千葉ジェッツ・原修太選手:WOWOW「NBAオールスター2025」でゲスト解説 見どころや注目選手を語る

インタビューに応じた千葉ジェッツの原修太選手=WOWOW提供
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インタビューに応じた千葉ジェッツの原修太選手=WOWOW提供

 プロバスケットボール「Bリーグ」千葉ジェッツふなばしの原修太選手が、2月11日午後8時からWOWOW公式YouTube、 WOWOWオンデマンドで無料ライブ配信されるイベント「萩原利久初登場!NBAオールスター2025 直前 SP!」にスペシャルゲストとして出演する。また、2月15~17日に開催される「NBAオールスター2025」の17日にゲスト解説として出演。このほど原選手にインタビューに応じ、今年のNBAオールスターの見どころや注目選手、1月に地元・船橋で開催された「B.LEAGUE All-STAR GAME 2025」に参加した感想など語った。

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 --今回のオールスターは、現地放送局TNTに出演するチャールズ・バークリー選手、シャキール・オニール選手、ケニー・スミス選手がドラフトを行い、選手たちを3チームに分けます。その3チームと、「ライジングスターズ(NBA1、2年目の若手選手とGリーグの選手で構成されるチーム同士のトーナメント)」で勝ったチーム、計4チームがトーナメントを行うという新たなフォーマットとなります。こうした点も含めて今年のオールスターではどのような点に注目されていますか。

 4チームによるトーナメントは楽しそうだなと思います。オールスターって難しいというか、日本のBリーグでもそうなんですけど、なかなか「ガチ」ではやれない。これだけのハードスケジュールで僕はしょうがないと思う派なんですけど。とはいえ、やっぱりファンは本気に近いような戦いも求めている。その中でNBAがいろいろと試行錯誤していて、今年はこのフォーマットになったんですよね。

 4チームのうちの一つはライジングスターズからのチームなので、もしそのチームが勝ったりしたらと思うと、楽しみですね。他のNBAの3チームは負けるわけにはいかないですから。なので、ライジングスターズから勝ち上がった若手選手たちがちゃんと全力を出してくれたら良い試合ができるんじゃないかと思います。そういった意味でも楽しみです。

 --NBAのオールスターは毎年のように試合のフォーマットが変わるので、実際にプレーする選手の立場からすれば大変そうです。

 大変でしょうけど、僕は選手の気持ちもわかりますし、ファンの気持ちもわかるので、オールスターでもある程度ガチで試合をするなら面白いなとは思います。あとは、NBAも選手のけがのリスクなどを考えながら、フォーマットを変えることで何が一番いいのか、試行錯誤しているんじゃないかなとも思います。

 --今年のオールスターで注目している選手は誰でしょうか。

 オールスター向きではないですけど、僕はジェイレン・ブランソン選手(ニューヨーク・ニックス)が好きなので注目しています。魅(み)せるタイプではないと思っていますけど、何かやってくれたらうれしいですね。ダンクしてくれたらいいですね。

 --同じくニックスからはカール・アンソニー・タウンズ選手も選ばれましたね。

 それもすごくうれしいです。(ミネソタ・ティンバーウルブズから)移籍をしてすぐというのが、よかったなと思います。タウンズは移籍してより人気が出た感じがありますし、ニックスでフィットしている感じもあるので、よかったですよね。

 僕も今、10年くらい千葉ジェッツ一筋でやってきていますが、一つの場所で一筋でやっている選手がトレードでいなくなってしまうというのがどれほど悲しいことか。でもタウンズは移籍してからも頑張って結果を残していますし、注目しています。

 あと、レブロン(・ジェームズ選手、ロサンゼルス・レイカーズ)はあと何回見られるのかわからないのでやっぱり楽しみです。他にも、昔のシャック(シャキール・オニール選手の愛称)みたいな「お祭り男」が見てみたいです。ジェイレン・ウィリアムズ(オクラホマシティ・サンダー)が選ばれたこともうれしいですけど、魅せてくれる感じではないですよね。やっぱりブランソンがいつものように、ガンガンやってほしいです。

 --東と西の面々を見比べると、西にはレブロンやステフィン・カリー選手(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント選手(フェニックス・サンズ)など、東よりも長年リーグの顔として活躍してきた大ベテランが多い気もします。

 確かに。でも、こういうベテランたちが集結する機会も少なくなってきますよね。次のオリンピックで見られるかは分からないので、オールスターでは彼らの連携も見てみたいです。

 --ビクター・ウェンバンヤマ選手(サンアントニオ・スパーズ)はオールスター初出場です。彼はいろんなことができるので何か見せてほしいですよね。

 いろいろやってほしいですね。ウエストの選手って、いろいろなコンビネーションで魅せるダンクができると思います。(デンバー・ナゲッツのニコラ・)ヨキッチがいてレブロンがいてカリーがいて。あとは、ブランソンとジェームズ・ハーデン(ロサンゼルス・クリッパーズ)の対決も見たいですね。左利き同士ですし、アイソレーションが強いので。

 でもやっぱり、魅せてくれるお祭り男がほしいですよね。別にダンクじゃなくてもいいんです。例えば「ホワイトチョコレート」と呼ばれていたジェイソン・ウィリアムズ(元サクラメント・キングス等、トリッキーなドリブルやパスで際立った)みたいに面白い技を見せてほしいですよね。ああいう異質な人が少なくなってきた印象はあります。

 --先日、ルカ・ドンチッチ選手(ロサンゼルス・レイカーズ)との世紀のトレードでダラス・マーベリックスへ移籍したアンソニー・デイビス選手もオールスターに出場します。

 日曜(2月2日)の試合で僕、横浜ビー・コルセアーズのフィリピン人選手、キーファー・ラベナとマッチアップしていて、後半開始すぐのフリースローの時に彼から「ドンチッチとADがトレードされたぞ」って教えてもらいました。僕は「うそだろ? またどうせフェイクニュースだよ、何信じてるんだよ」と話をしていたんですけど、試合が終わった後、(チームメートの富樫)勇樹にも「トレードのこと聞いた?」と言ったら、彼も「聞いた」と。それでスマホを見たら本当でした。ダラスはちょっと面白そうですね。

 --過去の大会で印象に残っているNBAオールスターはありますか。

 確かシャックがMVPを獲ったとき、相手選手の股を抜くパスを彼がして、折返しでパスを受けてそのままダンクをしたんです。そういう魅せるプレーをみて「これがオールスターなんだな」と思ったのは覚えています。

 --2009年のオールスターですね。コービー・ブライアント選手(元レイカーズ)と一緒にMVPを獲得しています。

 あとはレブロンとコービーが対峙(たいじ)しているシーンとか。試合自体はガチじゃないですけど、そういうちょっと感動的なシーンが印象に残っていますね。

 試合以外でも、ダンクコンテストも印象に残っています。ザック・ラビーン(サクラメント・キングス)とアーロン・ゴードン(デンバー・ナゲッツ)が出て、久々に盛り上がりました。ラビーンがフリースローラインから跳んで、股を抜きながらダンクをしていましたね。

 --今回のオールスターのスラムダンクコンテストは、2連覇中のマック・マクラング選手(オーランド・マジック)、ステフォン・キャッスル選手(サンアントニオ・スパーズ)、マタス・ブゼリス選手(シカゴ・ブルズ)、アンドレ・ジャクソン・ジュニア選手(ミルウォーキー・バックス)が出場予定です。

 僕はキャッスルが好きなので、応援しています。まさかダンクコンテストに出るとは思っていなかったです。珍しいダンクが見たいですね。昔のビンス・カーター(元トロント・ラプターズ等)やラビーンのダンクは、見ていて興奮しましたから。ネイト・ロビンソン(元ニックス等、NBAスラムダンクコンテストは3度優勝)は小さい(身長175センチ)のに衝撃的なダンクをしていましたが、そういうのを見たいですよね。今年は期待したいです。

 --原選手は1月に行われたBリーグオールスターに初めて選出されました。出場してみていかがでしたか。

 想像以上に楽しかったですね。「オールスターはけがをしないように」など難しいというイメージがあったんですけど、僕たちのチーム(B.WHITE)はやるなら楽しみつつも、みんな勝ちたいという気持ちがありました(笑)。そういうモチベーションで頑張っていたので、ディフェンスでも激しくいったりできました。あとは何よりも地元の船橋で、もともとは何もなかったところにアリーナが建って、オールスターの時にはアリーナだけじゃなく、近くのショッピングモールでもチケットを取れなかった人たちがパブリックビューイングで観戦してくれました。千葉県や船橋市の街全体で盛り上がっているのを見て、すごく感動しましたし、嬉しく思いました。

 --B.WHITEは勝つモチベーションが高かったように見えました。

 安藤誓哉(島根スサノオマジック)が「まじで勝つ。お前ら手を抜くなよ」とずっと言っていたので、彼を筆頭に走りまくりました。日本はもう少しガチでやったほうが盛り上がると思いますけどね。勝利した時の対価をもう少し考えてくれたらいいんですけど(笑)。バランスは難しいですけど、けがのリスクと、ガチでやることをどうしても天秤(てんびん)にかけざるをえませんから。

 確かレブロンがインシーズントーナメントの時に、若手たちはお金がないからこそ賞金のために頑張れるというようなことを言っていましたよね。だから今回のNBAオールスターも、ライジングスターズに出場する選手たちは、めちゃめちゃ頑張ると思うんですよね。で、NBA勢もさすがに若手には負けられない。だからライジングスターズからのチームが勝ち上がったら、結構面白いと思うんですよね。

 --原選手は2月11日開催の「萩原利久初登場!NBAオールスター2025直前SP」、同17日の「生中継!NBAオールスターゲーム2025」に出演されます。どのようなところを楽しみにされていますか。

 僕自身がNBAを好きなので、NBA好きな方々としゃべることがすごく楽しみですし、僕が楽しむことで見てくださるファンの方々にも楽しんでもらいたいです。知識については佐々木クリスさんなどすごい人がいるので、僕も勉強しつつ楽しめたらと思います。

 --直前SPに出演する萩原(利久)さんはウォリアーズの熱心なファンとしても知られています。萩原さんとの共演についてはいかがですか。

 ウォリアーズについていろいろ聞いてみたいですね。僕が唯一NBAを現地で観戦したのが、今回のオールスターの会場でもあるチェイスセンターでのプレーオフの試合だったんです。ウォリアーズの話で盛り上がれたらいいなと思います。

 *「萩原利久初登場!NBAオールスター2025直前SP!」は2月11日午後8時からWOWOW公式YouTube、 WOWOWオンデマンドで無料ライブ配信。出演は俳優の萩原利久さん、原選手、バスケットボールアナリストの佐々木クリスさん、宮脇美咲アナウンサー。


 *「NBAオールスター2025」

 ・2月15日午前10時50分から「生中継!NBAライジングスターズ2025」がWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで無料放送・配信。解説は大西玲央さん(NBA Japan シニアエディター)、実況は近藤祐司さん、スペシャルゲストに萩原さん、進行は宮脇アナウンサー。

 ・16日午前10時から「NBAオールスターサタデー2025」をWOWOWオンデマンドでライブ配信。ゲスト解説は辻直人選手(B.LEAGUE 群馬クレインサンダーズ)、実況は近藤さん、スペシャルゲストはミュージシャンで俳優の金子ノブアキさん、ナビゲーターは長澤壮太郎さん。

 ・16日午後9時からダイジェスト番組「NBAオールスターサタデー2025」をWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信。ナビゲーターは長澤さん、進行は宮脇アナウンサー。

 ・17日午前5時半から「生中継!河村勇輝&富永啓生出場予定 NBA Gリーグアップネクストゲーム2025」をWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信。解説は大西玲央さん(NBA Japan シニアエディター)、実況は田中大士さん。

 ・17日午前9時半から「生中継!NBAオールスターゲーム2025」をWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信。ゲスト解説は原選手、解説は松井啓十郎選手(B.LEAGUEさいたまブロンコス)、実況は近藤さん、進行は宮脇アナウンサー。

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