松本潤さん主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」(総合、日曜午後8時ほか)の第28回「本能寺の変」が、7月23日に放送される。副題の通り、同回で描かれるのは、“戦国時代最大の謎”とされる「本能寺の変」だ。天正10(1582)年6月2日未明、明智光秀に率いられた軍勢は本能寺を急襲。織田信長は天下統一を目前にして自刃する……。大河ドラマでは17度目となる「本能寺の変」を前に、各作品に登場した“17人の光秀”をおさらいしたいと思う。
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1963年に始まり、60年の歴史を持つ大河ドラマ。最初の「本能寺の変」は1965年の「太閤記」で、このときは佐藤慶さんが光秀を演じた。
次に「本能寺の変」が大河ドラマに登場したのは1973年の「国盗り物語」。同作で近藤正臣さんが光秀役を務めると、その後は1978年の「黄金の日日」で内藤武敏さん、1981年の「おんな太閤記」で石濱朗さん、1983年の「徳川家康」で寺田農さん、1989年の「春日局」で五木ひろしさんが、光秀として“謀反”を起こした。
平成以降、大河ドラマで「本能寺の変」が直接的・間接的問わず描かれたのは10作。1992年の「信長 KING OF ZIPANGU」、1996年の「秀吉」、2002年の「利家とまつ」、2006年の「功名が辻」、2009年の「天地人」、2011年の「江~姫たちの戦国~」、2014年の「軍師官兵衛」、2016年の「真田丸」、2017年の「おんな城主 直虎」、2020年の「麒麟がくる」となっている。
それぞれ順にマイケル富岡さん、村上弘明さん、萩原健一さん、坂東三津五郎さん、鶴見辰吾さん、市村正親さん、春風亭小朝さん、岩下尚史さん、光石研さんが、長谷川博己さんが“光秀俳優”として大河ドラマの歴史に名を刻んだ。
記憶に新しいのが「麒麟がくる」。初めて光秀を主人公に据えた大河ドラマで、義を重んじる実直な性格の光秀が人気を集めたほか、「本能寺の変」は、光秀と信長(染谷将太さん)の「不思議な友情物語の終幕」という位置づけとなっていた。
そして「どうする家康」である。光秀を演じているのは酒向芳さん。酒向芳“光秀”は、前任の長谷川博己“光秀”とは似ても似つかぬ陰湿キャラで、足利義昭(古田新太さん)が京を追われた際の“手のひら返し”や、信長(岡田准一さん)にこびへつらう姿からは「小物感」が漂い、いい意味で視聴者から人気がない。
7月16日放送の第27回「安土城の決闘」では、信長が家康(松本さん)を安土城で接待するも、供された鯉(コイ)をめぐって、信長が激高。接待役の光秀(酒向芳さん)は、めった打ちにされ……と展開した。
その後、光秀は、一度しくじった自分を信長は絶対に許さないだろうと、腹を切るつもりであることを家康に語っていたが、この光秀が史実通り、大河ドラマ17度目の「本能寺の変」を起こす(起こした)のか。明日の放送は注目だ。
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