海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第30回が、5月10日に放送され、およそ2分間に及ぶ寅子(伊藤さん)の演説が、視聴者の間で大きな反響を呼んだ。
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第30回では、寅子、先輩の久保田(小林涼子さん)、中山(安藤輪子さん)が高等試験に合格し、廃部寸前だった明律大学女子部は息を吹き返す。新聞も「初の女性弁護士誕生」と大々的に報じ、大学では祝賀会が開かれることに。
口述試験に落ちたよね(土居志央梨さん)は寅子のもとを訪れ、「いつか必ず合格してみせる」と寅子に約束する。祝賀会の席で寅子はスピーチを求められる。
祝賀会で記者から「さすが日本で一番優秀なご婦人方だ」と言われると、「はて? 自分がこの国で一番優秀だとは全く思えません」と首を横に振る寅子。記者が「なるほど、謙虚でいらっしゃる」と返すと、「昔から私は、自信過剰、負けず嫌い、ひと言多いと言われてきましたが?」とスイッチが入り……。
「この場に私が立っているのは私が死ぬほど努力を重ねたから。でも、高等試験に合格しただけで自分が女性の中で一番なんて、口がさけても言えません。志半ばであきらめた友。そもそも学ぶことができなかった、その選択肢があることすら知らなかったご婦人方がいることを私は知っているのですから」
「でも今、合格してからずっとモヤモヤとしていたものの答えが分かりました。私たち すごく怒っているんです。ですよね?」と言うと、隣に座っていた久保田もうなずく。
続けて「法改正がなされても結局、女は不利なまま。女は弁護士にはなれても裁判官や検事にはなれない。男性と同じ試験を受けているのにですよ? 女ってだけで、できないことばっかり……」と語気を強める。
「まあそもそもがおかしいんですよ。もともとの法律が私たちを虐げているのですから。生い立ちや、信念や、格好で切り捨てられたりしない。男か女かでふるいにかけられない社会になることを、私は心から願います。いや、みんなでしませんか? しましょうよ! 私はそんな社会で、何かの一番になりたい。そのためによき弁護士になるよう尽力します。困ってる方を救い続けます。男女関係なく!」と結んだ。
寅子のスピーチに会場はしらけるが、桂場(松山ケンイチさん)は「フフフ」と笑い出し、穂高教授(小林薫さん)も「素晴らしい演説だ!」と拍手を送った。
SNSでは「寅子の演説に震撼(しんかん)した」「寅ちゃんの演説かっこよかった」「朝から寅子の演説に泣いた。生きる力が湧いてくる~!」「じんわり涙が……トラちゃんの演説に心打たれました」「最終回かと思うくらいかっこよかった」と多くの感動の声が集まった。
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