7月から続々とスタートし、ラインアップが出揃った夏ドラマ。人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さん主演のフジテレビ系“月9”「海のはじまり」（月曜午後9時）、俳優の松本若菜さん主演の「西園寺さんは家事をしない」（TBS系、午後10時）と、子役の熱演が話題を呼んでいる。2024年度前期のNHK連続テレビ小説（朝ドラ）「虎に翼」（総合、月～土曜午前8時ほか）でも、子役が抜群の存在感を放っている。ここでは、現在放送中のドラマに出演する“小さな名優”3人を紹介する。

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　◇「海のはじまり」南雲海役・泉谷星奈（いずたに・らな）ちゃん

　「海のはじまり」は、脚本・生方美久さん、演出・風間太樹さん、プロデュース・村瀬健さんと、目黒さんが出演した「silent」チームが再集結し、親子の愛をテーマに描く完全オリジナル作品。亡くなった昔の恋人、南雲水季（古川琴音さん）との間に、血のつながった6歳の娘、海（星奈ちゃん）がいることを突然知らされた月岡夏（目黒さん）と、今の恋人、百瀬弥生（有村架純さん）ら周囲の人々を描く。

　主人公・夏の娘の海を演じる星奈ちゃんは、2017年6月15日生まれの7歳。2022年放送の「オールドルーキー」（TBS系）で綾野剛さん演じる主人公の娘役、昨年放送の「いちばんすきな花」（フジテレビ系）で今田美桜さんが演じた主人公の幼少期、今年1月期の「厨房のありす」（日本テレビ系）で門脇麦さんが演じた主人公の幼少期など、話題作に立て続けに出演。「海のはじまり」のオーディションでは、100人を超える候補者の中から何次にもわたる選考を経て、海役に決定したという。

　共演の大竹しのぶさんも星奈ちゃんの演技力を高く評価しており、同ドラマの完成披露試写イベントに出席した際には、「この間も（目黒）蓮くんと話してて、（星奈ちゃんのことを）『先生』って呼んでいるんだよね」と明かしていた。

　また、ドラマの放送終了後には、星奈ちゃんの圧巻の演技が毎週のように話題となり、SNSでは「星奈ちゃんのお芝居がすごすぎて泡吹いてる」「演技がうますぎるし、何よりも可愛い」「この子が芦田愛菜に続く天才子役なのかも」など称賛の声が集まっている。

　◇「西園寺さんは家事をしない」楠見ルカ役・倉田瑛茉（くらた・えま）ちゃん

　「西園寺さんは家事をしない」は、ひうらさとるさんの同名マンガ（講談社）が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺一妃（さいおんじ・いつき、松本さん）と年下のワケありシングルファーザーの楠見俊直（松村北斗さん）、その娘ルカ（瑛茉ちゃん）の風変わりな同居生活を通して「幸せって何？　家族って何？」を考えるハートフルラブコメディーだ。

　楠見の娘・ルカを演じる瑛茉ちゃんは、2020年1月11日生まれの4歳。昨年放送された「下剋上球児」（TBS系）で鈴木亮平さん演じる主人公の娘役を演じ、可愛らしい演技が話題になった。ドラマに出演するのは、本作が2作目となる。

　第4話（7月30日放送）では、楠見と西園寺さんが楽しそうに会話する姿を見て、ルカが西園寺さんに「パパのこと好きにならないで」と訴えるシーンが描かれた。この場面での瑛茉ちゃんの自然な演技が話題となり、パリ五輪開催中にもかかわらず、X（旧ツイッター）では「ルカちゃん」が一時トレンド入りを果たすなど、大きな反響を呼んだ。

　SNSでは「瑛茉ちゃん4歳とは思えぬ演技に感動」「表情グッと掴（つか）まれてしまった」といったコメントが書き込まれ、盛り上がりを見せた。

　◇「虎に翼」佐田優未役・竹澤咲子（たけさわ・さこ）ちゃん

　「虎に翼」は、日本初の女性弁護士で、後に裁判官を務めた三淵嘉子さん（1914～84年）の人生をモデルとしたオリジナルストーリー。ヒロインの寅子（伊藤沙莉さん）とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追いつめられた女性たちを救っていく姿を描く、リーガルエンターテインメントだ。

　ヒロイン・寅子の娘の優未を演じる咲子ちゃんは、2014年12月16日生まれの9歳。芦田愛菜さん、寺田心さんら人気子役を輩出した事務所「ジョビィキッズ」所属。昨年公開の映画「おとななじみ」で久間田琳加さんが演じたヒロインの幼少期を務めるなど、多数の作品に出演している。

　放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」では、主人公・まひろ（吉高由里子さん）が文字を教えていた少女・たね役を演じ、注目を集めた。大河ドラマ出演に続き、同じ年に放送中の朝ドラにも抜てきされ、今後の活躍が期待される子役の1人だ。

　「虎に翼」では、子供らしい無邪気な表情から、母・寅子の前では良い子を演じてしまう姿、次第に母娘の心の距離が縮まる様子を繊細に演じ分け、抜群の演技力が視聴者の間で話題に。SNSでは「演技がすごすぎて何度も見返してしまう」「繊細で堂々とした演技に脱帽」「将来、大物女優さんになりそう」といった声が上がっていた。

　大人顔負けの演技力と存在感で魅了する子役たちの活躍から、今後も目が離せない。