タハール・ラヒム:仏イケメン俳優初来日 日本人は「優しい」

映画「ダゲレオタイプの女」の来日会見に登場したタハール・ラヒムさん
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映画「ダゲレオタイプの女」の来日会見に登場したタハール・ラヒムさん

 仏俳優のタハール・ラヒムさんが15日、映画「ダゲレオタイプの女」(黒沢清監督)の会見に、黒沢監督と登場した。ラヒムさんは今回初来日で、「(東京・新宿の)ゴールデン街に遊びに行きました。私は、外国に来たら必ず冒険をするようにしています」と満面の笑みを見せ、「私の世代は、日本のマンガをよく読みます。(日本の)印象は思った通りで、優しくて(人を)敬う方ばかりです」とにっこり。

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 ラヒムさんは「学校で勉強のため、日本の作品を見ていました。黒沢監督も知っていました」といい、撮影中は「(演じる人物の)理解を深めようと、また、黒沢監督が持っている世界を知ろうと、何度も監督と相談しました」と役作りを振り返った。黒沢監督は、ラヒムさんのことを仏映画「預言者」(2009年)で知り、「ずっと気になっていた存在だった」といい、「オーディションで会って直感的に決めた。撮影を進めていくうちに、予想していたよりはるかに力強い表現者だと思った」と絶賛した。

 ラヒムさんは、黒沢監督からの評価に日本語で「ありがとうございます」とお礼を言いながら、「実は(俳優の)アル・パチーノさんの演技を参考にしていました」と明かした。黒沢監督は「知らなかった。初めて聞きました」と驚いていたが、「難しい演技を完璧に表現してくれた」と笑顔を見せた。

 映画は、オール仏ロケ、外国人キャスト、全編フランス語となり、黒沢監督が海外に初進出した作品。8日(現地時間)からカナダで開催された「第41回トロント国際映画祭」に同作品が出品された。物語は、世界最古の写真撮影方法「ダゲレオタイプ」を軸に、芸術と愛情を混同した写真家の父の犠牲になる娘と、“撮影”を目撃しながらも娘に心を奪われていく男の、美しくもはかない愛と悲劇が描かれる。10月15日公開。

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