女優の上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さん主演で、2021年度後期に放送されるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」。朝ドラ史上初の3人のヒロインが織りなす100年のファミリーストーリーで、昭和、平成、令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描く。同作で制作統括を務める堀之内礼二郎チーフプロデューサー(CP)が、3月26日にクランクインした「岡山編」でヒロインを務める上白石さんの魅力などについて語った。
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上白石さんが演じる安子は、日本でラジオ放送が始まった日、岡山市内の商店街にある和菓子屋「たちばな」で生まれる。御菓子司「たちばな」の看板娘で、あんことおしゃれが大好きなごく普通の女の子。ラジオ講座をきっかけに英語を学び始める……というキャラクター。ドラマでは、深津さんが安子の娘のるい役、川栄さんが安子の孫で、るいの娘のひなた役として登場。バトンをつなぐ。
堀之内CPは「安子さんは、幼なじみから『あんこ』と言われて可愛がられるんですが、優しくて純粋で、素朴な甘みが必要」と解説し、その上で「安子という役に真摯(しんし)に向き合って演じてもらって、安子といったら萌音さんとしか思い浮かばないぐらい、安子になってもらっている」と上白石さんの演技を評価。さらに、「明るくニコニコして現場にいらっしゃる」と温かな人柄について触れていた。
一方で、上白石さん、深津さん、川栄さんの3人が同じシーンで共演する可能性について、「まだ先の脚本ができていないので、はっきりとは言えない」と前置きし、「今のところはバトンリレーで渡していくので、上白石さん、深津さん、川栄さんの共演は予定していない」としていた。
また堀之内CPは、英語を題材とした理由について、「1925年からラジオ放送が始まり、そのころから英語講座はあった。日本人はずっと英語と関わってきて、戦時中は外来語を日本語に変えるなどし、戦後は英語ブームが起きたり、いろいろな時代があった。日本人の英語に対する向き合い方に面白いものがあり、そういった違いも感じてもらえたら」と話す。
「3世代の親子がバトンをつなぐ」という狙いについて、「100年の物語ということでやっており、構想はコロナ前の2019年春ごろから企画していました」と明かし、「(コロナ禍によって)100年を描く意味が、より大事になっている気がします。今、孤独を感じる方が多いと思っており、3世代を描くことで、自分が何世代も前からの命のつながりがあって生まれていると、感じてほしい。自分の今は、100年先にもつながっているという意味も感じてもらいたいと思い、長い年月のドラマを描こうと思いました」と理由を語った。
続けて堀之内CPは、「戦時中の状況は、今の状況に似ていて。例えば、電力不足でお店の営業が(午後)8時で閉まったり、自粛を余儀なくされていたり、(今の時代)共感性を持って、戦時中を見られると思う。今だけじゃなく、昔もそういうことがあった、それを乗り越えて今があるんだと感じてもらいたい」と訴えていた。
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