海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
4月1日にスタートする2024年度前期の連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」。主演を務めるのは伊藤沙莉さんで、朝ドラへの出演は、2017年度前期の「ひよっこ」以来となり、日本初の女性弁護士で、後に裁判官となる三淵嘉子さんがモデルのヒロイン・猪爪寅子(いのつめ・ともこ、あだ名はトラコ)を演じる。放送開始まであと2週間。ここではドラマの“基本情報”をおさらいする。
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「虎に翼」は、日本初の女性弁護士で、後に裁判官となる猪爪寅子が主人公。彼女とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追いつめられた女性たちを救っていく姿を描く……。そんな、情熱あふれる法曹たちの物語を、極上のリーガルエンターテインメントとして届けていく。
脚本は、“チェリまほ”の愛称で親しまれた「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレビ東京)や「よるドラ『恋せぬふたり』」(NHK)などを手掛けた吉田恵里香さん。テレビドラマに限らず、映画、アニメ、舞台、小説等、ジャンルを問わず多岐にわたる執筆活動を展開し、「恋せぬふたり」では第40回向田邦子賞を受賞している。
音楽を、映画「くれなずめ」や連続ドラマ「あなたのブツが、ここに」(NHK)などで知られる森優太さんが担当。また歌手の米津玄師さんが、書き下ろしの主題歌「さよーならまたいつか!」、朝ドラヒロインの経験もある俳優の尾野真千子さんが、語りでドラマに彩りを加える。
なお、朝ドラで“法律もの”をやるのは、1996年度前期の「ひまわり」以来、28年ぶりとなる。
主演の伊藤さんは「私がヒロインに決まったときから、周りが楽しみにしてくれていて。寅子のモデルの三淵嘉子さんの人生も含めて、みんな興味があるみたいです。朝から法律ものをやるのは『ひまわり』以来というのもあって、若い視聴者の方はあまり知らなかったりして、どうやって朝ドラで法律ものをやるのか、想像できていなところもあって、みんな『早く4月にならないかな』と言ってくれて、うれしいです」と話してた。
ヒロイン・猪爪寅子とはどんな女性なのか。大正3(1914)年、「五黄(ごおう)の寅年」に生まれたことから、寅子(ともこ)と名付けられる。女学校の卒業を迎えた年、お見合い結婚を勧める母親を振り切って、女性に法律を教える日本で唯一の学校への入学を決意。そこで出会った仲間たちと切磋琢磨(せっさたくま)し、やがて日本初の女性弁護士となる。世間知らずで自信家の所もあるが、全てに全力の人。弁護士として、裁判官として、一歩ずつ成長していく。あだ名は“トラコ”だ。
そんな寅子のモデルとなったのが、日本初の女性弁護士・三淵嘉子さん(1914~84年)。明治大学専門部女子部法科で学び、昭和13(1938)年に高等文官試験司法科に合格、日本で初めての女性弁護士の一人となる。戦後は、それまで女性への門戸が閉ざされていた裁判官への任官を目指し、裁判官採用願を司法省に提出。すぐには採用されず司法省で民法の改正と家庭裁判所の設立に携わった。そして昭和24(1949)年に裁判官になると、後には女性として初めての裁判所長も務めた。
ドラマは、三淵さんの人生をモデルにしながら、激動の時代を生きた一人の女性法曹とその仲間たちの波瀾万丈の物語として大胆に再構成。登場人物名や団体名などは一部改称したフィクションとして、原作なしのオリジナルストーリーが展開する。
ちなみに、タイトルの「虎に翼」とは、中国の法家・韓非子の言葉から取られ、「強い力を持つ者にさらに強さが加わる」という意味を持つ、「鬼に金棒」と同義語。“トラコ”ことヒロインの寅子が、法律という翼を得て力強く羽ばたいていく姿、その強大な力にとまどい時には悩みながら、弱き人々のために自らの翼を正しく使えるよう、一歩ずつ成長していく様子をイメージした。
ドラマは4月1日からNHK総合、月~土曜午前8時ほかで放送される。
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