川元利浩:「ガンダム0083」「カウボーイビバップ」キャラデザイナー 新潟国際アニメーション映画祭でトークイベント 「第08MS小隊」は江川達也の影響も

「第3回新潟国際アニメーション映画祭」で川元利浩さんのトークイベントが開催された
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「第3回新潟国際アニメーション映画祭」で川元利浩さんのトークイベントが開催された

 アニメ「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」「カウボーイビバップ」のキャラクターデザインなどで知られるアニメーターの川元利浩さんのトークイベントが3月16日、新潟市内で開催中のアニメ映画祭「第3回新潟国際アニメーション映画祭」で行われた。川元さんがこれまでのキャリアを振り返った。

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 川元さんは1963年7月15日生まれ。グループどんぐりでアニメーターとしての活動を始め、後にフリーとなる。1985に「うる星やつら」で動画デビュー。「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」で初めてキャラクターデザインを経験。「The Cockpit 音速雷撃隊」「GOLDEN BOY さすらいのお勉強野郎」「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」「カウボーイビバップ」「WOLF’S RAIN」「天保異聞 妖奇士」「トワノクオン」「ノラガミ」「血界戦線」「メタリックルージュ」などに参加してきた。現在はボンズ取締役。

 「機動戦士Zガンダム」で「原画をほんの少しだけを描かせてもらった」といい、「機動戦士ガンダムZZ」で原画マンになった。「安彦良和さんの描く絵をすごく意識をしていた。こういう絵を描きたいという思いがあった。何とかテイストを出せないかとチャレンジしていた」と影響を受けたといい、安彦さんが手掛けた「ヴイナス戦記」では初めて版権絵を描いた。

 「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」のキャラクターデザインは「GOLDEN BOY さすらいのお勉強野郎」の原作者の江川達也さんの影響も大きかったといい、「『08』はオーディションだったのですが、描きたい絵が江川さん調になっていた。それを選んでいただいた」と語った。

 「カウボーイビバップ」のオープニングの映像が話題になると「テイスト的にはブルーノートのレコードのジャケットの雰囲気、カラーリングがあって、ノイジーな処理を施した」と話した。

 「WOLF’S RAIN」では「『ビバップ』のテイストから離れたいと意識を変えた」といい、「血界戦線」は「(原作者の)内藤(泰弘)さんの絵が好き。あのケレン味を落とし込みたい。内藤さんのテイストを前面に押し出そうとした」と語った。

 原作のあるアニメのキャラクターデザインを多く手掛けており「誰が描いたかが分からないのが自分のテーマ。原作ファンを大切にしたい。そのまま動かしたい」と思いを明かした。

 同映画祭は、長編アニメのコンペティション部門を設けたアジア最大級の祭典を目指し、新潟から世界にアニメという文化を発信していくのが狙い。第1回が2023年3月17日~22日、第2回が2024年3月15~20日に新潟市内で開催された。第3回は、3月15~20日に開催。

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