松下洸平:「9ボーダー」コウタロウが「沼すぎる」と話題 「そっと寄り添う存在でいるべきなのかな」

連続ドラマ「9ボーダー」でコウタロウを演じている松下洸平さん (C)TBS
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連続ドラマ「9ボーダー」でコウタロウを演じている松下洸平さん (C)TBS

 俳優の川口春奈さんが主演を務める連続ドラマ「9ボーダー」(金曜午後10時)の第3話が、5月3日に放送される。29歳の七苗(川口さん)が出会ったコウタロウを演じている松下洸平さん。SNSでは、「沼すぎる」といった声が上がるなど話題になっている松下さんが、撮影を通して感じた思いなどを語った。

ウナギノボリ

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 ――謎の男、コウタロウ役を演じるにあたり、どのような役作りをしましたか?

 作品全体を通して伝えたいことを理解したいので、いつも台本を何周も読み返すようにしています。今回に関しては、コウタロウという役割がどういうものなのかというのを自分の中に落とし込んでいき、ギターの練習もしました。

 弾き語りをするシーンが1話に登場すると知ったときに、人様に聴かせられるようにしなくてはと思い、合間でコツコツと練習をしていました。

 ――記憶喪失とは思えない前向きな姿勢が印象的な役どころですが、この作品においてのコウタロウの役割とは?

 七苗をはじめとした、悩みを抱える人たちにそっと寄り添う存在でいるべきなのかな、ととらえています。いつも笑顔のコウタロウですが、記憶がないことに不安や恐怖を感じているはずなんですよね。その気持ちを抱えつつも「今を生きる」と言うコウタロウは、素直に「すげーな」って思います。

 なので、役を通じて皆さんの悩みや、凝り固まってしまっている方たちの心を溶かしていける存在になれたらうれしいです。コウタロウみたいなタイプがいたら「なんでこんなにハッピーなんだろう」と、気になると思うから。きっと、僕もコウタロウと仲良くなりたいって思うんだろうな(笑い)。

 ――ただ、悩んでいてもそれを素直に出せずに強がってしまう人が多いのも現実。現場などで「あの人、今、本当はつらいのかも」と感じたとき、松下さんならどうしますか?

 皆さん強くなきゃいけないと思わざるを得ない状況がたくさんあるんだろうな、と常々感じています。もどかしさや忙しさを抱えていても、笑顔でいなきゃいけない瞬間がたくさんあるだろうし。なので、ちょっとした表情を見逃さないよう心掛けています。

 特に現場にいる方たちには男女問わずたくさん弱音を吐いてほしい。僕から声を掛けることもありますし、抱えているものを吐き出すというのは大事なことだと思っているので。「みんなで支え合っていこう」というスタンスでありたいです。

 ――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

 共演者の皆さん、とても優しくて、スタッフの皆さんも穏やかな人たちばかり。実は僕、このドラマはとても情報量が多いなと思っていて。3姉妹それぞれに悩みがあり、父親が不在の理由も定かではなく。コウタロウにはなぜか記憶がないし。でもそれを押し付けがましく感じないのは、金子ありささんの脚本が美しく流れ、さらに現場の温かな雰囲気がそのまま映像に出ているからなんじゃないかなって。

 なので、井之脇海くん、木戸大聖くんと僕も3姉妹に負けないくらい仲良くなって、その空気感を作品で伝えられたらいいな。2人とも役についてとても深く考えていらっしゃって、一緒にいて安心するし、信頼できる。3姉妹ならぬ“3兄弟”でお互いに助け合っていきたいです。

 ――そんな松下さんは、撮影現場でのある誘惑に負けてしまうとのことですが……。

 商店街のロケ地がとてもすてきな街なんですけど、撮影中いつも買い食いをしちゃうんです。焼き鳥屋さんとか、天ぷら屋さんとか……合間についつい食べてしまう。カフェも多いから、つい……ね。非常に誘惑の多いロケ現場です(笑い)。

 ――ところで、今年現場で37歳の誕生日を迎えられましたが、“9ボーダー”への準備は?

 まだ恐ろしいなと感じています(笑い)。でも周りに40代は楽しい、50代はもっと楽しいと、ポジティブな意見をくださる方が多くて。なので、年齢に引っ張られすぎて焦ったり、先のことを考えすぎたりしないようにしたいとは思っています。

 コウタロウじゃないけど、良いことだけを想像して今を大切に生きる。それが明日、明後日の自分を作る、その結果、楽しい40代になればいいですね。

 ――最後に、ドラマの見どころを教えてください。

 2話でコウタロウに不穏な展開がありましたが、七苗とコウタロウの関係が今後どうなっていくのか。一方で、コウタロウの身元に関してもこのまま何も分からずに終わるはずはないと思っていますし……僕自身も知りたいです(笑い)。

 また六月(木南晴夏さん)、八海(畑芽育さん)を含め、それぞれの恋模様に関しては、もどかしさを楽しんでいただきつつ、最後まで温かく見守っていただけたらうれしいです。

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