俳優の市原隼人が、2023年秋に台湾で放送されるドラマ「商魂 TRADE WAR」に出演することが分かった。台湾でのレーティングは「R18」で、台湾史上最も深刻なインフレ時代といわれた1950年代を舞台に、セメント加工会社を台湾を代表する会社へと発展させた実業家・林燈(リン・ドン)の実話をもとに描かれる作品。市原さんは台湾在住の日本人・武田遼平を演じる。市原さんが台湾制作の作品に出演するのは、今作が初めて。
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市原さん演じる武田は、激動の時代に台湾商人たちに交じり、あらゆる手段を使って台湾の経済界で爪痕を残そうとする人物。市原さんは「正直、演じる前にはさまざまな葛藤がありましたが、振り切って覚悟を持ち完全なヒールを徹底いたしました。この先、中々出会わないであろうほどに、金、性、名誉……など全てにおいて強欲で冷徹な人間です。あまりの闇の深さに現場にいるときは食事が喉を通りませんでした」と打ち明けた。
台湾制作の作品に出演したことについて「衝撃的映像が収められた今作品は、台湾だからこそ成し得たことで、貴重な経験をさせていただき心から感謝しています。“台湾の制作クオリティー=世界基準”だということを改めて感じさせていただきました」と語った。
洪子鵬(ホン・ズーホン)監督は「市原さんは非常に優秀な役者さんで、彼の個性的な演技スタイルは、日本人男性のある一面を象徴していると感じ、オファーさせていただきました。市原さんは『商魂』にある種の不確定性をもたらしてくれました。物語がもともと有していたルールを破り、我々台湾の役者たちにこれまでにない刺激を与えてくれました。市原さんが演じる武田を感じながら、少しずつそのほかの役者のキャラクターを調整していきました」とコメントを寄せた。
ドラマで主人公・林燈を演じるのは、2017年に台湾のテレビ番組賞「金鐘賞」の最優秀主演男優賞を受賞し、2018年には映画賞「金馬賞」の最優秀新人賞にもノミネートされた傅孟柏(フー・モンボー)さん。各話45分の全6話。2023年秋の台湾での放送開始に合わせ、日本でも同時期に配信を予定している。
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