人気アニメ「プリキュア」シリーズの新作劇場版「映画 プリキュアミラクルユニバース」(貝澤幸男監督)が16日公開される。劇場版オリジナルキャラクターで、惑星ミラクルの大統領側近、ヤンゴの声優を務めるのが人気声優の梶裕貴さんだ。「進撃の巨人」「七つの大罪」などに出演。著書を発表したり、テレビ番組に出演したりするなど幅広く活躍している。「プリキュア」シリーズへの出演は初めて。収録を前に同シリーズへの思い、声優としての活動の中で大切にしていることなどについて聞いた。
ウナギノボリ
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劇場版は、放送中のシリーズ第16弾「スター☆トゥインクルプリキュア」と1月に最終回を迎えた第15弾「HUGっと!プリキュア」、2017~18年放送の第14弾「キラキラ☆プリキュアアラモード」のプリキュアが集結。シリーズ劇場版で来場者にプレゼントされるミラクルライトにスポットを当てた物語で、プリキュアたちが、ミラクルライトの見習い職人・ピトンを追ってライトの秘密を探す宇宙の旅に出発する。
梶さんには年の離れた妹がいて、妹が小学生の時、一緒にシリーズ第1弾「ふたりはプリキュア」を見ていた。
「僕は声優を目指していた頃です。声優という夢をかなえて、出演できることがうれしい。妹に報告したら喜んでいました。『ふたりはプリキュア』を見ていて、それまでの女児向けアニメと雰囲気が違うと感じていました。肉弾戦の印象が強い。時代を反映していて、女の子が守られているだけの存在ではないというメッセージを受け取っていました。『HUGっと!プリキュア』では男の子がプリキュアになったり、最終回に出産シーンがあったり、大人も何かを感じるようなドラマを描いていました。初代から新しいことにチャレンジし続けているんですよね」
梶さんが演じる惑星ミラクルの大統領側近で宇宙警備隊の若手隊員・ヤンゴは鳥。「まさか鳥とは!」と驚いたようだ。梶さんは、台本を読み「大統領の側近で、台本では周囲に指示するところもありました。若くして側近をしているということはできる男なんでしょうね。自分の仕事に真っすぐで、責任感と誇りを持っている」と感じたという。今回、梶さんにインタビューをしたのは、収録前だった。収録に臨む前は、役を作り込み過ぎないようにすることもあるという。
「いろいろなことに対応できるようにするため、準備はしますが、役を作り過ぎない。すべては現場だと思っています。ほかの役者さんのせりふを聞いて、どうするかを考える。現場で変わっていくことが面白いんですね。声優は、監督やスタッフの皆さんがどういう作品、キャラクターにしたいかに合わせていくことが役割なので」
梶さんは声優として活動しているだけでなく、昨年は著書「いつかすべてが君の力になる」(河出書房新社)を発表。NHK総合の動物バラエティー番組「もふもふモフモフ」に出演するなど幅広く活躍している。梶さんがさまざまな挑戦を続けるのには理由がある。
「声の役者として成長する糧にしたいという思いがあります。苦手なこともあります。知らないことをやるのは、緊張もするし、不安でもあります。でも、刺激がありますし、声の芝居に生かせるはずと思っています。今後は舞台やミュージカルにも挑戦してみたいですね」
声優として活動する中で大切にしていることを「作品、キャラクターに対する熱意と愛情を持ちたい。自分を演じるキャラクターを愛していきたい」と語る梶さん。「プリキュア」でも愛と熱意にあふれた演技を見せてくれそうだ。
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