海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
趣里さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」(月~土曜午前8時ほか)の第18週「あんたと一緒に生きるで」(第82~86回)が1月29日~2月2日に放送された。同週の放送をSNSで盛り上がったコメントなどで振り返る。
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「ブギウギ」は、「東京ブギウギ」や「買物ブギー」などの名曲を歌った戦後の大スター、笠置シヅ子(1914~85年)が主人公のモデルとなる。激動の時代、ひたむきに歌と踊りに向き合い続けた歌手の波瀾(はらん)万丈の物語。原作はなく、登場人物名や団体名などは一部改称し、フィクションとして描く。
第82回は、昭和22(1947)年1月。愛助(水上恒司さん)が大阪の療養所にいるまま、スズ子(趣里さん)は静かな正月を迎える。2人は、手紙のやり取りをしてお互いを支え合っていた。妊娠中のスズ子だったが、看護師の東(友近さん)の付き添いで、「ジャズカルメン」の稽古(けいこ)を開始する。一方、愛助はトミ(小雪さん)に、スズ子と結婚して生まれてくる子供の父親になりたいと話をするが……。2人は離れ離れのまま、「ジャズカルメン」の幕が切って落とされる。
これまでのステージとは違うスズ子の妖艶なパフォーマンスに、SNSでは「スズ子がまた新たな魅力を開花させたように感じた」「吸い込まれてく見事な『ジャズカルメン』。うっとり!」「大人っぽくてセクシー」「可愛くて格好良くて……! 趣里さんの声めっちゃきれい!」といった声が寄せられた。
第83回は、妊娠したまま舞台に立ったスズ子の「ジャズカルメン」は好評を博しながら順調に公演を重ねていた。しかし、愛助の病状は悪いままで、医者から東京行きの許可は出ない。スズ子のもとには、風邪をひいてしまったため、「ジャズカルメン」の舞台を見るのは断念するとの手紙が届く。愛助と会うことができないまま迎えた千秋楽、スズ子の楽屋に茨田りつ子(菊地凛子さん)が突然訪ねてくる。
りつ子は「大変なのはこれからよ。本当の本番は産んでから」とスズ子に告げる。スズ子が「そんな経験者みたいに……」と返すと、りつ子は「あら? 言ってなかったかしら。私、子供産んでるのよ」と告白。りつ子が出産したのはスズ子と出会う少し前で、子供は現在10歳になるという。子供は母親に預けっぱなしにしており、その理由を「歌いたいからよ。私は何ら後ろめたいことのない生き方をしてきたつもりだけど、それだけが唯一の後ろめたさね。だから、私は歌に命を懸けるの……」と寂しそうにほほ笑んだ。
りつ子の告白に、SNSでは「衝撃の事実!」「えええええええ、茨田さん子持ちなの????」「まさかの先輩ママだった」「歌に命を懸けるりつ子様かっこいい!」といった声が上がった。
第84回は、「ジャズカルメン」の舞台が終わって3カ月、愛助はまだ東京に戻ることはできずにいた。一方、スズ子も大阪の愛助のもとを訪ねたいと希望するが、出産予定日まであと10日で認めることはできないと医師に言われてしまう。スズ子のもとには、愛助から良くなりつつあるとの内容のハガキが届くばかり。スズ子は山下(近藤芳正さん)と坂口(黒田有さん)を問い詰め、愛助の体調が芳しくないことを聞き出す。
一方、大阪で療養する愛助は、スズ子宛てのハガキを書くのにも苦労するほど体力が衰え、顔色も青白く、結核の症状でもある喀血(かっけつ)が続いていた。
衰弱した愛助の姿に、SNSでは「いよいよお別れの時が来てしまうのか」「弱っていく姿がリアルで涙があふれてくる」「かなりやばい状況になってきたね」といった声が上がった。
第85回は、スズ子宛てに愛助から、病状は快方に向かっており、出産予定日までには東京に帰ることができるだろうというハガキが届く。だが実は愛助の病状は悪化の一途とたどっており、愛助は、トミに自分はもう助からないのだろうとあきらめの言葉まで口にするようになる。数日後、スズ子の陣痛が始まったのと時を同じくして、愛助は危篤状態に。スズ子にはその事実を知らせないまま、山下と坂口は、スズ子を連れて産院へと向かう。
その後、衰弱しきった様子の愛助が「スズ子さんに手紙書きたい」と、最後の力を振り絞り、鬼気迫る表情で手紙を書くシーンと、スズ子が愛助の丹前を握りしめ、「愛助さーん! お母ちゃーん! 痛いわ~!」と絶叫しながら出産するシーンが交互に描かれた。
スズ子は無事に女の子を出産。坂口は大阪の病院にいる矢崎(三浦誠己さん)に電話をかけ、「生まれたわ!」と喜びの報告をする。しかし、電話口で矢崎はすすり泣き、暗い病室ではトミがぼうぜん立ち尽くし、ベッドを見つめていた。
ラスト5分では、出産するスズ子と死に向かう愛助の姿が交互に映し出された。SNSでは「あまりに残酷であまりに見事」「生と死を迎えた母子の対比が美しくも悲しい。陰と陽。このドラマの真髄のような回」「演出がすごすぎて胸に迫る」と絶賛の声が上がった。
第86回は、スズ子が出産してから2日。羽鳥善一(草なぎ剛さん)と麻里(市川実和子さん)の家族が見舞いにかけつけ、スズ子は幸せな時間を過ごす。しかし、スズ子はまだ、愛助が亡くなったことを知らされずにいた。スズ子は、山下と坂口の様子がおかしいことに気がつき、2人に何かあったのかと尋ねる。意を決した山下が「ボン(愛助)は亡くなりました」と告げると、スズ子はあまりのショックにスズ子は呆然(ぼうぜん)とし、約9秒間、無言だった。
そんなスズ子のもとに、大阪から矢崎がやってくる。矢崎は愛助がスズ子のために貯めていた預金通帳と最後の手紙を渡す。手紙には、スズ子への感謝と、子供が男の子なら「かぶと」、女の子なら「愛子」と名付けてほしいと記されていた。手紙を読み終えたスズ子は、母として娘と生きていく覚悟を決め、「お母ちゃんな、あんたと一緒に生きるで!」と涙ながらに誓った。
母になった喜びから一転、愛助の死に絶望するスズ子の心情を表現した趣里さんの演技に、SNSでは「心情変化の見事さ。趣里、渾身(こんしん)の超名演技」「趣里さんの空虚な表情が素晴らしい」「圧倒されて涙も出なかった」「趣里さんの演技が今日も神懸(が)かってた」などと、称賛の声が相次いだ。
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