杉咲花:主演ドラマ「アンメット」放送残り2回に寂しさも「あと90話分くらい撮影したい」

ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」でミヤビを演じている杉咲花さん=カンテレ提供
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ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」でミヤビを演じている杉咲花さん=カンテレ提供

 杉咲花さん主演のカンテレ・フジテレビ系“月10”ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(月曜午後10時)の最終章突入の第10話が6月17日に放送される。物語はいよいよ佳境に入り、杉咲さんは「さみしくてさみしくて。あと90話分くらい撮影していたい気持ちです」と名残惜しそうにコメントしている。最終章を前に、杉咲さんが撮影の裏側や見どころなどを語った。(インタビュー前後編の前編)

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 ドラマは、事故で脳を損傷し、過去2年間の記憶がすっぽり抜け落ちた上、今日のことを明日にはすっかり忘れてしまう記憶障害の後遺症と向き合う脳外科医、川内ミヤビ(杉咲さん)が主人公。原作は、マンガ誌「モーニング」(講談社)で2020年から連載中のマンガ「アンメット-ある脳外科医の日記-」で、元脳外科医の子鹿ゆずるさんが原作、大槻閑人さんがマンガを手がけている。脚本は篠崎絵里子さんが担当。主題歌はあいみょんさんの「会いに行くのに」。

 ◇ミヤビの日記や血管吻合も自身の手で「負けず嫌いだからです」

 --ドラマはついにラスト2回となりました。これまでの放送を終えて、今の心境をお聞かせ ください。

 さみしくてさみしくて。

 あと90話分くらい撮影していたい気持ちです。

 --周囲の反応・反響はいかがですか。杉咲さんに届いたメッセージで、うれしかったことは?

 周囲の反響でいうと、同業者の方々からこんなにも感想のご連絡をいただいたのは、初めての経験でした。こんなドラマに関わりたいと感じられるような作品作りができたら……という自分たちのひそかな夢が、少し輪郭を成したような気がしてぐっときてしまいます。

 --ミヤビの日記や血管吻合(ふんごう)もご自身が担っているとのことですが、ご多忙の中、時間をかけ相当な努力を陰でされていて……休憩中や自宅でも何時間でも没頭してしまうため、周囲も一度は止めたと聞いています。ご本人としては、どのような思いから取り組まれたのでしょうか?

 負けず嫌いだからです(笑い)。

 去年の12月に監修の石川久先生から初めて縫合を教わった時、全然できなくて途方に暮れました。できないことを突きつけられた瞬間、この先カメラの前に立っても自分は医者じゃないと思ってしまう気がしたんです。目の前にあるたった一つのことだけでもできるようになったら、川内ミヤビとして存在する自信になる気がして。毎日縫う練習をしました。

 --撮影現場での思い出深いエピソードお教えください。

 みんなで集まってオンエアを見届けたり、スタジオの前室でお米を炊いて食卓を囲むような時間を過ごしたり、キャリアや部署を問わず、くだらない話でゲラゲラと笑っていたり。時にはすれ違いが起きて、気まずい空気が流れた場面もありました(笑い)。だけどそれは、真剣だったから。 毎日を一緒に過ごしていると、いろんないろんなことが起きるけど、喜びも涙も、好きなお菓子もみんなで半分こすることができたすべての瞬間が宝物です。

 --杉咲さんは撮影が始まる前、全スタッフの顔と名前を覚えられるようスタッフ一覧を作られたり、現場にパーカをプレゼントして一人一人の名前を直筆で添えたりなど「アンメット」に関わる方々に深い愛情と熱意をかけられているのが伺えます。座長としての思い、お考えをお教えください。

 感謝とか愛情は、言葉や態度でなるべく伝えていきたくて。

 軽やかに伝えることって難しいし、自分にできることも少ないですが、作品に関わる一人一人が大切で、誰もが欠けてはいけない存在であることをみんなで共有できたら、現場が“行かなきゃいけない場所”じゃなくて、“明日も行きたい場所”になるんじゃないかなって。

 またみんなに会いたいです。

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