俳優の吉沢亮さんと女優の杉咲花さんが、「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」などで知られる住野よるさんの小説(KADOKAWA)を実写化する映画「青くて痛くて脆(もろ)い」でダブル主演を務めることが3月6日、明らかになった。今年8月28日に公開される。
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物語は、吉沢さん扮(ふん)する人付き合いが苦手な大学生の田端楓と、杉咲さん演じる空気の読めない発言ばかりで周囲から浮きまくっている秋好寿乃(あきよしひさの)という、正反対な性格の独りぼっち同士の2人が「世界を変える」という目標を掲げて秘密結社サークル「モアイ」を作る。しかし、秋好が“この世界”からいなくなり、その後、モアイは社会人とのコネ作りや企業へのこび売りを目的とした意識高い系就活サークルに成り下がってしまう。取り残された楓は、怒り、憎しみ、すべての歪(ゆが)んだ感情を暴走させ、秋好がかなえたかった夢を取り戻そうと「モアイ奪還計画」をたくらむ……という展開。
連続ドラマ「妖怪人間ベム」(日本テレビ系)、「奇跡の人」(NHK・BSプレミアム)、「知らなくていいコト」(TBS系)などの狩山俊輔監督がメガホンをとる。
今回僕が演じた田端楓という役は、今まで演じたことのない闇の抱え方、屈折の仕方をした役で、見た人から嫌われそうな役だったのですが、演じていてとても楽しかったです。小説だからこそ成立しているロジックを映像的に落とし込んでいて、とても面白い作品になっていると思います。杉咲さんは、現場でも秋好同様、ずっと笑っている印象でした。前にご一緒した時は同じシーンがほぼなく、今回ガッツリお芝居をできてうれしかったです。
住野よるさんの作品がすごく好きで、原作が出た時から「もし実写化されるならこの役をやりたい!」と思っていたので、オファーをいただいた時はすごくうれしかったです。純粋な気持ちだけで真っすぐ突き進む、まぶしい秋好を演じられることは楽しみでした。この作品には、人に見られたくない部分がどんどん出てきて、隠されていたものがえぐられていくような描写もあり、「もしかしたら自分にもこういう一面が、どこかにあるかもしれない」という思いにもなったりしながら、ただの青春映画ではない、リアリティーと深みのある作品になったと思います。
初めましての方は初めまして、小説家の住野よるです。約2年前、小説「青くて痛くて脆い」の発売後まもなく、情熱あるプロデューサーさんから本作を映画化するお話をいただきました。それから何度も脚本についての相談を重ね、すてきな出演者さんたちとの縁がつながり、原作を読んでくださった方にもこれから出会ってくださる方にも見ていただきたい映画「青くて痛くて脆い」が出来上がりました。物語に込めた、青さも痛さも脆さも全部ひっくるめて読者さんたちとつながりたいという思いが、よりたくさんの人に届くことを願っています。
生きていると、怒りとか嫉妬とか憎しみとか、醜い悪意が心に湧き出ること、避けようがありません。そんな「青くて痛くて脆い」人間たちの青春を、原作・住野よるさん、吉沢亮さん、杉咲花さん、という、最強の布陣で描いた青春サスペンス映画の誕生です。「誰も見たことがない」と使い古された売り文句ありますが、あえて言います。「見たことない」が詰まりまくった映画です!
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