解説:「鬼滅の刃」 「無限城編」3つのポイント 無惨と鬼殺隊の因縁 残る上弦の鬼 “今宵”の決戦

「鬼滅の刃」のコミックス第2巻のカバー
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「鬼滅の刃」のコミックス第2巻のカバー

 吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」。2019年に放送をスタートした「竈門炭治郎 立志編」から、「無限列車編」「遊郭編」「刀鍛冶の里編」「柱稽古編」を経て、鬼の本陣・無限城での決戦を描く劇場版「無限城編」が2025年に公開される。これまでにない激しい戦いが予想される「無限城編」公開を前に、おさえておきたい3つのポイントを解説する。

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 ◇炭治郎、鬼殺隊と無惨の因縁

 まず、主人公・竈門炭治郎と鬼の始祖・鬼舞辻無惨との因縁を振り返りたい。炭治郎にとって無惨は、家族を殺され、妹の禰豆子を鬼に変えられた宿敵。それだけでなく、無惨は炭治郎との初対面の時点で、炭治郎が着けている耳飾りに反応している。これまで耳飾りを着けた謎の剣士が、無惨の記憶や、炭治郎の夢の中に登場しており、何かしらの因果がありそうだ。

 また、「柱稽古編」の柱合会議では、産屋敷あまねから戦国の時代に無惨をあと一歩というところまで追い詰めた始まりの呼吸の剣士たちには、鬼の紋様と似たアザが発現していたという事実が明かされた。鬼殺隊の今の世代で最初にそのアザが現れたのが炭治郎であることも押さえておきたいポイントだ。

 「柱稽古編」では、鬼殺隊の当主・お館様こと産屋敷耀哉と無惨が元々は同じ血筋だったことも明らかになった。産屋敷家は一族から生み出してしまった鬼を打倒すべく鬼殺隊を結成し、1000年もの間、無惨を追い続けてきた。平安時代から大正という長きにわたる因縁が、無限城での戦いで決着を迎えるのか、注目したい。

 ◇残る上弦の鬼は? 無惨に絶賛された鬼も

 決戦を前に鬼陣営の戦力をチェックしておきたい。「遊郭編」「刀鍛冶の里編」では、鬼の中でもトップクラスの精鋭である上弦の鬼のうち3体を撃破しており、残る上弦の鬼は、上弦の参の猗窩座、弐の童磨、壱の黒死牟のトップ3。

 上弦の参の猗窩座は、炭治郎たちが初めて相対した上弦の鬼で、「無限列車編」で炎柱・煉獄杏寿郎を倒した敵(かたき)でもある。上弦の弐の童磨は、こわもてが多い上弦の中でも美しい顔立ちの鬼で、口調は穏やかながらも不気味な存在だ。童磨は猗窩座より後に鬼になったにもかかわらず、猗窩座より上位に出世しており、その強さがうかがえる。上弦の壱・黒死牟は、“壱”という位から無惨の次に強いと思われる鬼で、言葉数は少ないながらも童磨や猗窩座を一瞬で黙らせる威圧感に、底知れぬ強さが垣間見える。

 「柱稽古編」では、琵琶を持った鬼・鳴女の目に「肆」の文字が記されており、上弦の肆の鬼・半天狗が鬼殺隊に倒された後、新たな上弦の肆になったようだ。偵察の能力にたけており、「柱稽古編」では鬼殺隊の居場所を突き止める活躍をして、無惨に絶賛されていた。

 対する鬼殺隊は、柱の7人、上弦の鬼との戦いを経験している炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助、不死川玄弥、炭治郎と同期の栗花落カナヲ、隊士ら、そして鬼の珠世が主な戦力となる。これまでの戦いや柱稽古によりパワーアップした鬼殺隊と、強大な鬼たちとの総力戦が繰り広げられることになりそうだ。

 ◇無限城決戦は時間との戦い? 地獄の夜が待ち受ける

 決戦の場は、鬼の本陣・無限城。鬼殺隊にとっては完全なるアウェーだ。現状、明らかになっている情報で戦況を予想すると、無限城決戦は、夜明けまでの時間との戦いとなりそうだ。

 「柱稽古編」最終話では、無惨は岩柱・悲鳴嶼行冥に頭を飛ばされてもすぐに再生し、ほかの鬼とは違い、首を斬っても死なないことが明らかになった。産屋敷も「恐らく無惨を滅ぼせるのは日の光のみではないかと思っている」「日が昇るまでの持久戦となるだろう」と予見していた。

 鬼殺隊を無限城に迎え入れた無惨は「貴様らがこれから行くのは地獄だ!」「今宵 皆殺しにしてやろう!」と宣言していた。無限城の地獄の夜の決戦が一体どんなものになるのか、注目したい。

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