屋比久知奈:30歳、「モアナと伝説の海2」で19歳になったモアナの成長を自然体で表現 オススメのキャラクターは?

映画「モアナと伝説の海2」の日本語吹き替え版でモアナの声優を務める屋比久知奈さん
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映画「モアナと伝説の海2」の日本語吹き替え版でモアナの声優を務める屋比久知奈さん

 ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の日本語吹き替え版でモアナの声優を前作に続いて務める屋比久知奈さん。2017年に日本で公開された前作からの変化や、今作の見どころ、好きなキャラクターなどについて屋比久さんが語った。

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 ◇「続編はないのかなと思っていた」

 「モアナと伝説の海2」は、2016年に製作された前作「モアナと伝説の海」(2017年3月日本公開)の続編。前作から3年後、海と特別な絆で結ばれた主人公モアナは、家族や仲間たちと過ごしていたが、「海の果てにある島にたどり着けば呪いが解ける」という伝説を知り、すべての海をつなぐ1000年に一人の“導く者”となり、危険な航海に出る決意をする。前作で共に冒険した半神半人のマウイや、新しい仲間たちと共に、再び冒険に挑む姿が描かれる。

 屋比久さんは今年30歳になった。前作のオーディションに合格したときは22歳、まだ大学生だった。

 前作公開からの7年について、「あっという間だったなって思うし、もう7年たっちゃったのって思うと同時に、すごく昔のことのようにも感じるというか……。大学を卒業する年に前作の収録をさせていただいたんですけど、今もう30歳になったので、そう思うと、大人になったんだろうなと思います」と笑う。

 続編が作られること、また日本語吹き替え版でモアナの声を担当することが決まり、「本当にうれしかった」と振り返る。

 「純粋に『モアナと伝説の海』という作品が大好きですし。でも前作がすごく気持ちよく終わったので、続編はないのかなと勝手に思っていて。続編がありますって聞いたときは本当にびっくりしましたし、うれしかったし、一ファンとして、どういう物語がモアナに待っているんだろうとすごく楽しみでした」

 ◇16歳から19歳に成長したモアナ「どんな生活を送ってきたのか想像できた」

 今作でモアナは16歳から19歳に成長している。「この3年ってすごく多感な時期だし、(人生にとって)大きいじゃないですか。見た目はそう変わらないんですけれど、どこか大人びたモアナがそこにいて。妹のシメアに対する声の掛け方、声のトーン、村の人たちや両親との関係性を見て、モアナが3年間、どんな生活を送ってきたのか想像できるように描かれていました」と表現する。

 声を収録するときは「何の違和感もなく、3年後の世界に入っていけた」という。

 「私自身、7年たって、自分では気づかなかったけれど、歌ってるときに低い音が出るようになったり、少し大人になっていたりしていて。今回、吹き替えるときには、作り込まずに、とにかく真っすぐにモアナというキャラクターを演じれば、7年の経験で得たものが自然と良い形で出るんじゃないかなと、何も余計なものは乗せないでそぎ落としてやってみました」と自然体で臨んだという。

 モアナ以外のキャラクターは想像を超えていた。「海が舞台で、マウイがいてというのは想像していたんですが、今回新しい仲間が増えて、(ニワトリの)ヘイヘイだけじゃなく、(ブタの)プアも一緒に冒険に出るっていうのはうれしいサプライズでした」と語る。

 中でも注目のキャラクターはココナッツの海賊「カカモラ」だという。「前作ですごく印象に残ったカカモラがまた出てくるのは、とてもうれしかったです。今回、結構カカモラが冒険の中で関わってくるので、注目してほしいです。私は“カカモラ、いいじゃん!”ってなりました(笑)」と話す。

 ◇7年間で磨かれた美声 保つ秘訣は?

 屋比久さんといえば、スカウトされたときは“発掘されたダイヤの原石”といわれ、その後、ミュージカル作品に多数出演し、7年間で磨かれた美声を今作で響かせている。美声を保つ秘訣(ひけつ)を尋ねた。

 「最近は以前よりあまり神経質になりすぎないようにしています。自分が思ってるよりも大丈夫だということが分かったので。ちょっとクールダウンさせつつ、アメをなめて乾燥させないようにするとかは変わらず続けていて。ああ疲れてるなと思ったときには、保湿させつつ、ちょっと油分を多めにとってみたり、ナシやリンゴが喉にいいと聞いたら食べたり。あとはよく寝ること。喉が疲れたら睡眠をとるようにしています」

 モアナは、屋比久さんの中で「自分の一部というか、“コア”になっている」キャラクターだという。

 「常にモアナの存在が一緒にいてくれたし、何か乗り越える力になってくれたなって思います。他の大変な作品に出るとき、くじけそうなとき、自分の中で踏ん張り時だなっていうときに思い出したりもしました。常にここ(心の中)にモアナがいてくれて、何か押し上げてくれるというか、仕事の面でも、個人的にも、常にそばにいてくれました」と自身とリンクするキャラクターになっているという。

 最後に今作の見どころを聞くと、「映像美は相変わらず素晴らしいですし、また7年たって、より技術がアップしていて、細かい表情から海や光の表現まで本当に素晴らしいので注目してほしいです。また、新しいキャラクターも出てきますし、同時におなじみのキャラクターであるマウイとモアナの2人の関係性も魅力的。楽曲も前作とはちょっとまた違った魅力があるなと思っていて、大人になったモアナの曲やみんなで歌うワイワイと明るくキャッチーでポップな曲もあったり、いろんな曲があるので、ぜひ楽しんでいただきたいです」とメッセージを送った。

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