薬屋のひとりごと
第13話 外廷勤務
12月27日(金)放送分
第33回ファンタジア大賞で大賞に選ばれたことも話題のライトノベルが原作のテレビアニメ「魔王2099」が10月12日にTOKYO MXほかで放送をスタートした。紫大悟さん作、クレタさんイラストのライトノベル。2099年の新宿市を舞台に、伝説の不死の魔王であるベルトール=ベルベット・ベールシュバルトが再臨し、世界を支配すべく、躍動する姿を描く。ベルトール役の日野聡さん、かつての魔王の臣下・六魔侯の一人であるマキナ=ソレージュ役の伊藤美来さんら豪華声優陣の出演も話題になっている。日野さん、伊藤さんに同作への思い、収録の裏側を聞いた。
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日野さん ファンタジーの王道から、コメディーチックな部分までいろいろなエンタメ要素がギュッと凝縮されていて、さらに現在からこれからの未来にリンクしてくるような描写も多いので、読んでいて面白かったです。早く映像が見たくなりました。
伊藤さん 魔王が主人公で復活するという王道なところを軸にしていて、どうなるんだろう?と思っていたら、個性の強いキャラたちが関わってきて、勇者と戦ったりするのかな?と思いきや、ちょっと勇者も様子がおかしくて……。王道を踏まえつつ、新しい世界観の作品です。アクションもすごいので、アニメでも見応えのある映像になりそうです。
--日野さんと伊藤さんは原作のPVにも出演されています。
日野さん 3年くらい前ですね。また演じることができて、ありがたいですね。
伊藤さん あの時はアニメ化するとは思っていなかったのでビックリしました。PVは、気になるところで終わっていたので、この続きをしっかり演じられることもうれしかったです。
日野さん 客観的に見ると面白いのですが、彼はそれを狙っているわけではなく、いたって真面目です。みんなとちょっと視点が違うけど、彼自身はふざけているつもりもなく真剣なので、それが面白いんです。魔王然とした彼の実直さを大切にすることはブレずに、周りに引きずられそうになるところを抑えつつ、さじ加減を意識しています。
伊藤さん マキナはベルトール様に忠誠を誓っていて、ベルトール様のことが本当に好きで、全てを肯定します。忠誠心がブレないようにしています。時代背景などを説明するせりふも結構あるので、しっかりと伝わるように気をつけています。マキナもすごく真面目なんですけど、ボケ要因っぽく感じられるシーンも多く、アニメになることでギャグ的な色合いがより濃くなっています。はっちゃけるところもあるので、ギリギリを攻めて、思い切って演じさせていただいています。
伊藤さん ギリギリを超えそうになる時もあります(笑い)。攻めすぎたかな?と思った時もOKをいただけるので、大きくボケています。私が思っている以上のものが求められることもありますし、勉強させてもらっています。
日野さん 絶妙な匙加減が必要なシーンで、「やり過ぎたり」「表現的に足りなかったり」した時など、音響監督や安藤監督が細かく演出してくださるので、その都度修正しています。
日野さん 大人数で収録しています。お芝居や現場での熱量に統一感を持ってできるので、すごくいいですね。若い子たちにも刺激にもなるはずです。ベテラン、中堅、若手のバランスが非常にいいですし。
伊藤さん 毎回刺激を受けてばかりです。大人数の収録の時は、コロナ前のような感覚で高い熱量があって、チーム感があるんです。人数が少ない時は、先輩たちをじっくり見て、勉強させていただいています。先輩たちが格好いいんです! 皆さんが背中で見せてくれているんです。
日野さん 僕含め、意外とみんな何も考えてないかもしれないよ~?(笑い)。でも、現場の空気感が本当に良くて面白いよね。
伊藤さん コミカルなシーンも多いので、確かに掛け合いのテンポ感が重要になっています。
日野さん 高橋(菱川花菜さんが演じる自称・スーパー天才美少女ハッカー)の存在も大きいよね。ベルトールとは違う種類のボケボケでして(笑い)。マキナと高橋は、説明するシーンや緊張感のあるシーンも多いですよね。
伊藤さん 説明は長いせりふも多いんです。
日野さん 序盤は特にそうだよね。
伊藤さん 説明ぜりふやシリアスなシーンは、見ている人の耳にちゃんと入ってこないと理解してもらえないので、慎重に気を付けながら演じています。コミカルなシーンはポンポンポンといくので、コントラストを楽しんでいただけるはずです。ベルトール様の実況配信もすごいですよね。
日野さん 実況シーンも重要ですよね。配信を見ている人のコメントもすごいので、ぜひ注目してほしいです。あと、よくネットで聞くAI風の音声?も声優が実際に声で表現しているので注目です。AIへの挑戦ですよ。
伊藤さん びっくりしました。
伊藤さん コンビの役が多いんですね。上司もありましたし。
日野さん 確かにそうですね。私は安心しきっています。
伊藤さん 原作のPVの時からうれしかったです。
日野さん あのPVの後、共演させていただく機会が増えました。休憩時間には「仮面ライダー」の話をしたりね。
伊藤さん 私のお話に付き合っていただけるんです。とてもうれしいですし、日野さんは本当にすごいです! 毎回毎回、日野さんの作品に対する研究の仕方、役への向き合い方を勉強させていただいています。自分のキャラクターだけじゃなくて、作品のことを考えた質問、相談、ディスカッションをされていて、横で見ながら、すごいな!と感じています。今回も第1話はすごく緊張していたんですけど、隣に日野さんがいてくださるだけで安心して収録に臨めました。
日野さん そんなことを言ってもらえることがないので、うれしいです。僕自身も同じように、安心しています。掛け合いもそうなんですけど、各作品で彼女が役とどう向き合い、作り込むのかを見てきているので、今回も絶対面白いものになるという確信もありました。そういった意味での安心感があります。取材やイベントでもご一緒させていただく機会が多く、そういう時の頼もしさ、心強さもあります。何かあった時、瞬時に察してフォローしてくださるんです。僕自身も非常に助かっています。
伊藤さん そんなことないですよ……。うれしくて鳥肌が立っています。
伊藤さん どのキャラクターも個性的で、みんな好きになっちゃいます。
日野さん 高橋も好きですね。見ていて、元気になります。エネルギーをもらえると思います。
伊藤さん 私も高橋がすごく大好きです。エネルギッシュですよね。テンション感を引っ張ってもらっています。
日野さん そうそう。高橋に巻き込まれていくんですよね。
伊藤さん マルキュスのせりふも早く聞いてほしいです。
日野さん 濃いですよ。悔しいくらいです! コンテの状態でもすごいので、戦闘シーンも楽しみです。すごい迫力になると思います。
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