解説:「アンチヒーロー」毎回のようにサプライズ! 視聴者を驚かせた“逆転劇”を振り返る こんや最終回

ドラマ「アンチヒーロー」最終回の一場面(C)TBS
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ドラマ「アンチヒーロー」最終回の一場面(C)TBS

 俳優の長谷川博己さんが主演を務めるTBS系「日曜劇場」枠(日曜午後9時)の連続ドラマ「アンチヒーロー」が6月16日、最終回を迎える。前回のラストでは、長谷川さん演じる弁護士の明墨が証拠隠滅罪の容疑で逮捕される展開に。12年前の糸井一家殺人事件で死刑判決が下った志水(緒形直人さん)の冤罪(えんざい)は晴れるのか……。これまで視聴者を驚かせてきた数々のサプライズや逆転劇を反響とともに振り返る。

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 ドラマは、法に触れない範囲内で手段を選ばない「アンチ弁護士」の明墨を通し、視聴者に「正義とは何か?」を問い掛け、スピーディーな展開で「常識」を次々に覆す法廷エンターテインメント。脚本は4人の脚本家によるオリジナル。

 ◇町工場社長殺人事件で無罪となった緋山が実は

 第1、2話で描かれた「町工場社長殺人事件」では工員の緋山(岩田剛典さん)が逮捕され、明墨の事務所が弁護する。検察が提出した新証拠に公判は揺れるが、明墨は担当検事の姫野(馬場徹さん)が新たな証拠として出してきた凶器のハンマーのDNA鑑定を改ざんしていたことを突き止め、緋山の無罪を勝ち取った。

 だが、裁判後の緋山の行動を追っていた赤峰(北村匠海さん)は、産業廃棄物処理場で緋山が血のついた作業服を捨てようとする姿を目撃してしまう。

 第2話ラスト10分の急展開に、SNSでは「え? 緋山さんが犯人やったん?」「まさかの展開」「こいつやっぱり犯人なん?」など驚きの声が多数上がった。

 ◇富田正一郎の傷害事件では弁護側の明墨が罪を認めてしまう

 第3話では、明墨が政治家の息子、富田正一郎(田島亮さん)の暴力事件を担当することに。担当検事は緑川(木村佳乃さん)だった。緑川検事が出してきた証拠映像で、容疑者の父が手を回し、証拠をもみ消したことが明らかになる。

 すると、それまで容疑者側についていると思われた明墨は、態度を豹変(ひょうへん)させ、「我が目を疑いました。まさか被告人が父親と示し合わせて罪を隠蔽(いんぺい)していたなんて」と罪を認めてしまう。

 SNSでは「どんでん返しがすごくて面白かった」「最後らへん口開けたまま放心状態」といった声が続々と上がった。

 ◇連続不同意性交事件で警察の事件でっちあげが発覚

 第5話では、明墨が弁護を担当する連続不同意性交事件で、警察が事件をでっちあげていたことが明らかに。弁護士の紫ノ宮(堀田真由さん)の父親で千葉県警刑事部長の倉田(藤木直人さん)が逮捕される。

 同回のラスト、明墨の事務所で待っていた人物は、殺人容疑で明墨が弁護し無罪を勝ち取った緋山だった。この場面に、SNSでは「緋山さん出てきた瞬間めっちゃでかい声でて母に怒られた」「最後に衝撃。緋山さん出てきた~」「ここで緋山が出てくるとは!!」と驚きの声が続々と上がった。

 ◇出版社の個人情報流出事件では瀬古判事の政治家との癒着が明らかに

 第6話では、明墨が出版社の副編集長、沢村麻希(珠城りょうさん)の弁護を請け負う。かつて政治家のスキャンダル記事を書いていた副編集長は、「はめられた」と無罪を主張。明墨は編集部内で対立していた上田基一(河内大和さん)にGPSを仕込んで証拠をつかむが、裁判で瀬古判事(神野三鈴さん)が違法な手段で入手した証拠だとして、すべての証拠を不採用にした。

 SNSでは瀬古について、「いい人だと思ってたのにとんでも悪女やん」「珍しく常識人枠かと思われた瀬古判事が実は出世欲に貪欲かつ真っ黒だったことが発覚」「最初いい人かと思ったらものすげえ闇深い判事だった」といった声が続々と上がった。

 その後、第7話では二転三転するも政治家の富田誠司(山崎銀之丞さん)が対抗派閥の加崎(相島一之さん)らに陥れられ、失脚すると、すべてを洗いざらい暴露。瀬古が汚職に手を染めていることが明らかになり、弾劾裁判にかけられることとなった。そして瀬古が有罪判決を下した松永理人(細田善彦さん)の傷害事件も、富田正一郎の父・誠司が証拠をもみ消したとして、再審で無罪となった。

 ◇糸井一家殺人事件の証拠動画は江越から伊達原の手に

 12年前に千葉県の閑静な住宅街で糸井一家3人が惨殺された「糸井一家殺人事件」。犯人として逮捕されたのが糸井の同僚の志水で、2人は会社の金を横領し、その金を巡ってトラブルとなり、志水が糸井家に招かれた際に食事に硫酸タリウムを混入させて殺害したとされている。

 明墨は、無罪判決を勝ち取った緋山に以前、盗撮した動画のデータを所持している元締めの江越(迫田孝也さん)の居場所をつかむよう指示していた。緋山が撮影した動画には死刑囚・志水が犯行時刻に公園でぬいぐるみを探している姿が映っていた。

 第8話では、緋山の協力で江越が見つかり、明墨が接触。だが、すでに伊達原(野村萬斎さん)と江越はつながっており、データは伊達原の手に渡り破壊されていた。

 江越(本名・後藤秀一)は表向きはエリートビジネスマンだが、裏では闇稼業の元締めをしており、SNSでは「迫田さんが案の定すぎて面白かった」「来ました!迫田さん!どんな裏切りを見せてくれるか待ってたよー!」「悪い迫田さんきたw」などと盛り上がった。

 第9話では、証拠の動画が手に入らず、途方に暮れていた明墨らだったが、亡くなった元検事の桃瀬(吹石一恵さん)が残した手がかりから突破口を探す。

 そんなとき、伊達原のところにパラリーガルの白木(大島優子さん)が事務所に保管してあったはずの緋山の殺人の証拠となる「血のついた作業服」を持ち込み、明墨が証拠隠滅ほう助罪の容疑で逮捕される。

 SNSでは、「大島さんがまさかの裏切りなんて」「女の嫉妬、大島ーー! じゃなくて、白木!!」と驚きの声と共に、「ええーー!!大島ちゃん、裏切ってないと信じたい」「大島は二重スパイじゃないかなぁ」と話題になった。

 さまざまな事件がつながり、最終回では、法廷で明墨と伊達原の因縁の対決が繰り広げられる。明墨たちはどのように“逆転”していくのか。最終回はまもなく始まる……。

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