海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
「日曜劇場」枠(TBS系、日曜午後9時)で放送中の鈴木亮平さん主演の連続ドラマ「下剋上球児」。小日向文世さん演じる大地主、犬塚樹生から溺愛されている孫・翔を演じている中沢元紀さんは、「小日向さんは僕が話しやすいように接してくださっていて。役者としてのお話もさせていただいて、感謝しかないです」と話す。中沢さんに、撮影中に感じた思いを聞いた。
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ドラマは、教師の夢を捨て切れず32歳で大学に再入学して高校教師になった南雲(鈴木さん)が、廃部寸前の野球部の顧問になり、甲子園を目指す物語。菊地高弘さんの同名ノンフィクション(カンゼン)にインスピレーションを受け企画。登場人物や学校、あらすじはすべてフィクションとして描く。「最愛」(2021年)など同局の人気ドラマで知られる新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督が手がける。
中沢さん演じる翔は、名門クラブチームの元エース。受験で星葉高校に落ち、越山高校野球部に入部したキャラクターだ。
そんな翔と似ている部分が結構あるという中沢さんは、「闘志は表に出さず、内に秘めるタイプだったり、自分から行動することが少ないタイプ。そういう部分が重なります。翔を演じるにあたり、だんだん自分になじんでいく感覚があります」と話す。
祖父役の小日向さんは「すごく元気」といい、「たくさんお話をされる方で、現場が明るくなります。僕もいろいろ聞きたいことがあったのですが、最初は聞きづらいところがあって。そういう壁を小日向さんのほうから壊してくださった」と振り返る。小日向さんとは、野球シーンの撮影での苦労や、役者としての話などもしているのだという。
舞台となる越山高校野球部の球児キャスト12人は、半年間に及ぶオーディションを経て選ばれた。小学校5年~中学3年の5年間野球をしていたという中沢さんは、「最初はピッチャーとしてのプレッシャーがありました」と明かす。
自身が出演している作品は、「反省点ばかり探してしまう」という中沢さんだが、「ピッチングフォームがきれいでかっこよかった、という反響をいただいて。頑張ってよかったなと思います」とほっとした様子だった。
主演を務める鈴木さんは「先生にしか見えない」といい、「何を質問してもちゃんと向き合って答えてくださるし、『こういうシーンにしよう』とまとめてくださる」と話す。そんな先生の“背中”からは、さまざまなことを学んでいる。
「亮平さんと塚原さんが、『次の話はこうだから、あんまりこうしないほうがいいな』とお話しされていて、僕たちは作品全体を見られていないなと。撮影をしているそのシーンだけではなく、俯瞰(ふかん)して全体を見ながらも、ちゃんとできるのが主演の方なのかなと思いました」
そんな中沢さんの目標とする俳優像は、「ナチュラルなお芝居をして、魅せるところは魅せる、メリハリを持った俳優」だという。
11月26日には第7話が放送される。中沢さんは、「新一年生も入ってきて、越山高校が動き出す回。翔としても、野球以外の部分の悩みや葛藤の場面が増えてくるので、そういうところにも注目して見ていただきたいです」と呼びかけていた。
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