べらぼう:「この世にないのは四角の卵と女郎の実」決死の瀬以 第13回視聴率9.6%

大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」のロゴ (C)NHK
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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」のロゴ (C)NHK

 俳優の横浜流星さん主演のNHK大河ドラマべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(総合、日曜午後8時ほか)の第13回「お江戸揺るがす座頭金」が、3月30日に放送され、平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)は世帯9.6%、個人5.6%だったことが分かった。

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 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は64作目の大河ドラマで、日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いたとされる蔦屋重三郎(略して“蔦重”)の生涯を描く。

 第13回では、蔦重(横浜さん)は、留四郎(水沢林太郎さん)から鱗形屋(片岡愛之助さん)が再び偽板の罪で捕まったらしいと知らせを受ける。

 鱗形屋が各所に借金を重ね、その証文の一つが鳥山検校(市原隼人さん)を頭とする金貸しの座頭に流れ、苦し紛れに罪を犯したことを知る。一方、江戸城内でも旗本の娘が借金のかたに売られていることが問題視され、意次(渡辺謙さん)は、座頭金の実情を明らかにするため、長谷川平蔵宣以(中村隼人さん)に探るよう命じる……。

 検校は、瀬以(小芝風花さん)との関係を「どこまで行こうと女郎と客」としていらだちを募らせると、やがて瀬以の心を占める“想い人”が、吉原で本屋をやっている蔦屋重三郎だと気づく。

 そして自分の屋敷に蔦重を呼び、返事次第では「斬ることになるかもしれぬ」と瀬以に語る。そんな検校から「お前は骨の髄まで女郎だな」と言われた瀬以は「仰せの通りでござりんす」と切り出すと、「重三はわっちにとって光でありんした。あの男がおるならば、吉原に売られたことも悪いことばかりではない。一つだけはとてもいいことがあった、そう思わせてくれた男でござりんした」と告白。

 続けて「重三を斬ろうが、わっちを斬ろうが、その過去を変えることはできんせん」と言い切った上で、「けんど、分かっているのでござりんす。主さんこそ、わっちをこの世の誰よりも大事にしてくださるお方であることを。人の心を察し過ぎる主さんを、わっちのいちいちが傷つけているということも。人というのは、どうして己の心ばかりはだませぬのでありんしょう。いまや抱いたって詮なし、主さんを傷つけるばかりこの思い、こんなものは消えてしまえと、わっちとて、願っておるのでありんすよ」と涙ながらに心の内をぶちまけた。

 それでも瀬以は「けんど、この世にないのは四角の卵と女郎の実(まこと)。信じられぬというならどうぞ、ほんにわっちの心の臓を奪(と)っていきなんし!」と検校が持つ刀の刃を自分に向け……と展開した。

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