情、想いをドラマで伝えたい」と思ったことが、「御上先生」を作るきっかけになったと主題歌解禁の際にコメントしていた。

 オファーのいきさつについては、「佐藤健さんとお仕事したとき、ONE OK ROCKについて『すごくかっこいいですよ』と教えてくれたんです。(主題歌になっている)『るろうに剣心』の映画を見たりして、その頃から好きなアーティストでした。2020年ぐらいのタイミングで、2016年のONE OK ROCKの『18祭』の映像で、すごく生き生きとしている18歳の人たちの姿を見たんです。18歳の心の叫びじゃないですけど、彼らと共鳴し合っているONE OK ROCKの姿があって。それがきっかけでこのドラマができたので、その思いをぶつけてみようと思って、主題歌をオファーをさせていただきました」と明かす。

 「18祭」の映像の中でボーカルのTakaさんが18歳に向けて話していた言葉が、「御上先生」を作る上でも大きな原動力になっているという。

 「Takaさんが、18歳の人たちに『君たちはもう子供じゃありません』って言ってるんですね。あと、いろんなことがあるけれど、自分自身がそこから受け取って感じたリアクションにうそをつかないで生きていくことが自分が一番大切にしていることだと、Takaさんがみんなに伝えていたんです。その言葉は僕の中にもすごく残っていて、自分が嫌だなって感じたことや、良いなと思ったことを、日本人って素直に言えなかったり、言わせない空気みたいなものもある。時にはそういうことも必要だけれども、時には自分の感情をしっかりと伝えることが大事だったりもする。ちょっとハッとさせられた部分があって、それをドラマに入れ込められたらいいなと思いました。そんな思いを伝えたところ、ご賛同いただけて、非常にうれしかったです」

 初回放送後、主題歌にも大きな反響があり、「主題歌によって、普段ドラマを見ない方、バンドのファンの方、若い方も見てくれて、うれしいなと思っています。サプライズという形だったので、見逃した方は第1話を配信で追っかけ視聴してほしいですね。そして、第2話はリアルタイムで見てほしい」とメッセージを送る。

 ◇「すべてが後々つながっていく」丁寧に見ると今後のヒントが

 話題になった初回を受けて、第2話の見どころを尋ねた。

 「神崎(奥平大兼さん)も含めて生徒たちは、御上先生からの問いにどう向き合っていくのか。まだ、御上先生と向き合う、という姿勢を取れてないのが第1話だと思うんです。御上先生の言葉をきっかけにして、生徒たちが自分自身で考えて、どう前を向いていくのか。彼らが向き合う問題は、このクラスの問題ではあるけれど、日本の社会の問題でもある。しっかりと自分の頭を使って考えて向き合っていくという、そのメッセージを受け取っていただけるような第2話になっているんじゃないかなと思います」と話す。

 また、「刺殺事件の犯人が誰か分かります。それも含めてHPで隠されている2人のキャストが第2話で明らかになります」と大きな見どころを明かす。

 さらに、2話以降の見どころとして、「しゃべっていない生徒であっても、しっかりと意味のある表情を撮っています。すべてが、後々つながっていくので、そのへんを丁寧に見ていただきたいです。文科省にも問題があるし、隣徳学院にも問題があるし、もちろん生徒たちにも問題がある。つながるとは思えないこれらの問題が、神崎が書いた校内新聞を発端にさまざまなことがつながっていきます。プロモーションで松坂さんも話していましたけど、子供であれ大人であれ、見てくださる方が自分事としてとらえられるよう、この『御上先生』というドラマを通して社会の問題にも触れていただければうれしいと思います」と語る。

 また、「第1話でCM提供のところにチョウチョが羽ばたいて雨が降ってきて……というアニメーションがあったのですが、あれは最後まで通して見ると一つのストーリーになっています。それを見ると、ドラマが言いたいことってこういうことだったのかと気付いていただけるかもしれません」と“細かすぎる”見どころも明かした。

 飯田さんが「憧れていた」という学園ドラマの名作を踏まえて、日本の教育の現状を語る場面もある第2話。飯田さんは「ある意味、覚悟の第2話です」と力を込めた。

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