女優の山田杏奈さんと俳優の鈴木仁さんが、岡崎京子さんが1989年に発表したマンガを実写映画化した「ジオラマボーイ・パノラマガール」(瀬田なつき監督、2020年秋公開)でダブル主演を務めることが6月29日、分かった。鈴木さんが映画で主演を務めるのは初めて。山田さんは主人公の渋谷ハルコ、鈴木さんは神奈川ケンイチを演じる。ウェブビジュアルも公開された。
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映画は、ある夜、東京に住む平たんで平凡な16歳の高校生・ハルコが、橋の上で倒れていたケンイチに一目ぼれし、“世紀の恋”だとはしゃぐ。しかし、真面目でおとなしげなケンイチは、受験目前に衝動的な理由で学校を辞めて、それどころではない。さらに、勢いでナンパした危険な香りのする女の子・マユミに夢中になっていく……という内容で、少年少女の平行線の恋と成長を描く。
山田さんは、映画について「いつも力にあふれているけどどこか苦しくて分からなくて。そんな青春の時を戸惑いながら、走るように生きるハルコとケンイチがとてもいとおしいです。岡崎京子さんの原作と瀬田なつき監督の世界観の融合、すごく刺激的な時間でした。ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです」と語っている。
鈴木さんは、演じた役について「行動が読めなくて、一見変わっている男の子。でもその内にある、目には見えないケンイチらしい真っすぐさを残せるように演じました」と振り返り、「ケンイチとハルコ、2人の中に流れる特別な時間を、ぜひ皆さんに感じていただけたらうれしいです!」とコメントしている。
瀬田監督は「岡崎京子さんの、あの突き刺さる言葉たちが、現在の『東京』の街を、素晴らしいキャスト、スタッフとともに、自由に駆け巡る、唯一無二の映画になったと思います。笑顔でどんなむちゃにも前向きに楽しんで演じてくれる山田杏奈さんがいたから、安心していろいろなことに、みんなで挑戦できました。鈴木仁くんは、リハーサルもたくさんしましたが、本人の、つかみどころのない魅力は、すでにケンイチでした。あやふやな未来に向かう2人を、不器用で、大胆で、美しい、彼らの冒険を、映画に収めることは、本当に楽しかったです」と話している。
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