窪塚愛流:20歳の“等身大の自分”を切り取った写真集「母が喜んでくれた」 父・洋介は? 「御上先生」の次元役も話題

窪塚愛流さん
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窪塚愛流さん

 モデル・俳優として活動する窪塚愛流(あいる)さんの初の写真集「窪塚愛流 1st 写真集 Lila」(小学館、A4判、128ページ。3850円)が話題だ。窪塚さんの20歳から21歳になった2024年の1年間を切り取った写真集で、生まれ育った横須賀や地元でもある大阪でも撮影された。母校や子供の頃から通った定食屋では普段は見せない素顔を見せ、ホテルやビーチでは10代の頃とは違う大人になった姿も見せている。父・窪塚洋介さんがモルディブで撮影した家族旅行の写真や家族でのハロウイーン仮装の写真なども収録。松坂桃李さん主演のTBS系日曜劇場「御上先生」で3年2組の生徒・次元賢太を演じた窪塚さんに、今の思いを聞いた。

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 ◇写真集は「普段の飾らない僕がいるものにしたかった」

 窪塚さんは2003年10月3日生まれ、神奈川県横須賀市出身。2018年に公開された映画「泣き虫しょったんの奇跡」(豊田利晃監督)で俳優デビューを果たし、2021年から本格的に俳優として活動を開始。2024年に映画「ハピネス」(篠原哲雄監督)で初主演。同年、映画「恋を知らない僕たちは」(酒井麻衣監督)、舞台「ボクの穴、彼の穴。W」に出演した。

 窪塚さんは、自身の写真集について、話がある前は「俳優をやる上で写真集を出そうとなんて概念がなかった」と笑う。「写真集って、ちょっとキラキラしているアイドルのようなイメージがあって。自分はそういうキラキラな感じではないなと思っていたので、一切考えてなかった」というが、「お話をいただいたときは、素直にすごくうれしかったです」と喜んだという。

 「せっかく出させていただくなら」と、「等身大で偽らない、そのままの自分の気持ちを写真集に刻みたかった」と力を込める。

 「本当にそのままの自分、写真集という言葉ではくくれない、伝記のような、短編小説というか。20~21歳の自分の一番自分にとって濃い経験をした1年、そしてこれまでの思い出の地を巡っているので、窪塚愛流のこれまでの人生をのぞき見してるようなような、普段の飾らない僕がいるものにしたかった」という。

 制作が始まると「自分の思いをたくさん伝えさせていただきました。フォントからロゴから自分の意見をちゃんとくみ取っていただいて、皆さんが僕の思いに親身に向き合ってくださった。こんなにも自分にとって大切な写真集になると思っていなかったし、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」とうれしそうに振り返る。

 生まれ育った横須賀や地元でもある大阪を巡って私服で撮影したカットを掲載。また、家族旅行やハロウィーンでの家族写真も収録している。

 「(写真集を撮影した)僕の20~21歳の2024年の1年間は体感で3カ月ぐらいで……でも濃厚で、考え続けていた1年、外見も内面的にもいい意味で全く違うものになった。撮影した時期によって、ちょっとずつ顔つきが違うんです。横須賀のカットは舞台をまだ知らない頃で、比べてみるとちょっと幼さを感じますが、舞台のメークをしている自分は、役にも入っているので、少しやつれているのですが、全然違う。本当にこの年に撮ってよかったなって」

 ハロウィーンの家族写真は毎年本格的なコスプレをして撮るのが恒例だったが、昨年の「呪術廻戦」のコスプレは、この写真集の撮影も兼ねていたため、「クオリティーの高いものになった」と喜ぶ。

 「父より母の方が喜んでいました。父とは、恥ずかしさもあってあまり話していないのですが、表情でくみ取ると、父も多分大事に思ってくれているのかなっていうのは伝わりました」と語る。

 ◇「御上先生」の次元役を初めてオーディションで勝ち取る

 松坂桃李さん主演の日曜劇場「御上先生」(TBS系、日曜午後9時)で御上(松坂さん)が担任を務める3年2組の生徒・次元賢太を演じた窪塚さん。出演が決まったときは、「初めてオーディションで役を勝ち取ったので、本当に両手でガッツポーズするぐらいうれしかったです」とうれしそうに振り返る。

 オーディションでは奥平大兼さんが演じている神崎と自身が演じた次元のせりふを演じた。台本を読んで「(自分は)神崎ではないなと思った」という窪塚さんは、「次元の方が気持ちが入った」と明かす。

 次元はパソコンオタクの愛されキャラ。プログラミングが趣味で、自身のあだ名が“ジゲン”であることに由来して「ルパンAI」を作成し、自身の部屋を「ルパン三世」のグッズで固めている。

 「(オーディションでは)直感で自分が思う次元の役を、実際にドラマで演じている雰囲気で挑みました。そうするとプロデューサーの方から、『あのキャラクターいいね』『その感じで(次元のキャラクターを)作っていくね』とおっしゃっていただきました。自分がオーディションで演じたキャラクターがそのまま役になったというか、(役の)基盤になったことは、すごくうれしかったです」

 奥平さん演じる神崎や蒔田彩珠さん演じる富永と絡むシーンも多かったが、奥平さんに対しては「ちょっと悔しいですが、憧れる」と正直な気持ちを吐露する。

 「奥平くんとは以前の作品の中であんまり絡むシーンがなかったので、彼がどんな芝居をしてくるのか、すごく楽しみではありました。また蒔田さんも映画『ハピネス』で共演させていただいて、そのときはあんまり現場で、せりふ以外でコミュニケーションを取らなかったんです。2人共、今まで共演したときの役のイメージが強いので、『御上先生』で同じクラスになった彼らからどんなお芝居が来るのか、すごく楽しみでした。2人以外にも、僕は周りとバランスをとったりする役柄でもあるので、いろんなクラスメートのお芝居を見るのはとても面白かったです」

 最後に、窪塚さんにとって、「御上先生」の次元役とは?

 「『御上先生』は時代に刻まれるような、皆さんの心に長く残るような作品で、自分にとっても初めてオーディションで勝ち取った役なので、“正念場”というか、妥協せずに、進化し続けたいなと思う役」と一つの転機となったようだ。

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