作家の南杏子さんの小説「いのちの停車場」(幻冬舎)が、女優の吉永小百合さん主演で映画化されることが8月7日、分かった。吉永さんは本作(122本目)で自身初となる医師役を演じる。また松坂桃李さん、広瀬すずさんが出演することも発表された。松坂さん、広瀬さんは吉永さんと初共演となる。
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吉永さんが演じる白石咲和子は、長年大学病院で救命救急医として勤務。ある事情から石川県の実家に戻り、在宅医療を通して患者と向き合う「まほろば診療所」に勤める。医師役への初挑戦を考えていた吉永さんは、去年の夏前に本作の原作と出会い、その内容にほれ込んだ。実際に在宅医療を行う「つるかめ診療所」の鶴岡優子さん、鶴岡浩樹さん、東京女子医科大学病院・救命救急センター長の矢口有乃さんらに医療指示を受けている。
松坂さんは、医大の卒業生で、咲和子を追ってまほろば診療所で働くようになる青年・野呂聖二、広瀬さんは、まほろば診療所を支え続けてきた訪問看護師・星野麻世を演じる。また西田敏行さんが、「まほろば診療所」の3代目院長の医師・仙川徹役、田中泯さんが、咲和子の父親で元美術教師の白石達郎役で出演することも発表された。
吉永さんは「幼いころ、身体が弱くて何度も入院し、素晴らしい先生に救(たす)けていただきました。今、私はどんなドクター像を作ることができるか、心が弾む毎日、しっかり準備します。医療関係の方々へ感謝の思いを込め、“生と死”をしっかり見つめる作品をみんなで力を合わせて作ります」と意気込みを語っている。
また初共演となる松坂さんは「今回、吉永小百合さんとご一緒できること、大変うれしく思います。と同時にものすごく緊張しております」、広瀬さんは「吉永小百合さんをはじめ、このようなすてきな共演者の皆様と一緒にお芝居ができることを、そわそわしながらも、楽しみで仕方がありません」とコメントしている。
「いのちの停車場」は、日本の長寿社会における現代医療制度の問題点や、尊厳死・安楽死などの医療制度のタブーに正面から向き合い、それらに携わる医師、患者、その家族を描いたヒューマン医療小説。映画は、「八日目の蝉」(2012年)、「ふしぎな岬の物語」(2014年)でなどで知られる成島出監督がメガホンをとる。脚本は「母べえ」(2007年)、「おとうと」(2010年)、「母と暮せば」(2015年)などの平松恵美子さんが担当する。
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