コードギアス:谷口悟朗監督が語るルルーシュ裏話 同窓会に呼ばれない 夜な夜な運転を練習?

劇場版アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ1 興道」のキービジュアル (C)SUNRISE/PROJECT L-GEASS Character Design (C)2006-2017 CLAMP・ST
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劇場版アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ1 興道」のキービジュアル (C)SUNRISE/PROJECT L-GEASS Character Design (C)2006-2017 CLAMP・ST

 劇場版アニメ「コードギアス 復活のルルーシュ」(谷口悟朗監督)が9日公開される。一旦完結した人気アニメシリーズ「コードギアス」の物語の後日譚を描く完全新作。テレビシリーズでは死んだはずの主人公ルルーシュが新作に登場する、と昨年末に公式Twitterで発表され、公開前から話題となっている。ルルーシュは同シリーズ屈指の人気キャラクターだが、テレビシリーズから監督を務める谷口監督は「面倒くさいヤツ」と表現する。ルルーシュの魅力やキャラクター像を監督に聞いた。

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 ◇「90点以上の自分しか見せない」 もし一緒に飲み行ったら…

 「コードギアス」シリーズは、ギアスという特殊能力を得た少年ルルーシュが、全世界を覆す反逆の戦いに身を投じる姿を描いたアニメ。第1期「反逆のルルーシュ」が2006~07年、続編「反逆のルルーシュ R2」が08年に放送され、劇場版「亡国のアキト」も公開された。17年10月~18年5月には、テレビアニメの第1期と続編の全50話に新作カットを加えて再構成し、テレビシリーズと同じキャストで新たにアフレコした劇場版3部作が公開された。

 谷口監督にルルーシュの魅力を聞くと、「こいつ、魅力あるんですか?」と笑顔を見せつつ、「どの場面でも、自分自身の中で90点以上と評価できる自分しか他人に見せないところ」という答えが返ってきた。「恐らく常に自分自身を客観的に見つめているもう一人のルルーシュがいて、『よし、今の動き90点』とか『今は80点台になったからもうちょっと頑張ろう』というふうにしているイメージ。それは人の目を気にしているというより、自分自身の中で線引きみたいなものがあるんです」と説明する。

 谷口監督のルルーシュ像は、「みんなで飲みに行ったとしても、絶対普通のお店には入らない。お客なのに自分でオリジナルカクテルを作り始める」「同窓会があったとして、一人だけ呼ばれない。後日、リヴァル(ルルーシュの友達)に会って『どうして来なかったんだよ』と聞かれ、『忙しかったんだ』といいながら、内心で『同窓会があったのか』と思っているキャラクター」だという。そうしたキャラクター像は、「CLAMP(クランプ)さんにキャラクター原案を発注した時からあまり変わっていないです。人間くさいんです」と話す。

 ◇バイクは自分で運転したかった? 微動だにしない兄になった理由も 

 テレビシリーズではルルーシュがリヴァルの運転するバイクのサイドカーに乗っているケースが多かった。ここに“裏設定”のようなものがあったという。「テレビシリーズではさすがにやらなかったですけど、実はルルーシュは、夜な夜な自分でもバイクが運転できるように練習をしようとしているという。ある程度、運転ができるようになったら『リヴァル、お前のバイクはいらない』というような。そういうキャラクターと考えていました。面倒くさいヤツですよ」と明かした。

 ただ、ルルーシュが幼い頃から「90点以上の自分しか見せない」キャラクターだったかというと、そうではないという。ルルーシュは幼い頃に母親を暗殺されたという過去があり、谷口監督は「母親が殺されて妹と共に日本に送られた段階で、妹の前で微動だにしない兄を演じる必要があって、結果的にそうなった。その段階で違うレールに入ってしまった」と語る。

 谷口監督は、物語を作る上で「これが誰の話なのかをそらさないことが大事」といい、そのためには「作り手が主人公をどの程度理解して、気に入っているかではないでしょうか。そいつが魅力的かどうかはひとまず置いておいたとして」と語った。新作ではルルーシュがどのように登場し、どんな姿を見せてくれるのか、期待したい。

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