海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
人気グループ「NEWS」の増田貴久さん主演で10月14日からWOWOWで放送・配信される連続ドラマ「WOWOW×東海テレビ 共同製作連続ドラマ ギフテッド Season2」に出演する俳優の中山優馬さん。「金田一少年の事件簿」や「BLOODY MONDAY(ブラッディ・マンデイ)」などの大ヒット作を手がけた天樹征丸さん原作、雨宮理真さん作画の同名マンガが原作。初共演となる増田さんや浮所さんの印象、役作りのこだわり、30歳を目前に控えた心境などを聞いた。
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ドラマは、天才刑事・天草那月(増田さん)と、目視で殺人犯を見抜く才能を持つ高校生・四鬼夕也(浮所飛貴さん)がバディーを組み、さまざまな難事件に挑むミステリー。シーズン2では、那月の過去と不可解な連続殺人事件の真相に迫るオリジナルストーリーが展開される。
中山さん演じる八雲穂積は、特殊な能力“闇の眼”を持ち、那月と夕也の前に立ちはだかる“最強の敵”となるが、「増田君と浮所君に近づいていくけど実は悪い役みたいな話を聞き、悪役ができるのがとてもうれしいと思った」と喜ぶ。
その理由を、「昔から悪役をやりたい気持ちもあったし、言い方はあれですけど嫌われたいなって(笑い)。子供の頃に見ていたドラマや映画で嫌いな役があって、今でも覚えているのはすごいこと」と切り出し、「巻き込まれる側も良さはありますが、悪役は巻き込んでいく側で技術が求められる立ち位置。30代目前にして、そちらをやりたい思いはあった」と説明する。
演技プランについて、「構図としては悪役ですが、悪役と思って演じることはない。八雲が達成したい目的、なぜこういう行動を起こすのかといったところ、自分なりの正義を貫くことを大事にしています」とこだわりを明かし、「敵役になるので2人がむかつくことをしてやろうと思っているし、視聴者の皆さんにもケンカを売ろうと思います(笑い)」と意気込む。
増田さんと浮所さんの印象を聞くと「敵役ですけど現場はいい距離感。増田君は素直な、実直な表現をなさる方で、現場を引っ張っていってくれる頼りになる主役だと思いました。浮所君は芝居を一緒にしてみて、顔もキリッとしていてパワーもあるし、若さあふれる勢いを感じました」と語る。
来年の1月で30歳を迎える中山さん。20代を振り返り「いろんな経験をさせていただき、ちゃんと成長もそれなりにできたのでは。芝居に関しては成長過程ですが、次の課題がどんどん見つかっているという意味では『20代はこんなものでしょう』というところですけどね(笑い)」と謙遜。「30代は楽しいって聞いている。思い描いていた30歳とは遠いかな。子供5人ぐらいいてキャッチボールをしている予定だった(笑い)」と楽しそうに話す。
そして、「この仕事は予想もしていなかったし、1人で活動していることも予想していなかったので全部が不思議だけど、楽しくやらせてもらっています。40歳になったら2人組になっているかもしれない(笑い)。いつかは家庭を持ちたい。憧れですね」という。
俳優としてのキャリアも15年になるが「どう芝居をしているのかという考え方も変わるし、アプローチの仕方も変わっていく」と向き合い方の変化を実感し、「さまざまなアプローチがある中、僕はロジカルに考えて一個ずつ組み立てていくタイプ。勉強したり年を重ねていくと選択肢が増え、より悩んでいく。ただ悩みが増えていくことは知識が増えたことだと思うので、それはそれでいいのかな」と持論を語る。
理想とする俳優像は「全然ない」としつつ、「見てくれる方やスタッフさんの信頼を裏切りたくないというのはあります。それは価値とクオリティーを提供し感じていただくこと」と真摯な思いを吐露。30代では「もっといろいろな役を経験してみたいし、30代になると個人的にはやれる役の幅が広がるのでは」と期待する。
「20代前半は『学生はもうできない』とか『新たなものをやると「新米○○」とつくなど、役の幅に窮屈さを覚え、自分の中でも葛藤というか苦労もあった。30代はよりガッと広がる気がしていて、そういう意味の楽しみはあります」(取材・文:遠藤政樹)
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