ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作テレビアニメ「柱稽古編」。5月に放送をスタートし、鬼殺隊最強の剣士・柱が本格的に登場したことも話題になっている。6月9日放送の第5話では、竈門炭治郎が蛇柱の伊黒小芭内(いぐろ・おばない)の元で厳しい柱稽古に臨む姿が描かれた。伊黒を演じる鈴村健一さんに収録の裏側を聞いた。
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「柱稽古編」では、鬼の始祖・鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)との戦いに備えた柱稽古が描かれる。伊黒の柱稽古は、稽古(けいこ)場に縛り付けられた隊士たちが所狭しと並べられており、その間を縫って攻撃してくる伊黒に立ち向かう……という厳しいものだった。
伊黒はネチネチとした性格である半面、同じ柱の恋柱・甘露寺蜜璃(かんろじ・みつり)とは文通もしており、第5話では、甘露寺と親しくする炭治郎に嫉妬するような姿も見せた。稽古を終えた炭治郎に伊黒が「さっさと死ねゴミカス。なれなれしく甘露寺としゃべるな」と毒を吐くシーンも印象的だった。
「ああいうせりふは演じていて楽しいですね(笑い)。かといって、伊黒は悪い人じゃない。そこが面白いところで、あのせりふにも意味があると思うんですよね。炭治郎を少し認めている部分もあるのではないかと。炭治郎は、ほかの若い隊士よりも稽古についてこれていたし、そういうところも伊黒は見ているのではないかと思いました。なので、ああいうせりふですけど、要素がいっぱい入っていて、そういうニュアンスが入り込めばいいなと思って演じていました」
伊黒の嫉妬するような姿も描かれた第5話だったが、鈴村さん自身が「鬼滅の刃」で「嫉妬してしまうほどすごいと感じる声優」を聞くと、炭治郎役の花江夏樹さんの名前が挙がった。
「皆さん、本当にすごいなと思いますけどね。花江くんが演じる炭治郎は、役者目線で見ると“激ムズ”の役なんです。まず、技術的に難しいのが、モノローグが多い演出になっていること。せりふと心の声が常に同軸で流れている。あれって、マンガだから成立している部分が多分にあったと思うんです。作劇において、モノローグは諸刃(もろは)の剣で、説明ぜりふになってしまいがちなんです。演じる側としては、そうならないように演じなきゃいけない。炭治郎のあれだけの量のモノローグをそうやって演じなきゃいけないのは、ものすごく難しいですよね。それをオンエアで見た時に『すごく上手に表現しているな』と思いました」
鈴村さんは、炭治郎役の大変さを感じると同時に「心の声が聞こえてくる感じが炭治郎らしい」とも感じたという。
「彼がどこまでも真っすぐでピュアだから、あんなふうに発露してしまうというか。ああいう演出になっていることで着地できているというのは『これぞ役づくり』という感じなんですよね。だから、ものすごいことをやっているなと思います」
「柱稽古編」で、最高位の柱、若い隊士たちが入り乱れて修業に励んでいるように、「鬼滅の刃」の声優陣も年齢やキャリアの枠を超えて、作品作りにまい進しているのだろう。今後も声優陣の熱演から目が離せない。
「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された竈門炭治郎が、鬼に変異した妹・禰豆子を人間に戻すために鬼殺隊へ入隊する……というストーリー。原作は、2016~20年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された。コミックスの累計発行部数は1億5000万部以上。新作テレビアニメ「柱稽古編」は、フジテレビ系で毎週日曜午後11時15分に放送中。
※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記となる。※鬼舞辻無惨の「辻」は点一つのしんにょうが正しい表記となる。
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