全米オープンテニス:大坂なおみ選手、西岡良仁選手、ダニエル太郎選手ら直前インタビュー 今夜開幕

「全米オープンテニス」に出場する大坂なおみ選手 Getty Images
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「全米オープンテニス」に出場する大坂なおみ選手 Getty Images

 2024シーズンのグランドスラム(4大大会)第4戦「全米オープンテニス」が8月26日(日本時間)に開幕する。WOWOWでは、今年最後のグランドスラムを連日生中継する(第1日は無料放送・無料ライブ配信。WOWOWオンデマンドでは、日本人選手の全試合をライブ配信する予定)。開直前に男子シングルスに出場する西岡良仁選手、ダニエル太郎選手、女子シングルスに出場する大坂なおみ選手、内島萌夏選手、日比野菜緒選手、柴原瑛菜選手がインタビューに応じた。

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 ワイルドカードでの出場となった大坂選手は2年ぶりの出場となる、2018、2020年に続き、3度目の優勝を目指す。大坂選手は1回戦で、エレナ・オスタペンコ選手(ラトビア)と対戦する。男子は、前回王者ノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)や、ヤニック・シナー選手(イタリア)、カルロス・アルカラス選手(スペイン)らに注目したい。女子は、連覇を狙うコリ・ガウフ選手(米国)、世界ランキング1位のイガ・シフィオンテク選手(ポーランド)らが中心となる。

 ◇大坂なおみ選手

 --インスタでの発言で、お子さんを産んだ後、自分の体が自分のものではないような気分だとおっしゃっていましたが、そうなると想像していましたか?

 そうなるとは思っていました。実際に産後、トレーニング中に、そう感じていました。覚えているのは、トラックでランニングしているときに、速く走れなかったことです。皆に抜かれ、母にまで抜かれてしまいました。だから、泣いてしまった。なぜなら、もうハイレベルでプレーできないのではないかと思ったからです。

 シンシナティーの時に、これは少し予想外だと思いました。というのは、シーズンの終盤にそのような気分になったからです。でも同時に、これほどのフルスケジュールでプレーしたこともなかったし、クレーから芝への転換、クレーからハードへの転換も経験したことがなかった。だから、ハードコートで、もっと時間をかける必要があると思いました。

 --大好きな全米に戻って、どういう感じがしていますか?

 この大会は、私にとって、本当に特別です。ここで育ちましたし、ここに来るのが大好きです。もちろんサーフェスは、私にものすごく合っています。そしてとても良い練習もできたので、良い結果が出せることを望んでいます。

 --全豪でカムバックを果たして、長期の目標を持っていたと思います。今回は、良い結果を出せると良いですね。どのようなプランを持っていますか?

 すぐに良い結果が出せたら良かったですが、自分に対しては、ここ(ニューヨーク)と日本の大会で良い結果を出したいと言い聞かせてきました。それができることを今でも望んでいます。

 振り返ってみると、今シーズンはクレーでどうプレーすれば良いのかを学び、芝でどうプレーすれば良いのかを学んできたように思います。そしてハードコートに戻って、私は、より優れた選手になっているはずなので、これからも成長を続けることを望みます。

 ◇西岡良仁選手

 --3度目のツアー優勝となったアトランタ大会の感想を教えてください。

 自分としては優勝すると思っていなかったので、とんとん拍子で良い形で試合に勝てたなと思います。初戦からかなり暑い中での試合だったので、体力的にも大丈夫かな?と思う試合展開も多く、非常によく耐え抜いた1週間でした。セミファイナルも危なかったですし、決勝に関しては雨の延期がなければ負けていたかなと思います。そういった中で、ある意味自分にとって良い流れがきた1週間だったと思います。しっかり勝ち切ったというところが、一つの自信につながったと思います。

 --アトランタ後のシンシナティでは、メンタルが崩れた印象を受けました。あのようなフラストレーションの出し方は珍しいと思ったのですが、ご自身ではどのように考えていますか?

 調子としては非常に良かったです。スタートから彼(フベルト・フルカチュ選手)はプレーをやめる、やめないともめながら試合を行っていました。試合の進行として、彼があまりやる気がないという感じだったので、そのまま勝てると思っていました。ただ彼のサーブが良く、また大きい選手特有で、彼らは(強い)ボールが打てるので、やる気がなくなったら、とりあえず打つという展開になりました。僕は確実に(試合を)何度か終わらせようとしていったが、彼の打ったボールが良いところに入り、逆転されたので、そこでフラストレーションがたまりましたね。自分のプレーがどうこうというわけではなく、相手があきらめている中での振り切ったプレーがうまくいき、逆転されたことにフラストレーションがたまりました。もちろん良くないところだったとは思いますけど、あのような瞬間は自分にとってもあまりありません。テニスとしては悪くなかったというのが一つの救いかなと思います。

 --現在のメンタル、フィジカルの調子はいかがでしょうか?

 少し体に痛いところがあるのですが、動いていてそこまで問題ないと思います。テニスの調子に関しては、結果がある程度出てきて、実績も調子も上がってきています。しっかりとここ(ニューヨーク)に入って、長い間調整しているので、テニス的にもメンタル的にもかなり良い状態だと思います。相手(ミオミル・キツマノビッチ)としてもほとんどイーブンで戦っている選手です。シンシナティーでは勝ちましたが、こっちの方が、コート(でのボールの速さ)が遅いので、ラリー戦になったときにどうなるか。タフな試合だと思いますが、良いテニスができれば勝てる可能性がある相手だと思います。

 ◇ダニエル太郎選手

 --ハードコートシーズンに入ってからのメンタルとフィジカルの調子は?

 パリ五輪が終わってから、すぐにモントリオールに行って、ハードコートシーズンを早速スタートしました。モントリオールでは予選突破できてよかったんですけど、その後から負けが続いたので、正直あまり自信満々とはいえない時期です。テニス的にはすごく進歩しているところも多いですが、この2週間は元気がなかなか出ないところもありました。でもこの数日は、また元気が取り戻せてきて、良い準備ができてきていると思います。

 --どのようにメンタルを立て直しているのですか?

 いつかこのキャリアも終わる、何であれ終わりはくるので、勝ち負けというよりも、なるべくやっていることをすべてしっかり経験していきたいという気持ちです。

 基本「今を生きる」ということと同じですが、そこにたどり着くための自分の言語を見つけなければいけないと思います。自分だといきなり「楽しもう、楽しもう」と言っても、それに対する反発が強い。悲観的ではあるが、ネガティブな声を受け止めてあげてから、ポジティブな行動にしていくという方がまだやりやすいかなと今は思っています。

 --1回戦(対トリスタン・スクールケイト)に向けての心構えを教えてください。

 相手は若い選手で、ワイルドカードをもらっているので、何も失うものがなく、積極的にプレーしてくると思います。基本的に積極的な選手で、前に出てくる人だから、とにかく僕は後ろに押さえつけるイメージです。格闘技のような試合になると思います。なるべく相手を前に出さずに、前に出すときは、自分が(相手を前に)出したいから出すというのが、全体的なイメージです。まだ細かいところは見ていないので、(試合が)近づいてきたらしっかり考えようかなと思います。

 --錦織圭選手のモントリオールでの活躍を見て、いかがですか?

 もちろんうれしい気持ちです。モントリオールでも、その直前のパリ五輪でもずっと一緒だったので。彼はやっぱり天才だなと思います。(パリ五輪の際に)ダブルスで一緒にプレーできたときもすごいなと思うことが多かったです。結果を出してくれると「やっぱり」と思う。彼と時間を過ごせていることがうれしいです。

 *……WOWOWでは9月9日までの大会期間中、「全米オープンテニス」を連日独占生中継(大会第1日は無料放送 ・無料ライブ配信)。第1日デイセッション男女シングルス1回戦は8月26日午後11時45分からWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信。第1日ナイトセッション男女シングルス1回戦は27日午前7時40分、WOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで放送・配信する。

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