解説:10年前のきょうスタート! 92作目の朝ドラ、共演重ねた夫婦キャストの“今”

NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説「まれ」Part1(NHK出版)
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NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説「まれ」Part1(NHK出版)

 3月28日に最終回を迎えたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」に代わって、31日にスタートするのが、112作目の朝ドラ「あんぱん」だ。「アンパンマン」を生み出したマンガ家、絵本作家のやなせたかしさん(1919年~2013年)と、小松暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデルの「愛と勇気の物語」となる。6度目の共演となる今田美桜さんと北村匠海さんが主人公夫婦を演じることも話題だが、10年前のきょう(3月30日)、放送を開始した92作目の朝ドラとは? 同作の夫婦役をはじめ、その後も共演を重ねた二人のメインキャストの“今”と共に紹介する。

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 ◇第92作の朝ドラ「まれ」とは ヒロイン希と同級生・圭太の軌跡も

 2015年の3月30日に始まった第92作の朝ドラは、土屋太鳳さん主演の「まれ」だ。「クロサギ」(TBS系、2006年)や「震える牛」(WOWOW、2013年)などを手がけてきた脚本家の篠崎絵里子さんによるオリジナル作で、土屋さんはオープニングテーマ曲「希空~まれぞら~」の作詞(1番)と合唱メンバーの一員も担当した。

 石川・能登に移住した津村一家。夢追い人の父を反面教師にした娘の希(まれ、土屋さん)は「地道にコツコツ」の堅実第一な少女に育つと、パティシエになるという夢を実現するために、横浜の天才パティシエに弟子入りする。

 そして、修業や恋愛、別居婚、仕事との両立などの試練を乗り越え、心の故郷・能登でケーキ店を開く……と物語は展開した。

 希の父・徹を大泉洋さん、母・藍子を常盤貴子さんが演じ、田中泯さん、田中裕子さん、中村敦夫さん、小日向文世さん、鈴木砂羽さん、りょうさん、柳楽優弥さん、中川翔子さん、塚地武雅さん、門脇麦さん、渡辺大知さんらがキャスト陣に名を連ね、飯豊まりえさんや浜辺美波さんも登場した。

 その中で、ヒロインの希と後に夫婦となる紺谷圭太を演じたのが山崎賢人さんだ。圭太は、希の同級生で、輪島塗職人の卵。二人は何かとぶつかるが、当初から互いに気になる存在だった。圭太は希に告白しフラれた後、同級生の蔵本一子(清水富美加さん)と付き合ったりはするものの、一子と破局後、希と再び接近。両想いとなり、結婚に至った。

 ◇多くの作品で主演を務めてきた二人 共演重ねて共に30代突入

 土屋さんと山崎さんの共演は「まれ」が2回目。初めては、2012年の連続ドラマ「黒の女教師」(TBS系)だった。

 二人は「まれ」と同じ2015年公開の映画「orange-オレンジ-」でダブル主演という形で3度目の共演を果たすと、「Netflix(ネットフリックス)」のオリジナルシリーズとして、2020年に配信された「今際(いまわ)の国のアリス」で、再びダブル主演。同シリーズはシーズン2が2022年に配信され、さらにシーズン3が2025年9月配信予定と、土屋さんと山崎さんの共演は“継続中”だ。

 共演作以外でも「まれ」以降、土屋さんと山崎さんは多くの作品で主演を務めてきた。

 加えて、土屋さんは、2018年末に放送された「第60回輝く!日本レコード大賞」(TBS系)で、安住紳一郎アナウンサーと共に総合司会という“大役”を務め、翌2019年は、バラエティー番組「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の人気コーナー「グルメチキンレース ゴチになります!(ゴチバトル)に1年にわたってレギュラー出演。2023年の元日には、ダンス&ボーカルグループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の片寄涼太さんとの結婚を発表し、同年第1子を出産した。

 一方、実写化作品を中心にキャリアを積み重ねてきた印象の山崎さんはというと、少女マンガ原作の恋愛もの、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」「斉木楠雄のΨ難」(共に2017年)などを経て、2019年に第1作が公開された映画「キングダム」シリーズで、俳優としての評価を完全に確立した。その間に、サヴァン症候群の主人公が、小児外科医を志す姿を描く連続ドラマ「グッド・ドクター」(フジテレビ系、2018年)のような、ヒューマン作での好演があったことも忘れてはならないだろう。

 結婚・出産を経てすでに俳優に復帰している土屋さん。近年、見た目もグッと精悍さを増した山崎さん。10年前の「まれ」で夫婦を演じた二人は、共に30代に突入していて、今後も、映像界でのさらなる活躍と新たな一面の披露に期待ができそうだ。

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