VIVANT:事前情報なしの日曜劇場 ドラマPに聞く狙い&手応え 「世界水準を目指した」

「VIVANT」の一場面(C)TBS
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「VIVANT」の一場面(C)TBS

 7月16日からスタートする俳優の堺雅人さんが主演を務める日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」(TBS系、日曜午後9時)。ストーリーや役どころといった詳細が明かされておらず、SNSではさまざまな考察が繰り広げられている。予告映像では、どこまでも続く広大な砂漠や、爆発シーンが収められており、そのスケールの大きさを感じる。今作を手がける飯田和孝プロデューサーに話を聞いた。

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 「VIVANT」は「半沢直樹」シリーズや「下町ロケット」シリーズなど数々のヒットドラマを生み出してきた福澤克雄監督が、演出だけでなく原作も手がける完全オリジナルストーリー。日本と中央アジアが舞台で、主演の堺さんのほか、阿部寛さん、二階堂ふみさん、松坂桃李さん、役所広司さんらの出演が発表されている。初回は108分スペシャルで放送。

 「敵か味方か、味方か敵か。」というキャッチコピーや、“限界突破!アドベンチャードラマ”といったキーワード以外、ほとんど詳細が明かされていない今作。「一番楽しんでもらえる形で108分を提供したいと考えたときに、事前の情報はあまり出さず、今まで見たことないものを受け取ってもらいたい、という上での情報クローズだった」と狙いを明かした飯田さん。

 昨今の日本のテレビドラマでは異例ともいえる、モンゴルで2か月半に及ぶ大規模ロケを敢行した。モンゴルでしか撮影できないシーンを届けるため、国籍・言語の壁を越えて約250人のキャスト、スタッフのほか、総数3000頭以上の馬やラクダ、ヤギ、羊といった動物たちも参加した。

 「原作兼演出の福澤先輩の言葉ではありますが、『日本のテレビドラマにも力があるんだ』ということを海外の人にも知ってもらって、楽しんでもらいたい、という思いの中で、いろいろな世界の映像を駆使しながら、世界水準を目指した上でのこのようなスケール感になっています」

 砂漠や首都・ウランバートルなどでの撮影には、200人ほどのモンゴル人スタッフも参加。「モンゴルの人口が300~350万人ぐらいしかいない中で、この日本のプロジェクトに参加して、成功させたいという思いを感じながら撮影できたというところが一番印象的だった」と振り返った飯田さん。一日の中で、晴れたかと思えば、雪やひょうが降ってきて、また晴れる……といった気候も印象的だったという。

 「ドラマスタッフは、こういったロケをするのが初めての人がほとんどだった。インフラが整っていない中で、どうやったら映像を視聴者にしっかり届けられるか工夫して、力を合わせて乗り切ることができた。それは、ちゃんと映像に現れてくるんじゃないかなと思っています」と手応えも語る。

 第1話では、豪華キャストが続々と登場し、日本語をはじめ、モンゴル語、英語といったさまざまな言語や、いろいろな動物たちも登場する。まるで映画を見ているような、壮大なスケールの映像となっており、飯田さんは「生きて行くには欠かせない、人の協力を得て、人に支えられて……というところが、この1話にはすごく詰まっているんじゃないかと思っています」と話す。

 最後に、視聴者に向けて「108分をわくわく、ドキドキしてもらいたい。あっという間に過ぎ去っていく、そんな108分になってくれたらいいな」と呼びかけた。

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