鉄拳:「べらぼう」に“素顔”で出演「出たい思いが勝ちました」 役作りで浮世絵を猛練習も「老眼で1日4時間が限界」

大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で礒田湖龍斎を演じる鉄拳さん(C)NHK
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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で礒田湖龍斎を演じる鉄拳さん(C)NHK

 横浜流星さん主演の大河ドラマべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK総合、日曜午後8時ほか)で、絵師の礒田湖龍斎を演じるお笑い芸人でパラパラマンガ家の鉄拳さん。白塗りメークを封印し“素顔”で撮影に臨んだ鉄拳さんが、大河ドラマ初出演への思いや、周囲の反響について語った。

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 ◇素顔公開に反響「うれしくてリポストしちゃいました」

 鉄拳さんが演じる湖龍斎は、主人公の蔦重(横浜さん)が企画し、西村屋与八(西村まさ彦さん)と共に出版した「雛形若菜初模様」を手掛けた浮世絵師。1月26日放送の第4回「『雛(ひな)形若菜』の甘い罠(わな)」に登場する。

 鉄拳さんは、これまでにドキュメンタリー番組や2013年放送の連続ドラマ「海の上の診療所」(フジテレビ系)などで素顔を出したことはあったものの、「べらぼう」の公式SNSで湖龍斎の扮装写真が公開されると、普段の白塗りメークとは別人のような姿に驚く視聴者が続出。コメント欄には「本人なの!?」「全くの別人で分からなかった」などと驚きの声が寄せられた。

 鉄拳さん自身もSNSでの反響をチェックしていたといい、「X(旧ツイッター)のリプライに書いてあるコメントを全部読みました。『そこまでして出たいのか』とか否定的なコメントもあるかと思ったんですけど(笑)、それがなかったので良かったです。皆さん、『渋い』とか結構いいこと書いてくれていましたね。普段はそんなことしないんですけど、うれしくてリポストしちゃいました」とほほ笑む。

 出演に際しては「もうおじさんだし、あまり素顔は見せたくないなとは思ったんですけど、チャンスだなと。大河ドラマにめちゃくちゃ出たかったので、出たい思いが勝ちましたね」と吐露。

 「僕の周囲の人は全員驚いています。父親にも『大河出るんだ』って伝えたんですけど、ちょっと半信半疑だったのかな。でも本当は喜んでいると思いますね。中学校時代の美術の先生にも、大河出演の連絡をしました。すごく喜んでくれて、湖龍斎について調べて、アドバイスをしてくれました。その先生に教わってマンガの賞を取ったこともあるので、ちょっとプレッシャーはありますけど、恩返しができたなと思っています」

 ◇俳優志望だった過去と挫折

 大河ドラマへの出演を喜ぶ一方、「演技は苦手」と語る鉄拳さん。実は芸人になる前、『劇団東俳』に入団し、俳優を目指していた時期もあったという。

 「発声練習の『ういろう売り』の練習をしていたら、指導の先生から『君は滑舌が悪いので俳優に向いていない』と言われてしまって。そのときに初めて滑舌が悪いことが分かって、俳優になる夢を諦めました。その先生に『大河ドラマに出るんだよ』って言いたいですね(笑)」

 そんな苦い経験を振り返り、鉄拳さんは「僕は滑舌も悪いし、演技も下手くそなので、『べらぼう』では、最低でも浮世絵だけは描けるようになろうと必死で練習しました。最近は老眼が進んで、浮世絵の線が細すぎて視点が合わなくなってきたので、練習は1日4時間が限界でしたが……」と明かした。

 1月26日放送の第4回はリアルタイムで視聴するといい、「Xで反響も見ていますので、悪いことを書かないでください。褒められると伸びるタイプなので、褒めてください(笑)」とアピール。

 「次につなげるのは皆さんのコメントにかかっているので、鉄拳のこういう役を見てみたいと書いてもらって、それをNHKさんに見てもらって、もし湖龍斎の役が終わっても別の役で出られたらいいなと(笑)。『また鉄拳、別の役ででてるんだ!』という感じになったらうれしいなと思っています。通行人でもいいので、よろしくお願いします」

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