PSYCHO-PASS:新作劇場版「PROVIDENCE」 キーワードは「出島」「ピースブレイカー」 塩谷直義監督「群を抜いて完成度が高い」

「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE」のイベント「AnimeJapan 2023『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』スペシャルステージ」の様子(C)サイコパス製作委員会
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「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE」のイベント「AnimeJapan 2023『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』スペシャルステージ」の様子(C)サイコパス製作委員会

 人気アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」のシリーズ最新作となる劇場版「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE」(塩谷直義監督、5月12日公開)のイベントが3月25日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の国内最大級のアニメイベント「AnimeJapan(アニメジャパン) 2023」で行われた。塩谷監督が登場し、最新作の舞台、ストーリーについて説明した。

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 最新作は、シリーズ集大成となる。時系列としては、2019年1~3月に公開された劇場版アニメ3部作「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System」の3作目「Case.3 恩讐の彼方に__」と、テレビアニメ第3期の間のストーリーになるという。塩谷監督は、最新作について説明する上で「出島」と「ピースブレイカー」という二つのキーワードを挙げた。「江戸時代の鎖国政策の中で海外とのやり取りの場だった長崎の出島。『PSYCHO-PASS サイコパス』でも、同じニュアンスで出島が登場します。長崎ではないのですが、九州に存在している」と説明。「ピースブレイカー」については「テレビアニメ第3期で若干登場していますが、『PROVIDENCE』では、“ピース”を“ブレーク”する存在、敵として登場します」と語った。

 塩谷監督は、最新作では「常守朱を中心に物語が動く」といい、「この子がどういうふうに考えるのか。いろいろなことを経て成長して、どんな答えを出していくのかというところが面白いところかなと思います」とコメント。さらに、「これまでテレビシリーズ、劇場版を作ってきましたが、『PROVIDENCE』は群を抜いて完成度が高いと思っています。大スクリーンで見ないと良さが分からない作り方にしています。ぜひ劇場に足を運んでいただけたらと思います」と手応えを語った。イベントには、常守朱役の花澤香菜さん、狡噛慎也役の関智一さん、宜野座伸元役の野島健児さんも登場した。

 「PSYCHO-PASS」は、人の心理状態などを数値化して判断できるようになった近未来の高度情報化社会を舞台に、厚生省公安局の刑事の活躍を描く近未来SFアニメ。完璧に見える社会が持つ矛盾が描かれた。テレビアニメ第1期が2012年10月~2013年3月、第2期が2014年10~12月、第3期が2019年10~12月に放送された。「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」が2015年1月、劇場版3部作「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System」が2019年1~3月に公開された。

 最新作はシリーズ集大成となる。塩谷さんが監督を務め、冲方丁さんが構成を手がけ、冲方さんと深見真さんが脚本を担当する。プロダクションI.Gが制作する。外務省海外調整局行動課がずっと追っていた存在・ピースブレイカーが、ミリシア・ストロンスカヤ博士が確立した研究、通称ストロンスカヤ文書を狙い、事件を起こす。朱と狡噛は、ストロンスカヤ文書を巡り、予想を超えた大きな事件に立ち向かっていくことになる。その先には日本政府、シビュラシステムをも揺るがすある真実が隠されていた……というストーリー。

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